Google Voice拒否をめぐるAppleとGoogleとAT&TとFCCのもめごと–その最終的な落としどころは果たして?

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【抄訳】
Appleが、GoogleサードパーティのiPhoneアプリケーションを拒否した件に関するFCCからの質問状に対し、回答を提出した。

要約すると、AppleはGoogle Voiceとそのアプリケーションを拒否したことを否定し、しかしGoogle Voiceが“iPhone独特のユーザ経験”を阻害するという主張を、非常に詳細に説明している。それらの文面はすべて、真実でないか、または読む人の誤解を招くか、またはその両方だ。

Appleの回答の最初の部分、すなわち、Google Voiceとそのアプリケーションを拒否したことはないという主張は、Google VoiceのAppleにおける審査過程について知っている多くの情報筋によれば、“完全な嘘”である。

第二の部分、すなわちGoogle VoiceアプリケーションがiPhone独特のユーザ経験を阻害するという主張は、きわめてまやかし的だ。過去数か月間にわたってGoogle VoiceのWebサービスとアプリケーションの両方をじっくり使い込んだことのある私としては、こんないいかげんな主張は困る!と言いたい。たとえば、この記事この記事この記事と、そしてこの記事を読んでみてほしい。iPhoneの上ではいまだに使えないのだから、iPhoneでGoogle Voiceアプリを使ったことはない。でもこの2か月ぐらい、Googleの連中から何度も説明を聞いたところによると、Google VoiceがiPhoneの機能の邪魔をすることはありえない。Google VoiceアプリケーションのBlackberryバージョンも使ってみたし、今ではAndroidバージョンを使っているが、その経験に照らしてもAppleの主張はオカシイ。

以下、Appleの主な主張に私のコメントを対応させてみよう:

Apple: “報道されていることとは逆に、AppleはGoogle Voiceアプリケーションを拒否しておらず、調査を続けている。”

現実: あるサードパーティのGoogle Voiceアプリケーションのデベロッパが7月に本誌に語ったところによれば、Appleの上級副社長Phil Schillerが彼らに、Google自身のアプリケーションが拒否されるかまたはすでに拒否されたと言った。Googleものちにこのことを本誌に対し確認した〔GoogleからFCCへの回答もその線のもよう〕。これは、Appleが実際にアプリケーションを拒否したことの圧倒的な証拠だ。

Apple: “アプリケーションが未承認なのは、検討用に提出された状態では、iPhoneの中核的なモバイル電話機能や、電話の起呼、テキストメッセージング、およびボイスメールなどの独自のユーザインタフェイスから成るAppleのユーザインタフェイスを置き換えることによって、iPhone独自のユーザ経験を変えてしまうと思われるからである。Appleは長い年月と努力を傾けて、iPhoneの中核的機能をシームレスに提供する独自の革新的なやり方を開発してきた。”

現実: この文面は、Google VoiceアプリケーションがAppleのiPhone OSの中核的機能の大半を置き換えると強力に示唆している。これはどう見ても正確ではなく、誤解を招く言い方だと思う。詳細は下に述べるが、しかし一般的に言ってもiPhoneのアプリケーションは動作がきわめて表層的であり〔深くない〕、ネイティブのiPhoneアプリケーションのどれとも干渉するようなものではない。

Apple: “たとえばiPhone上には”Phone”アイコンがHome Screenの下に表示されていて、Appleのモバイル電話アプリケーションを立ち上げ、Favorites、Recents、Contacts、Keypad、Visual Voicemailなどへのアクセスを提供する。Google Voiceアプリケーションは起呼を、ボイスメールを保存する独自の電話番号に振り向けることによって、AppleのVisual Voicemailを置き換え、ボイスメールがiPhone上に保存されることを妨げ、したがってAppleのVisual Voicemailを不能にする。”

現実: これは真実でなく誤解に導く。Google Voiceアプリケーションには独自のボイスメール機能があり、メッセージの書き起こしを独自に行う。しかしそれはGoogle Voiceへの入信に対してのみであり、iPhoneへの入信ではない。Google VoiceアプリケーションがAppleのボイスメール機能に”置き換わる”ことはあり得ない。

Apple: “同様に、SMSのテキストメッセージングはGoogleのハブが管理し、iPhoneのテキストメッセージング機能を置き換える。”

Reality: これは真実でなく誤解に導く。Google VoiceアプリケーションがiPhoneのテキストメッセージング機能に置き換わったり、それを妨害することはありえない。誰かがテキストメッセージをGoogle Voiceの番号に送ったら、Google Voiceアプリケーションはそれを表示する。iPhoneの電話番号に直接送ったら、何も変なことは起きない。

Apple: “さらに、iPhoneユーザのContactsのデータベース全体がGoogleのデータベースに送られるが、Googleがそれを正しいやり方でのみ使用するという保証はない。これらの要因はいくつかの新しい問題と疑問をわれわれに提示し、われわれはそれらの問題と疑問を目下、熟考しているところである。”

現実: まやかしどころか、完全な作り話。Google VoiceアプリケーションがiPhoneのコンタクトデータベースにアクセスできるのは、そのほかの何千ものiPhoneアプリケーションと同じである。しかしGoogle Voiceアプリケーションがコンタクトデータベースを自分のサーバにsyncすることは絶対にない。ユーザがそういうことを指定できるオプションもない。ただしAppleはiTunesによってiPhoneのコンタクトをGoogleにsyncする機能を提供している。したがって、Appleの文面が真実でないだけでなく、Apple自身がまさにこの機能を自分のサービスによって提供しているのだ。

〔中略…GoogleはFCCへの返信の文面を公開していない。〕

では今後どうなるのか?

Appleは、アプリケーションを拒否しなかったという嘘と、どれ一つとして真実ではない長い長い汚い洗濯物のリストを、撤回せざるをえないから、最終的には、もうすぐGoogle Voiceアプリケーションを単純に受け入れるだろう。それ以外に、彼らの道はない。

〔中略〕

Appleは、ユーザをコントロールする/できるという下司根性を捨てるべきだ。ユーザは、あんたがたが思うほど馬鹿ではない。

〔後略〕

[原文へ]

(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

“Google Voice拒否をめぐるAppleとGoogleとAT&TとFCCのもめごと–その最終的な落としどころは果たして?” への14件のフィードバック

  1. knob’s Diary より:

    Google Voice…

    あのさ、Google Voice。どうでもいいんだけど、とっととトライさせてくれよ。主張ばかりでかくて、便利さが伝わってこねーよ。日本じゃ使えねーじゃん。

    最低限の経験さえさせてない…

  2. AndroidはSkypeなどVOIPアプリケーションを締め出さないだろう…

    今回のもとネタはこちら。
    『Android不会封杀Skype等VOIP应用』

    【翻訳文】
    アップルとAT&TがSkypeとGoogle Voiceã‚…

  3. […] Google Voice拒否をめぐるAppleとGoogleとAT&TとFCCのもめごと–その最終的な落としどころは果たして? http://jp.techcrunch.com/archives/20090821the-simple-truth-whats-really-going-on-with-apple-google-a… […]

  4. […] 両者がFCCに提出した文書には重要な情報が満載されている。それに加えてGoogleはFCCに提出した文書の一部について公表を避けている。われわれはGoogleがどういう主張をしたのか推測した記事を書いているが、一番興味深いのは、Googleがいったいなぜ文書のこの部分の公開を拒んでいるのかだ。おそらく、その部分ではGoogleがAppleの主張に対して真っ向から反論しており、公表されれば両者の対立がのっぴきならないところに進んでしまうことをGoogleは懸念しているのだろう。 […]

  5. […] 今でもわれわれは、近いうちにAppleがiPhone用のGoogle Voiceアプリケーションを承認するだろうと予想している。その方が、さらに調べられて最近のFCCとのやり取りでのごまかしがバレるよりはましだろう。通話が15分で切れることが、新しいiPhoneのユーザーにとって問題になるとも思えない。なあに、どうせAT&Tに文句を言うだけさ。 CrunchBase Information Google Voice Information provided by CrunchBase […]

  6. […] 本誌は、嘘を言っているのはAppleだとする立場だ。そのことは、Googleからのこの新しい情報のずっと前に声明した。しかもそれは、噂や伝聞のレベルではない…Appleの説明そのものがおかしいのだ。 […]

  7. […] FCCに提出した文書の中でAppleは、「公にされている報告に反して、AppleはGoogle Voiceアプリケーションを拒否しておらず、引き続き検討している。」としている。次にGoogle Voiceに関する問題が書かれており、そこには、iPhoneの中核機能を置き換えることによるユーザーの混乱の恐れについての記載がある(Appleの説明が全く誠意のないものであることは、とりあえずおく)。最後にAppleは「以下に挙げるアプリケーションも、このカテゴリーに属する」として、App Storeから削除された3つのサードパーティー製Google Voiceアプリの名前を書いている。 […]

  8. […] AT&Tは、iPhoneからGoogle Voiceを追ん出そうとはしなかったとしても、Google Voiceが嫌いなことははっきりしている(それは当然だ)。AT&Tの書簡はこう述べている: Googleによれば、非差別条項は特定のプロバイダがほかのプロバイダへの“公正なアクセスを妨害する”ことを禁じている。しかしGoogleは、Google Voiceの顧客による、ある種のローカル交換キャリアに結びついている番号への起呼を禁じることにより、まさしくこの条項に違反している。 […]

  9. […] 全iPhoneアプリ開発者向けのTIPです。iPhoneの拒否されたアプリの長いリストに載りなくなければ、決して競合製品の宣伝をしないこと。特にAndroidオペレーティングシステムが動く製品の宣伝を。Swavv Apps(Beer Pongの開発元)は最近、iDroidというアプリをApp Store検閲に通そうとして、この教訓を学んだ。 […]

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