APがまたしても「フェアユース」の勝手解釈をしている。オバマポスターのShepard Faireyの著作権侵害を主張中

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Associated Press(AP)が、またしても間違った「フェアユース」(訳注:日本語ウィキペディアの解説はこちら)議論を繰り返している。Shepard Faireyというアーティストの作成したObamaの肖像ポスターに対してケチをつけている。このポスターはAPニュースに掲載されているMannie Garciaによって撮影された写真に基づくものであることが最近発見された。このポスターがその写真に基づくものであるのは明らかだ(左に並べて表示しておいた)。しかしこのポスターは、著作物の再利用方法としてまさに正しいものだと言える。

このポスターはアート作品だ。元画像はアートとして十分に手が加えられており、元画像の著作権を有するAPですら数週間前まで気付かなかったほどだ。またFaireyによれば、彼は他の人と異なりこのポスターから金銭を得てすらいない。Faireyの絵が載ったポスター、ステッカー、コーヒーカップやTシャツなどは数千ドルも売り上げている。しかしAPはFaireyが著作権料を支払うべきだと考えている。

TechCrunchでは、APの過去における同様な振る舞いに基づきAP記事を閉め出すことにしている。今回も本件についてのAP記事にリンクはしない。APはこれまでにも境界を自社側の都合に合わせる著作権侵害の訴えをおこしている。昨年はAPのヘッドラインを掲載したウェブサイトを、ウェブからAPの記事にリンクバックしているにも関わらず訴えている(確かにAPはヘッドラインをニュース取扱会社に配信することをビジネスにしている。しかしヘッドラインをリンクで扱うのはウェブ界における一般的行いなのだ)。

フェアユースの概念は攻撃に晒され、攻撃陣の筆頭にいるのはAPだ。Faireyのようなアーティストは著作物である画像を元に作品化を行っている。アートとは何かという点については多くの議論がある。しかしFaireyのオバマポスターが、オリジナルの写真よりはるかに大きなインパクトを持つのは間違いない。ちなみにFaireyはこの画像をGoogleの画像検索で見つけたと報じられている。FaireyはStanford Fair Use Projectの象徴となっている。

願わくばFaireyには「くたばれAP」とでも言ってもらいたいところだ。彼の作品がフェアユースでないとするなら、いったい何がフェアユースだと言うのだろう。

Update: 事態はさらに混迷の度合いを含めている。APが元画像についての著作権を所有しているのかどうかすらあやしくなってきた。元画像を撮影したMannie Garcieによれば、外部スタッフとしてAPのために写真を撮影した際、APとの契約書にサインしていないというのだ。Photo News ForumでのQ&Aにて、APに所有権があるのかどうかについて疑問を呈している。

2) APと契約に基づいて従業員として写真を撮影したのか、フリーランスの写真家としてなのかが変わると思いますが、この点についてはどうですか。

一時的に雇用されてAPのスタッフとして行動はしました。私の理解ではフリーランスでもスタッフでもなかったと思います。一時的に雇用されたということです。正式にAPのスタッフになったことはなく、またAPとの契約書にサインしたこともありません。

3) では元画像の著作権はあなたが保有しているのですか?

誰が著作権を有するのかについては争点になりがちです。今回のAPの件のようにですね。ただ個人的見解を言うならば、私はスタッフではありませんでした。またフリーランスとして契約書にサインをしたわけでもありません。その点からすれば私が著作権の保有者になるのだと思います。しかしこの点についてはAPと話をしているところです。

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(翻訳:Maeda, H)