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無料ウェブ版が全面的に登場―Microsoft Office 2010完全ガイド(スクリーンショットあり)

今日(米国時間7/13)、Microsoftはニューオーリンズで開催されたWorldwide Partner ConferenceでOffice 2010について詳しい発表を行った。ウェブではここ数週間、このイベントへの関心が高まっていた。Microsoftは事前にOffice 2010のイメージ・ビデオまで制作するという力の入れようだった。Googleのブラウザ・ベースのアプリケーションと先週発表されたChrome OSによって挑戦を受けているMicrosoftは3正面戦略でこれに対抗することを明らかにしている。 つまり、携帯、ブラウザ、デスクトップの3つの環境で同期できる製品群だ。

Office 2010、SharePoint Server 2010、Visio 2010のリリースで、ついにMicrosoftのソフトウェア最高責任者、Ray Ozzieが長年唱えてきたビジョンが現実化することになる。われわれはMicrosoftのOffice 2010グループ製品マネジャー、Chris Bryantから新製品の詳しい説明を受けることができたのでご報告する。すべての新機能に関する情報に加えて、多数のスクリーショットも入手できた。

ブラウザへの移行

Google Appsへの明確な回答として、Microsoftは軽量で無料のウェブ・ブラウザ版のWord、PowerPoint、Excel、OneNoteをリリース予定だ。これらクラウド版アプリは、デスクトップ版に比べれば機能は限定されているが、Office文書の基本的な編集機能を備えている。

PowerPoint 2010

PowerPointにブラウザ版が提供される他に、デスクトップ版にさまざまな新機能が追加された。新バージョンではビデオと画像をPowerPoint内で編集できるようになった。ビデオ編集ツールはiMovieとほぼ同様の機能があり、画像編集ツールはAdobePhotoshopをシンプルにしたような感じだ。 またWebExのようにユーザーがライブで他のユーザーとコンテンツを共有できる機能も加わった。たとえば、ユーザーはPowerPointでスライドショーを制作すると同時にリアルタイムで他のユーザーと共有しながらプレゼンを行うことできる(Sharepoint内から実行することもできる)。

PowerPointのビデオ編集ツールのスクリーンショット

スライドショーを他のユーザーと共有するには、まず相手にメールでリンクを送って招待する。相手がそのリンクをクリックすると、ブラウザ内にスライドショーが表示される。携帯のブラウザでも表示可能だ。ユーザーはデスクトップ版でスライドショーを作成し、それをウェブ版として公開ブラウザを通じて公開することもできる。ブラウザ版のPowerPointにはビデオ編集機能はない。しかし2008版にある機能のほとんどはブラウザ版に移植されている。

Excel 2010

Excel表計算アプリも、PowerPoint同様、デスクトップ版で作った表をブラウザ版を通じてウェブで共有可能となった。ブラウザ版のExcelの機能はデスクトップ版に比べれば制限があるが、Googleドキュメントの表計算よりはるかに機能豊富だ。Excel2010にはSparklinesと呼ばれる画期的な機能が加わった。これは特定のセル内のデータが時系列でどのように変化したかを簡単にビジュアル表示する機能だ。PowerPoint同様、Excel文書もアクセスを許可する相手を設定してブラウザを通じて共有することができる。

ウェブ版Excelのスクリーンショット

Word 2010

Bryantによると、Word文書のオンライン版に関してユーザーからの要望がもっとも多かったのは、デスクトップ版の文書のルック&フィールを忠実に維持してほしいという点だったという。Microsoftはウェブ版の開発にあたってデスクトップ版文書の忠実な再現という点に最大の努力を払った。ブラウザ版で開いても、文書はデスクトップ版とそっくり同じように見える。ブラウザ版にもリボン式のUIが備えられ、フォント、フォーマット、スタイルその他が編集できる。

ウェブ版のWord。

一方、デスクトップ版には共同編集機能が加わった。複数のユーザーが同一のドキュメントを同時に編集できる。この共同編集機能は、残念ながらウェブ版ではサポートされない。Microsoftでは「ユーザーがこの機能を望んでいなかったため」としているが、あるいはデスクトップ版の売れ行きへの影響を考慮したためかもしれない。

デスクトップ版の場合、2人のユーザーが同時に同一のWord文書を開いている場合、1が編集を実行すると、Wordはもう一方のユーザーに同期を取る必要があることを通知する。デスクトップ版ではコピー/ペーストにペーストのプレビューという新機能が加えられた。またスクリーンショットを撮って貼り込むという便利な機能も追加された。長い文書の中を効率よく移動できるよう、Wordには新たにビジュアル・ナビゲーション画面が設けられた。ここには章ごとの見出しが表示され、文書のさまざな部分にジャンプしやすくなっている。

Outlook 2010

Outlook 2010にもWord、PowerPoint、Excelと同様のリボン式のユーザー・インタフェースが導入された。新たなビジュアルなUIでは、送受信されたメールは掲示板のメッセージ・ツリーのように整理されて表示されるようになった。検索機能も改善され、条件に該当するコンテンツがずっと探しやすくなっている。またカレンダーをプレビューし、特定のメールを無視するよう設定することもできるようになった。

Sharepoint 2010

Outlookと同様、SharepointにもリボンUIが導入された。この文書共有のためのホスティング・アプリケーションにもWordなどMicrosoftの主流製品と同様のルック&フィールが与えられた。文書の作成者のタグを付与し、簡単にファイル共有ができるようなった。

Microsoftでは、上記各製品のブラウザ版はIE以外にもFire
fox、Safariその他すべての主要なブラウザ上でテストされたとしている。ただしChromeについてはさらに対応が必要らしい。またMicrosoft Officeシリーズは8種類から5種類にシェイプアップされた。Officeのウェブ・アプリは3種類の方法で利用可能となる。Windows Live経由の場合、ユーザーは全く無料で利用できる。またローカルのデスクトップ版からウェブ版にアクセスすることができる。さらにユーザーはMicrosoft Online Servicesを通じて有料でMS Officeを利用することもできる。MicrosoftではOffice 2010は来年の上半期のリリースを予定している。

今回の発表のキーポイントは、言うまでもなく、Microsoftでいちばん人気のあるアプリの無料のブラウザ版がサポートされたことだ。BryantはOfficeのウェブ版は特に学生の間で人気が出るだろうと語った。しかし私は、クラウド・コンピューティング特有のセキュリティー上の懸念があるにせよ、企業ユーザーも同じくらい強い関心を寄せると見ている。

現在企業は急速にクラウド・コンピューティング環境への信頼を深めつつある。Microsoftのブラウザ環境への移行はタイミングが良く、大成功を収めそうだ。特にデスクトップ版とウェブ版を自由に行き来して文書の編集、共有ができる点は魅力だ。一方で、皮肉な点だが、Microsoftがブラウザ版で成功を収めれば収めるほど、Googleのウェブ・アプリ戦略の正しさを証拠だてることにもなる。これは長期的にはOffice製品の価格切り下げ圧力となってくるおそれがある。

〔訳注:原文コメント欄にMicrosoft出身のスターブロガー、Robert Scobleがブログ記事のリンクを投稿。記事には新機能をBryantが説明するデモ・ビデオが多数掲載されており参考になる。〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01

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コメント

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