マイクロソフトとYahooの検索提携:ウォールストリートは今のところ好感せず

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速報―MicrosoftとYahooの検索提携の主な内容

長らく懸案となっていた検索提携交渉の決着を見て、Carol BartzおよびSteve Ballmerの双方共に満足している様子だ。しかしこの検索提携の内容について、ウォールストリートの反応はあまり良くないようだ。Yahooの株価は提携合意の発表を受けた今朝(米国時間7/29)より下落し、現在は15ドル31セント周辺で取引されており、これは昨日の終値と比較して11%安となっている。マイクロソフトの株価については横ばいとなっている。

多額の前金や、巨額による売却を期待していた投資家たちは、前金支払いのない今回の提携内容に失望を感じている様子。しかしこれはやや近視眼的な考えだと言えよう。今回の提携内容は、昨年話し合われていたものと比較して、結果的にYahooにより多く(88%)の検索収益をもたらすものとなっているのだ。両者の提携がうまく機能するならば、今回の内容はYahooにとってより好ましいものとなっており、提携後のインセンティブも保ちやすいものとなっている。

Yahooが前金の支払いに拘るのなら、今回の合意内容で提携を行う必要もなかったはずだ。今回の提携内容は、今後十年を見据えたものとなっている。マイクロソフト及びYahooの双方が、同じゴールに向かって進むことを決めたことが重要なのだ。多額の前金を支払うような内容であればむしろ、Yahoo側の収益からの取り分を減じることとなり、両者の共同歩調はむしろ崩れることになってしまっただろう。マイクロソフトCEOであるSteve Ballmerも今朝の電話会議にて、昨年の交渉内容と合意に至った今回の内容の差異について質問された際、次のように述べていた。

昨年の交渉内容は、社員よりも投資家に視点を置くものでした。今回の合意内容はそれとは異なるものです。前払い金は少なくなっているので、より良い内容だとは思わない人もいることと思います。その代わりにTACレートを上げているのです。

ここで言うTACレートとはtraffic acquisitions costの略で、提携業務からYahooが得ることのできる検索広告収入の割合のことを指している。内容についての選択権がBartzにあったかどうかはともかく、長い目で見れば巨額の一時金を得るよりも収益割合を増やすことの方がYahooに益するだろう。投資家もそのうちにこのメリットについて好感を示すようになるだろうと思う。

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(翻訳:Maeda, H)