Kindle版書籍の売上げ数は印刷版書籍の35%に達している

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教科書ないし新聞を読むのに利用する大型Kindle発表会で、AmazonのJeff Bezosが語った最も驚くべきことは、以下の統計情報に関するものだった。すなわちKindle用の出ている本に関して言えば、Kindle版の売上げは既に普通に印刷された書籍形式のものの35%に達しているとのこと。ほんの数ヶ月前は13%に過ぎなかった。つまりAmazonで10,000冊を売り上げた書籍があったとすれば、Kindle用のデジタル版が3,500冊売れるということになる。繰り返しておくが、Kindleで利用するデジタル書籍の売り上げは、Kindleの発売開始18ヵ月にして物理的形態を持つ書籍の売り上げの35%に達しているのだ。

これは驚くべき成長率だと言わざるを得ない。Kindle用の書籍は現在275,000冊分が出版されており、Amazonの総売上の中でかなりの部分を占める人気本がほとんどだ。これを考えればデジタル書籍の売り上げも相当の数に上っているものと思われる。記者会見でこの点についてAmazonのエグゼクティブに問うてみたが、回答は得られなかった。だがかなりの数であることは間違いなかろう。Amazonは四半期毎に27億ドルの「メディア」を売り上げている。ここには書籍、音楽、映画等が含まれる。この中で書籍は依然として最大ではないにしても、最大級の売上げを誇るカテゴリだ。Amazonが毎四半期に10億ドル分の書籍を売り上げるとしよう。そして書籍の上位275,000冊が売上げの80%を占めているとする。するとKindle用書籍の売り上げは2億8千万ドル(年間11億ドル)に達することになる。尚、この数値にKindle自体の価格は入っていない。計算違いがあった。修正内容を下に掲載している

上の数字は仮定に基づくものだが、数値を半分にしたところでKindle用書籍は四半期毎に1億7500万ドルの売上げ(年間7億ドル)ということになる。KindleはAmazon内で最も成長しているビジネスということになる。

修正:記事投稿後に数字を確認してみた。35%というのは売り上げた冊数ないしパッケージにかかるもので、売上額ではない。上の数値は膨らんでしまっている。上に挙げた例をもう一度考えてみよう。物理的媒体形式による書籍が10,000冊売れたとすると、デジタル版が3,500冊売れることになる。これで合計は13,500冊分ということになる。Kindleの売上げ分は、売上冊数で言えば従来の書籍形式の35%だが、全売上げで見れば26%ということになる(全体の中での割合を見るより、印刷書籍と比較する方がデジタル版の割合は高くなる)。

したがって上で行った計算を26%という数値に基づいて再計算してみる。80%の売上げの場合は四半期毎に2億8000万ドルではなく2億800万ドルということになる(8億ドルの26%)。50%で計算すると1億3000万ドルということになる(5億ドルの26%)。

尚、もう一点考慮に入れなければならないことがある。Kindle版の書籍は少なくとも最新刊に関しては印刷版よりも低価格になっていることだ。Kindle版の新刊は9ドル99セントで、ハードカバー版は24ドル99セントだ。新版が約10ドルのペーパーバックについても価格差を考慮する必要がある。したがってKindle版の売上額は減ずることとなる。話を簡単にするために、売上額が平均して50%になるとしよう。これでKindle版の売上額はそれぞれ1億400万ドルと6,500万ドルということになる。年間での売上額に換算すれば2億6000万ドルから4億2000万ドルの間程度ということになる(尚、繰り返しておくがKindle自体の価格は入っていない)。

ここに上げた数字は、仮定する前提条件によって上下する。CitiのアナリストであるMark Mahaneyは今年のKindle版書籍見込み売上額を1億8900万ドルとしている。2010年には6億1200万ドルになると見積もっている(Kindle本体の価格を加えた関連売上げは2010年に12億ドルになる)。かなり低めに見積もっても、このMahaneyの試算通りにはなっていると思われる。おそらくは既にこの見積もりを上回っていることだろう。

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(翻訳:Maeda, H)