Tonchidot狂騒曲、ザ・ビデオ

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iPhoneアプリのGestureが、撮った写真をその場で印象派の作品に変える

先週のTechCrunch50で聴衆から断トツの喝采を欲びたのは、日本のスタートアップTonchidotが開発中のモバイルソーシャル・タギングアプリ、Sekai Cameraのデモだった。日本人CEOの井口尊仁氏は、きわめて明らかな言語の障壁を越え、ジャッジたちの真剣な質問を意志の力でかわした。同社のサービスが具体的にどのように動いているのかに関する長々とした質問に対して、「イマジネーション!」「特許を取得しています」などと素っ気なく回答しては、聴衆を笑いの渦に巻き込み声援を欲びた。ジャッジのRafe Needlemanが、GoogleがTonchidotを買収するのでは、と水を向けるとこう反論した。「Never!」。

デモの元のビデオ部分はYouTubeで10万8000回以上再生された。デモ全体のビデオを上に貼り付けておいた。デモ後のQ&Aも入っている。ビデオ全編は17分あり、開始するまでに約1分かかるが、ここには、井口氏が乏しい英語力ながら、聴衆や疑心暗鬼のジャッジたちまでをも手玉に取る様子が記録されている。Q&Aは開始後8分あたりから始まる。井口氏は、いら立つジャッジTim O’Reillyをことさら巧みにあしらっていた。YouTubeにはほかに、短く編集された字幕付のジャッジのQ&Aもある(下に貼り付けた)。デモをする人なら誰でもここから学ぶことがあるだろう。答えは短く、細かい話に圧倒されず、世界をどう変えるつもりかを説明する。

デモは、Sekai CameraがiPhoneのカメラのビューファインダーを使って、データベースから取ってきたタグと情報を、現実世界のモノに重ね合わせる様子を見せるところから始まる。(iPhone SDKで、カメラをあんな風に使うやり方が許されているのかどうかわからないが、気にしない)。カメラをパンしていくと、店や商品、さらには友人の声やメモのテキストに対しても様々なタグがポップアップする。「上を見て。下は見ない」と、井口氏が聴衆に言い続ける。Sekai Cameraには「エア・フィルター」が内蔵されていて、関心のあるタグだけを見ることができる。現実世界とウェブを橋渡しするインターフェースとしてデザインされている。

この一例だけに限って、ライブではない作りおきのデモを認めたのだが、それはこの製品の全機能を見せる事実上唯一の方法だったからだ(TC50主催者のJason Calacanisが、動作プロトタイプが実際にiPhone上で動いているところを見ている)。しかしジャッジたちは、一体誰がこのタグ付けを全部やるのか、本当にこれがうまくいくのかを知りたがった。それに対する井口氏の答えは「Join us(一緒にやりましょう!)」であった。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

“Tonchidot狂騒曲、ザ・ビデオ” への10件のフィードバック

  1. sein より:

    Sekai Cameraは大きな衝撃だった。しかし、すぐに疑問が沸いた。画像処理なしでどうやってこのデモ内容を実現するのか?

    一番上のビデオ9:30あたりでパネリストが質問しているように
    Q. How much is visual, how much is location based?
    A. Almost all location based.

    ということは、Sekai CameraはGPSやWiFiで緯度経度などの位置情報からタグをデータベースから取ってきて画面に表示する、だけのアプリということか?カメラの向きは関係ない?それとも「パテント」で守られている技術が存在するのか(14:45)?iPhoneの比較的貧弱なCPUも気になるところだ。

    プレゼンを見るとカメラを通した現実世界(視覚情報)をiPhoneが識別してタグ付けしているように思えてしまう。デモムービーは反響の大きさから大変すばらしいアイデアであることは事実だが、もし場所情報からタグを表示するだけならプレゼンはちょっとやりすぎ感があることを否めないしSekai Cameraという名前も誤解を与えかねないように思う。

  2. [便利サイト/書評] Sekai Camera、今年11月にサービス開始か…

    Sekai Cameraの技術が知りたい 話題沸騰中の、SekaiCameraの新しい情報がありました。 なぜか大会直後にはUStreamのアーカイバに置いてなかった、TonchiDotのプレゼン風景がやっとTechCrunchにあが…

  3. sekai camera/世界カメラとは?英語でプレゼン、新製品のプレゼンの見本…

    ■sekai camera/世界カメラとは?
    というアナタであったとしても、英語でプレゼンをする機会
    もしくは、新製品をプレゼンする機会があるならば
    TonchiDot(頓智・株式会社)の井口尊仁CEOの…..

  4. […] Android上のGoogle MapsにはStreet Viewの画像がある。コンパスとGPSを併用すると、電話機を手に持って動かすだけで、自分が今いる通りや、自分の目の前にある建物の画像を見れる。この機能にもっといろんなデータを加えたら、Tonchidotみたいに現実世界へのタグ付けができるのにね。 […]

  5. […] モバイルのアプリケーションで今後とくに有望なのは、携帯電話のカメラとGPSを使って現実世界の上にデータをオーバレイするタイプだ。ケータイをカメラとして使うときは画面に、レンズを通したファインダの画像が映るが、そういうアプリケーションでは、その画像の上に情報をかぶせることができる。昨年のTechCrunch 50では、日本のSekai Cameraがそれをデモして、みんなをびっくりさせた。最近では、LayarのAndroidアプリケーションが、同様の拡張現実(augmented reality, 増強された現実)アプリケーションを見せてくれた。そして今度はIBMが、Seer Androidと名付けた、ウィンブルドンのテニストーナメントのための拡張現実モバイルアプリケーションを作った(上のビデオを見て)。 […]

  6. […] 今のモバイル開発でいちばんおもしろくていちばん活発な分野の一つが、拡張現実(augmented reality, AR)をブラウズするブラウザだ。SafariやOperaのようにWebページをブラウズするブラウザと違って、ARブラウザは電話機のカメラのレンズが映し出す現実世界の上に、情報の層をオーバラップする。昨年のTechCrunch50ではTonchidotのSekai CameraがARブラウザをデモしてみんなをあっと言わせたし、LayarのARブラウザはヨーロッパで話題になっており、また今年の夏はARのテクノロジが初めて一般市場に登場した。Yelpが最新のiPhoneアプリケーションにAR機能をこっそり忍び込ませたし、Androidの上でもAR機能のあるアプリケーションが増えつつある。 […]

  7. […] 2008年のTechCrunch 50での印象に残る(そしてかなり奇抜な)プレゼンによるデビューから1年半、Tonchidot(頓知・)のSekai […]

  8. […] 着実な成長を遂げるセカイカメラ。時に不理解から批判を浴びることもあるが、彼らのチャレンジはセカイ変えることだ。日本のスタートアップがTechCrunch50というイバラの道を乗り越え、ここまで成長している姿を見せてくれていることを素直に喜び、応援したい。 […]

  9. […] 東京に拠点を置くTonchidotが、セカイカメラを引っさげて2008年にTechCrunch50にて華々しく拡張現実の世界にデビューしてからしばらくの時間が経つ。TechCrunchでも、Tonchidotのその後について多くの記事を掲載してきた。簡単にまとめて言うなら「非常に素晴らしい」ということになる。今や対応端末も増え、数多くの機能が実装されている(iOS4をサポートしたiPhone版、iPad版、およびAndroid版のいずれも無料で提供されている)。 […]

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