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リアルタイムWebはソーシャルな顧客関係管理(Social CRM)の到来を告げ, 動的な関係性構築のないマスメディア広告は非力化


【Virgin Americaのマーケティング担当副社長Porter Gale】

〔Brian Solis氏はシリコンバレーの広告/PR業界のセレブとして、企業はインターネットの上でホームページを見せるのではなく、オープンな場で消費者との関係性構築の渦の中に飛び込まなきゃインターネットの経営効果はきわめて薄い、と実例を挙げながらアジる。〕

ソーシャルメディアは今、単なるコンテンツの発表、共有化、発見などのためのプラットホームであるにとどまらず、企業が提示する製品やブランドの、イメージやそれらに対する消費者の行動(とくに購買行動)、さらにはその今後の方向性にまで影響を与える現実世界の生きた会話を、映し出す鏡、しかも企業と消費者の両者が互いに互角に映り込む鏡へと進化を遂げた。

ソーシャルな機能を持つメディアは”会話”を発明したのではなく、会話を組織化し増幅し、企業消費者双方にとっての、学習と協働(コラボレーション)の機会を作り出したのである。

Twitterとその上の検索(Twitter Search)は、単なるコミュニケーションとそれに伴う検索ではなく、消費者がリアルタイムで共有化し発見する意味ある情報の、その刻々の変様をサポートする、独自の新しいジャンルの情報生態系の先駆けである。

オンラインで行われる議論や口論、あるいは観察の目に入ってくるそのほかのさまざまな人間現象は、ブランドを管理する者にとって警告や動機付けになり、これまでに経験したことのない魅惑で彼/彼女を金縛りにすることもある。しかし実は、オンラインの対話というものは、SNSのステータスアップデートという圏域(statusphere)や、ブログという圏域(blogopsphere)、オンラインのコミュニティ、そしてソーシャルWebの全域における、企業・製品・ブランドと消費者との接続、およびそれらに対する消費者のイメージの形成を、巨大な山火事のように燃え上がらせているのだ。それは巨大にふくれあがるおしゃべりの津波であり、その津波は強度と大きさをますます増しつつ、企業に対し、ソーシャルな顧客関係管理(Social Customer Relationship Management, sCRM)の実施を迫っている。ソーシャルなCRMは、今ではもう、やってもやらなくてもいいものではない。企業や製品やブランドが積極的に関与していって、消費者と答えを共有し、共に問題を解決し、専門家としての権威を確立し、関係性とブランドロイヤリティを構築していくことは、企業がどうしてもやらなければならないことだ。しかもそれを、Twitterなどの上の発言投稿、ブログへの投稿、SNSのステータスアップデート、“その他いろいろ”の上で同時に展開しなければならない。

Twitterのようなソーシャルメディアは企業に対し、受動的なカスタマサービスをますますオフショア(offshore, 海外移転)し、能動的なカスタマエンゲージメント(顧客への働きかけ)をますますニアショア(nearshore,国内化)することを迫っている。ソーシャルメディアを動かしている会話の津波に一度もまれてみれば、それらのメディアの上で影響力のある声を見つけることと、消費者が選んだ場所…もっぱらオンラインで公開の場…と時間に彼らに語りかけることが緊急に必要であると、いやでも分かるはずだ。

たとえば金曜日(米国時間7/10)に行われたリアルタイムビジネスに関するCrunchUpのパネルでは、Virgin Americaのマーケティング担当副社長Porter Galeが、Virgin Americaはソーシャルストリームの有望性、今後の動向、そして、それに耳を傾け応答していくことの重要性を理解している、と明言した。

そのときの司会者だったErick SchonfeldがPorterに、ブランドイメージを確認し消費者との接触の仕方を判断するためにどのようにTwitterを掘り下げているのかと尋ねた。

Porterが明かしたところによると、Virgin Americaにおけるそのためのチームは小さくて、Twitterやそのほかのソーシャルネットワークの監視と参加を担当しているのはおよそ1.5人だ。彼女とそのチームにとって、ソーシャルメディアは単なる情報摂取のための場ではなく、フルに参加することに意義のあるメディアだ。“マーケティング”という、上から操作するような言葉は、ここには似合わない。

Twitter上でVirgin Americaには2万以上のフォロワーがおり、“Twitter時間”で(瞬時に)反応する人たちによる元気活発なコミュニティが息づいている。だから、2人にも満たない小さなチームがすべての…肯定的なあるいは否定的な…議論に参加して対応する必要はない。

このときPorterが挙げた、いちばんよくある例は、“Virginってどう?(Should I fly Virgin?, 私もVirginに乗るべきか, 乗ったほうがいいか)”という質問への対応だ。

“コミュニティがセールスをやっちゃうのよ、しかも最後のクロージングまで”、Porterはこう叫んだ。

さらに彼女が明かした話によると、Virgin Americaはおしゃべりの仲間に加わって、ときどき、“それはいいわね”とか“私もそれには賛成よ”などと肯定的な合いの手を入れることにより、顧客を気分良くすることに努めている。

あるフライトでは、医学部を卒業してこれから医者になるという女性が、卒業できて嬉しい、@virginamericaは最高ね、などとTwitterで述べた。そのときPorterと彼女のチームは、単純に“卒業おめでとう”などと言う代わりに、そのフライトの同乗者たちに“誰か彼女にビールをおごってあげて”と言った(Virgin Americaは機内にWiFiがある)。

驚いたことに、次の瞬間に答えが来た。“11列に座ってる者だけど、私が彼女にビールをおごるわ”。Porterがさらに驚いたのは、機内でTwitterにこの発言を投じた人物が、このリアルタイムストリームCrunchUpカンファレンスにオーディエンスとして参加していたことだ。

LA Weeklyのテクノロジ担当ライターAlexia Tsotsisが、最前列で叫んだ。“あれは私だったの!”。

そのときまさに、CrunchUpの会場のオーディエンス全員が、オンラインの会話と現実世界の経験が一体的につながっていることの生きた例を目撃した。

それよりももっと印象に残るのは、Virgin AmericaがソーシャルWebをリアルタイムのカスタマサービスに使っていることだ。彼らは問題や不満や提案を積極的に聴取し、具体的な課題として取り組んでいく。場合によっては、Virgin AmericaはTwitterを飛行中における機内の、リアルタイムのゲストサービスリカバリシステム(サービス内容のリアルタイム修正・変更)として利用し、機内のサービススタッフとコンタクトして注意事項や問題を伝え、問題に即応するよう彼らに注意喚起をする。これまた、機内にWiFiを整備するという冒険のおかげだ。

その日の朝見たPeoplebrowsr(私はここの顧問)のデモには、Twitterの上の各航空会社の人気ランキングがあり、 Virgin Americaがトップだった。Peoplebrowsrは、会話の中に見え隠れする企業や製品に対する好感度やその逆の嫌悪を捕捉して、それを統計的に処理するサービスだ。〔同種サービスSocialseekに関する記事。〕

SocialtextのCEOでファウンダのRoss Mayfieldが、企業が参加すべきソーシャルな対話の性質について述べたとき、彼は、一人の人間や一つの部署だけが参加してもだめだと言った。SocialTextは、社内のコラボレーションや、顧客対策/株主対策など外部的な関係構築のための一連のツールセットを提供している。

Rossは、参加はたしかに重要だが、そこで触れることのできる顧客たちの会話は、しょせん氷山の一角にすぎないと言う。水面下の大量の会話を捕捉し分析することを、個々の企業がやるのはなかなか難しい。


【SocialtextのCEO Ross Mayfield】

彼の言うとおりだ。私がやった調査と経験によると、オンラインの会話と企業の各部署との関連性を集計すると、上位4つは次のようになる:

1. サポート
2. PR
3. マーケティング
4. 営業

だからRossが言うように、どこか一つの部署だけが会話に参加してもだめなのだ。

そのときRossは、彼と一緒にステージに登場しているパネリストたちとオーディエンスに、“ソーシャルメディアとその上の応答過程のオーナーは一体誰でしょう?”と質問した。

私の答えは、「誰でもない」だ。

ソーシャルメディアは目下、企業と製品やそのマーケティングミックスに組み入れるべき、新しい情報活動のチャネルになりつつある。そこには、視聴者の反応の取り込みや放送内容の管理といった、従来のマスメディアに似た活動が存在するが、より重要なのは、各企業の各部署が、内向き的なサポートモードから、外からはっきり見えて分かる、積極的なコラボレータの集団に変身することだ。あとからもそもそと「実はうちもそれをやってます」ではなく、最初から消費者の目にそれがはっきりと印象的に好感を伴って見えていなければならない。

ここでRossは、重要な注意点を述べる。“ソーシャルメディア担当チームがどれだけ熱心であっても、成功するためにはコミュニティにおけるコラボレーション以前にチーム内部の良好なコラボレーションを確立しなきゃだめ”。

役割分担とワークフローの明確化。そしてもっと重要なのは、ガイドラインが全社的に徹底していること。そこがいいかげんだと、顧客の役に立ちたいという善意だけがいくらあっても、それは内部的にもまた対外的…消費者から見える面…にも混乱に帰結する。

関わりと参加にはルールが必要である。

Erickも、この点を指摘している: “これまでも、カスタマサービスに電話してくるのは会社や製品に対してネガティブな気持ちになりかかっている顧客だ。インターネットというものがある今は、企業がそういう不満に即座に対応して前向きの対応を図らないと、問題はあっという間に広まってしまい、企業にとって制御不能になる。また、それと同時に、顧客への感謝や称賛も、間を置かずにすぐやらないとだめ”。

Virgin AmericaのPorter Galeは、自分のチームだけでなく、リアルタイムの会話とそこでの問題に関連のあるそのほかの部署にも積極的に働きかけている。彼女が主催する「お弁当昼食会」には、PRやカスタマサービスの人たちも招かれ、Twitterやそのほかのソーシャルネットワークで今起きていることが話し合われる。また、お互いに失敗や成功の経験談を交換して学習の幅と深さを拡大する。

ソーシャルネットワーク(複数)があり、そこでの会話を分析したり、対話を効率的に進めるためのツールもある。しかし、誰もが認めるのは、参加と関係性構築の最前線に立つチームの自主的学習と、会社がサポートする教育の充実が、何よりも重要であることだ。

この『今Web(“now” web)』は確かに強力だ。今それは、新しい橋とネットワークとチャネルを構築しつつある。それは人びとのコミュニケーション、研究調査、そして究極的には意思決定のやり方を、抜本的に変えつつある。

たしかに、リアルタイムWebを動かすものは会話だ。しかし、すべての企業人が心に銘記しておかなければならないのは、会話は…どちら側においても…個人的なものであり、したがって神聖なものであることだ。企業人だからコマーシャルメッセージをぶらさげて会話に参加するのは当然、なんて思ったら、その時点で消費者の心証はぶちこわしである。無神経な暴挙は、絶対に慎まなければならない。Porterのチームが機内の女子大生に、あくまでも“個人”として、“友だち”として終始接したことを、思い出していただきたい。

Pizza Hutなど数社は、Twitter上の会話を利用して夏の社員研修を行っているが、これには問題がある。すでに今、#habitatという世間知らずの企業が、Twitterを濫用したと批判されている。

それは、研修に参加した若手社員がたまたま無能だった云々というレベルの問題ではない。顧客や見込み客、あるいはカリスマ的消費者(影響力のある消費者)たちとのあいだに企業が築き上げる関係性は、企業競争に勝ち抜くための重要な無形のインフラであり、しかも多大な人的努力を投じて獲得する、その企業の貴重なアドバンテージだから、研修などであだやおろそかにもてあそぶべきものではないのである。

その日のパネリストの一人、LiveOpsのMaynard Webbはこう指摘した: “今日では、企業や製品が滅ぶのも急速だ”。だから、コミュニケーションの消極性も、恣意的なうかつさも、共に禁物だ。

ソーシャルなWebやリアルタイムのWebは、企業のインターネット利用の方向転換を迫っている。しかしそれは単に有意義な会話を聴取できることではなくて、大衆の感情から学ぶ機会であり、それによって、もっと感受性が敏感でアンテナの精度が高い、適応力に富む企業を作り上げ、適切な行動によりコミュニティをリードしていくことである。

そのためには、会話をモニタし聴取するだけではだめ。企業はそこに、正しいやり方で飛び込むことが必要だ。

[原文へ]

(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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Shun Usami
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Ichiro Mizoguchi
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Kenshin Fujiwara
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