Kindleは、このブログをこうやって盗ませている

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Amazonの新しいブログ配信プログラムには重大な欠陥がある。勝手に他人のブログを取ってきて有償で読者に配ることができるのだ。
昨日(米国時間5/13)Amazonは、誰でもアカウントを開設すればKindleにブログを配信できるようにした。これで、自分の物でもないブログでも登録して購読料を徴収して収益を上げることができるようになった。しかもすでに誰かがTechCrunchでまさしくそれをやっている。

Kindleストアで“TechCrunch”を検索すると、検索結果の一番上にわれわれのKindle用公式ブログが出てきて、月額$1.99で購読できる。そのすぐ下にはこれまた公式っぽいTechCrunchプログがあり、実際にわれわれのフィードを配信していて、これも$1.99だが、われわれには1セントたりとも入ってこない。

2番目のKindle用ブログを作ったのはEventVueの共同ファウンダーのJosh Fraserで、すぐにわれわれとAmazonに連絡し、われわれに返してくれると言ってきた。Fraserは、できるかどうか試すために作ろうとしただけだったが、登録するブログが自分のものであるかどうかを検証するプロセスが無いことに気付いて、仰天したのだという。Fraserがこう書いている。

これで、自分が書いてもいないブログで収益分配ができるようになるだけでなく、TechCrunchブランドの下で記事のフィード内容を好きなように変えてKindle読者に配信することまでできてしまう。

そんなに簡単だとは信じられなかったので、私もKindle Publishing for Blogs Betaのアカウントを取り、自分が所有していないブログを登録する手続きを踏んでみることにした。New York TimesのBits blogだ。本当に簡単だった。Bits blogのRSSフィードのURLを入力すると、Amazonがこれを実際のフィードであるかどうか「検証」する。次にブログのタイトル、キャッチコピー、説明文、スクリーンショット、Kindle上に表示される題名、それにこのブログを見つけるための検索ワードを入れる。

もちろん、フィールドには何でも入れられる。私は不適切な画像をアップロードするのは自制したが、キャッチコピー(「ほんのちょビットの情報」)と説明文(「私たちのメモに書かれた本紙記事には載せられないちょっとした思いつきや引用と、TechCrunchに載っているものなら何でも」)はちょっといたずらしてみた。

これでKindle storeへ行って“New York Times Bits” を検索すると、私の作ったバージョンがトップに出てきて、公式バージョンは2番目に出るようになった。私のキャッチコピーも出ている。私のバージョンを購読してくれれば、購読料$1.99の30%が私の銀行口座に振り込まれる。

でも心配はご無用。収益は全額New York Timesのテクノロジー担当記者たちの昼食代に寄付するつもりだ(ご存じのとおり彼らは経費節減させられているからね)。Amazonがこのブログ申請手順を直してくれればその方がいいのだが。

アップデート:どうやら簡単に申請できるのはブログだけではなかったようだ。本のアップロードも同じらしい。ジャーナリストのPaul Carrがくれたメールによると、自著のBringing Nothing To The Party: Confessions Of A New Media WhoreをKindle Storeにアップロードしたところ、「a)私が著者であること b)米国でのデジタル権利を持っていること、を証明するように一度も言われないまま、24時間以内に完了した」という。たいした違法コピー本の促進だ。

アップデート2:AmazonがKindle storeからニセブログを削除した。広報担当者から以下の報告があった。

Kindle Publishing for Blogs Betaは、ブロガーが自分のコンテンツをKindleコミュニティーに配布するための強力な方法で、当社では著作権保有者ができるだけ早くコンテンツを公開できるように、手順を簡素化いたしました。

時折、Kindle Publishing for Blogsの利用規約に違反して、権利を保有していない作品を配布する人たちがいます。そのような場合には、当社が迅速に対応して権限のない著作権付資料を削除いたします。

権限のないブログがいくつか掲載されてしまったことは大変遺憾であり、直ちに該当する作品を削除いたしました。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)