Googleはこのご時世にブランド広告に大金を使う必要があるのか?

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Googleは常にマジソン・アベニュー流の伝統的な広告の友というよりライバルだった。経済の先行きに暗雲が垂れ込め、広告費を増額できる余裕のある企業は数少ないというご時世に、Googleは今年セールスとマーケティング費用として$2B (20億ドル)近く使う予定だ。ただし、このうち年間のオフラインの広告費は$20M(2千万ドル)に過ぎない。しかし今日(米国時間10/3)のWall Street Journalの記事によると、Googleは世界的なブランドに成長してきたのにつれて、これまでのオフライン広告嫌いを捨てるらしいという。

しかし、社内での議論の結果、従来からのGoogleの広告嫌いに変化が起きるもようだ。事情に通じた情報源によると、検索の巨人は最近、いくつかのサービスに対する新しいプロモーションのために、大手のWieden+ Kennedyやブティック代理店のTaxi New Yorkを始めとするマジソン・アベニューの広告代理店と会談している。

しかし、Googleは本当にそんなことをする必要があるのか? 彼らの成功はそもそも、伝統的な広告に比べて検索連動広告、コンテキスト広告、その他効果が測定可能なオンライン広告の方が効率的であるという前提の上に打ち立てられたものだ。Googleはすでにブランド価値として世界で10位という地位を確立している。しかもそこに至るまでにテレビでも、ラジオでも、印刷媒体でもほとんどいっさい広告に金を使っていない。Googleはウェブを使うユーザーほとんど全員の日常の習慣の中に潜り込むことによってこの地位を確立した。GoogleのマーケティングはGoogleのサービスそのものが務めた。

もちろん、GOOG 411 (Googleの無料電話番号案内サービス)を広告する屋外立看板とか、T-MobileのG1 Androidの広告に協力するなど、ときには例外もある。しかし今さら派手派手しいテレビCMや雑誌広告などを打てば、むしろGoogleのブランド・イメージが傷つく恐れがある。幸い、上の記事でも触れられていたが、ファウンダーのLarryPageとSergey Brinは依然用心深く、提案されたアイディアのいくつかをGoogleのイメージに合致しないとして却下したという。

Googleにとって最良の戦略は、いわゆる「自分でドッグフードを喰う〔自ら開発したサービスを利用する〕」というものだ。Googleがテレビ、ラジオ、印刷媒体の広告取り扱いに進出する過程で、自ら実験台となって新しいシステムを試していくべきだろう。まだ十分認知されていない新サービスをプロモートするために慎重に計画された広告キャンペーンを実施するのは悪くない考えだ。(Appleの「Mac対PC」広告の流儀で、Googleドキュメントの広告キャンペーンをやったら面白いと思う)。しかし古くさい無差別なオフライン広告キャンペーンはGoogleの存在理由そのものを傷つける以外の効果はあるまい。

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(翻訳:Namekawa, U)