StumbleUpon、eBayから独立―経営資源の効率的な利用のケーススタディーとなるか?

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2年足らず前にeBayの傘下に入ったソーシャル・ブックマークのStumbleUponはユーザがクリックひとつで簡単にさまざまなウェブベージを発見できるサービスだ。この買収でStumbleUponのファウンダーたちは大金持ちになった。なにしろベンチャーキャピタルからたった$1.5M(150万ドル)しか調達していない会社が$75M(7500万ドル)で売れたのだ。

普通ならファウンダーたち(Garrett Camp、Geoff Smith、Justin LeFrance)は、考えることはバケーション用の別荘だけといったのんびりした半引退生活を何年もeBayの下で送るところだ。しかし多くの起業家は大金持ちになっても挑戦の意欲を失わないものだ。起業家がそもそも会社を起こすようになった動機―まだやり遂げていないことがあるという根深い不安な気持ち―は会社が買収されて巨額の金を手にしたからといって、一般に予期されるように、単純に満足感に変わるとは限らないらしい。あるいは原因はもっと単純で、StumbleUponには実現されていない可能性がまだ数多くあることをファウンダーたちがよく知っているということかもしれない。

いずれにせよ、eBayから会社を買い戻して一からやり直すチャンスが訪れたとき、ファウンダーたちはそれを実行に移した。 財政的に苦闘中のeBayは数か月前からStumbleUponを売却して支払った$75M(7500万ドル)を取り戻そうと、投資銀行のDeutsche Bankを代理人に雇って努力を重ねていた。しかし買手はあらわれなかった。これでファウンダー側に買い戻しのチャンスが生まれた。

さてStumbleUponはどうなるのか? おそらく今回の取引でファウンダーたちとSherpalo Ventures、Accel Partners、August Capitalから得た資金の一部は新しく独立企業となったStumbleUponに投資されることになるだろう。StumbleUponはユーザーが閲覧するページの何ページ目かに広告ページを$0.05の定額で挿入するするビジネスモデルをとっている。StumbleUponは自サイトに広告へのリンクを表示するのではなく、広告主のサイト自体のページを強制的に表示するわけだから、クリックスルー率は100%となる。これは相当の収入を生んでいるはずだ。またコンテンツを自サイトに保有しないので、StumbleUponは運営にさして費用がかからない。eBayによる買収の前に$1.5M(150万ドル)の資金しか必要としなかったことを思い出してほしい。しかがって成長が頭打ちのままだとしても、運営資金を確保するのに問題はあるまい。( comScoreの統計によると、StumbleUponの今日のユニーク訪問者は2年前と変わらず150万のままだ)。

しかし、あらたな動機付けを得たオリジナル・チームがサービスのリニューアルに乗り出せば再び成長を開始させることができるに違いない。StumbleUponはeBayに買収されるまで(グラフ参照)すばらしい成長ぶりをみせていた。StumbleUponはまた健全さを取り戻せると私は思っている。

この再独立劇で私が気に入っているのは、これによって巨大な公開企業の官僚制に邪魔されて資金も人材を無駄にすることがなくなり、StumbleUponが再び経営資源を適切に利用できるようになるj点だ。ファウンダーによる企業買い戻しの成功例は過去にも何度かある。私が好んで例にするのは、Webshotsだ。同社は1999年に$82.5(8250万ドル)でExciteに買収されたが、2001年に$2.5M(250万ドル)でファウンダーによって買い戻され、2004年にCNETに$71M(7100万ドル)で売却された。(CNETはその後2007年に$45M(4500万ドル)でAmerican
Greetingsに売却している)。共同ファウンダーのNarendra Rocherolle,がこのポッドキャストの最初の数分でこの間の事情を語っている。

仮にeBayがStumbleUponをオークションという中核業務にどうにしかして組み込むことに成功していたら話は違っていただろう。あるいはeBayの各種事業との間で、独立企業のままでは得られなかったようなシナジー効果(GoogleにおけるYouTubeのような)を発揮できていればよかった。しかしそういうことは何も起こらなかった。StumbleUponにとって最良の道は、やはり機敏に動ける小さな会社に戻ってチャレンジを再開することだろう。スタートアップを取り巻くエコシステムは経営資源を適切に利用するうえで大企業傘下よりもはるかに健全である。

[原文へ]

(翻訳:Namekawa, U)

“StumbleUpon、eBayから独立―経営資源の効率的な利用のケーススタディーとなるか?” への4件のフィードバック

  1. […] ソーシャルブックマークもeBayに買収された後に業績が悪化したようだし、あまり良いイメージがない。 Author: chinneng Filed Under Category: インターネット Article Tags: eBay, Skype Comments: […]

  2. […] 4月にEbayがStumbleUponをスピンオフする旨の 記事を掲載した。結局EbayがStumbleUponを保有していたのは2年弱の間のことだった。Ebayが2007年5月の買収時に支払った金額は$75M(7500万ドル)だった。スピンオフ時の価額はまだ明らかになっていないが、情報筋によれば$29M(2900万ドル)だとのことだ。 […]

  3. […] そしてこの度、eBay傘下から抜け出したStumbleUponもURL短縮サービスであるSu.prの提供を開始した。現在の所非公開ベータで提供されているが、TechCrunch読者先着250名分の招待も受け取っている。プロモーションコードにsuprtcを入力すれば利用できる。 […]

  4. […] そしてこの度、eBay傘下から抜け出したStumbleUponもURL短縮サービスであるSu.prの提供を開始した。現在の所非公開ベータで提供されているが、TechCrunch読者先着250名分の招待も受け取っている。プロモーションコードにsuprtcを入力すれば利用できる。 […]

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