Kyte、ビデオストリーミングを毎月5千万回配信―MTV、NBA他向けiPhoneアプリ発表

次の記事

ビデオ検索のスタートアップ、EveryZing、NBCとの契約に成功

今では誰でもビデオ撮影機能のある携帯を持っているし、自分独自のテレビチャンネルを作るのも難しくはない。しかし再生回数の大部分を占めているのはやはりセレブやロックスターのコンテンツだ(Twitterでたくさんのフォロワーを集めているのも有名人だ)。KyteのCEO、Daniel Grafはこういう状況を非常によく知っている。Kyteが配信する215,000のビデオチャンネルのほとんどは一般ユーザーが作ったものだ。しかし携帯ビデオに関して、ストリーミング再生回数の90%以上をたった1千のチャンネルが占めている。これらの1千のチャンネルは例外なくすべてがプロか、あるいはLady Gaga(iTunes link)、Soulja Boy (iTunes link)のような有名ミュージシャンが作っている。

4月にKyteは5千万回ウェブ、携帯、ソーシャルメディア向けにビデオをストリーミングした。この5千万回というのは、2009年3月にAOLがストリーミングした回数の約半分んにあたる。ちなみにAOLはアメリカで10位のビデオサイトだ。(3位のサイトのHuluは3億8千万回)。

今日(米国時間5/11)、Kyteは MTV、NBA、Spin Magazine、ロックバンドのNo Doubt、ロサンゼルスのラジオ局、KCRW,(この局ではスタジオでバンドにライブ演奏させ、そのハイライトビデオをKyteを利用して配信している) などのパートナー向けにiPhoneアプリを公開した。MTV Movie AwardsやNBAプレイオフ(iTunesのリンク)など特別なイベント向けにカスタマイズされたアプリもある。KyteはiPhoneアプリを、さまざまな追加機能をモジュールとして追加できる完全なパッケージで提供している。これららの追加モジュールには、携帯版Kyteからアップロードされたビデオの利用機能、ブログ、ニュース、Twitterフィード、ライブ・ちゃっと、現在視聴している他のユーザー数のカウンター、iTunesストアを利用した音楽やビデオのダウンロード、視聴者の場所情報に対応したイベントやコンサートのスケジュール表示、携帯からのウェブ・アクセスなどがある。さらにバスケットボール試合のスコア表示専用モジュールも用意されている。

Kyteの成長は順調だが、これはユーザー生成ビデオによるものではない。Huluがウェブで行っている方向と同じで、プロの手になるプレミアム・ビデオをベースにしたマネタイズに成功しつつある。Kyteの主要な差別化戦略は、ウェブ、携帯、SNSを通じて一貫したブランドのビデオチャンネルを提供しようとするところにある。Grafによれば、KyteのライバルはQikやUStreamではないという。ライブビデオストリーミングの分野での競争相手はむしろ同じエンタープライズ志向のBrightcoveだ。GrafはKyteの強みをこう主張する。「われわれの価格はBrightcoveより安い。そして携帯、Twitter、Facebookに同時にストリーミングできる」。

Kyteはメジャーのミュージシャンやメディア企業に対して、ウェブサイトからiPhone、各種携帯までビデオストリーミングのワンストップ・サービスを提供しようとしている。ただ、これらのアプリがあまりにも内容そのものに頼りすぎているところに私としては懸念を覚える。iPhoneアプリも一方通行の視聴にかたよっている。たとえば、Twitterの場合でも、このサービスを単なるフィード配信のチャンネルとして利用しているだけで、ファンがTwitterメッセージを送り返す機能がアプリ内にはない。

下のビデオは、先週Grafが私のオフィスを訪問したときのもの。新しいiPhoneアプリやKyteプラットフォームがどのようにして携帯、ウェブ、SNSを統合しているかなどについて話をしてもらった。またここでGrafはBrightcoveを最大のライバルとして挙げている。

[原文へ]

(翻訳:Namekawa, U)