GoogleとBingがTwitterやFacebookのリアルタイムデータの激流で泳ぐ–わくわくするような検索結果になるかな

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GoogleもTwitter検索提携を発表―ただし稼働は数カ月後か?

何か月もの交渉と待ちぼうけのあげく、Twitterがやっと、公開投稿(public tweets)へのアクセスをBingに対して認め、同時にGoogleに対しても認めた。この2つの検索エンジンはどちらも、Twitterのリアルタイムの蛇口からほとばしる水を、その蛇口に自分が直接口を付けて飲みたいという欲望でうずうずしていた。BingのTwitter検索は、試作品のようなバージョンがすでにあったが、そこにまもなく、Facebookの公開アップデートも検索対象/結果として加わる。

Twitterと両社との契約の金額面は公表されていないが、Twitterのデータストリームへの完全アクセスはどちらの検索エンジンにとってもきわめて貴重だ。GoogleとBingからせしめた金額(両社が定期的に支払うライセンス料)が大きければ、Twitterは初めて、柱となる収益源を得たことになる。“つぶやき(tweet)”が金になるなんて、今まで誰も想像しなかっただろうね。

Twitterの“つぶやき”に代表されるリアルタイムのデータストリームがGoogleとBingの両社にとって重要なのは、どんな検索対象でも(ニュース、イベント、スポーツ、株式市場、ショッピング、等々)、いちばん新しい情報がいちばん的を得た情報であることが多いからだ。それに、何百万もの人びとによる“つぶやき”…“地球の脈動”と呼んだ人もいる…は、どんな話題に関しても、リアルタイムの情報として最強だ。GoogleもBingも、検索結果の鮮度をアップするためには、どうしてもそのデータストリームへのアクセスが必要だ。

今日まで両社は、有名人をはじめごく一部の人のTwitter上の発言だけをインデクシングしてきた。それも、直接にではない。Twitterの本体サーバは通常のWebサーバではないので、両社のクローラがデータを読み出し、インデクシングするとができない。またTwitterが公開投稿のフィードをすべて検索エンジンに渡す場合には、無料ではいどうぞとはいかない。

ともかくGoogleとBingはTwitterの蛇口に直接口を付けることができたのだから、これからの検索結果ががらっと変わるだろう。検索エンジンにとっては、個々の投稿発言(それなら得る手段はある)よりも、このものすごい水流の蛇口を手にしたことが重要だ。データストリームを直接インデクシングしてキーワードのパターンやスパイク(特異な盛り上がり部分)を知る、共有リンクをたどって今Web上の関心が集中している話題を見つける、といったことができる。そしてそういうデータを、正規の検索結果へ含めることができる。トップの結果が必ずしもTwitterの“つぶやき”そのものである必要はない。

たとえば、オバマ大統領が今議会を相手に苦労している「医療改革」に関する、ある無名のブログ上の記事へのリンクが、あるとき急にTwitter上で何百回も言及された(retweetされた)ら、それは、そのリンクを“医療改革”の検索で上位に置けというサインだ。その記事/リンクの話題がぱったり途絶えたら、検索結果としてのランクも下がる。このように、GoogleとBingは蛇口の水流からいろんなサインを読み取って、それらを通常の検索結果に反映させることができるのだ。

将来的には、Twitterなどのマイクロメッセージの投稿本体も検索結果に含まれるだろう。検索エンジンがそれらをどうまとめたり整理するかで、検索結果としてのクォリティが良かったり悪かったりするだろう。大量の“つぶやき”そのものは、検索のユーザがとても対応できる有意な情報とは言えない。大量のゴミの山に近い。Googleなどの側でmining作業(採掘と精錬)が必要という点で、リアルタイム検索は未解決の難題と言えるのだ。発言投稿を一つだけ検索結果で紹介するとしたら、それはどれであるべきか? 権威者の発言か?、いちばん最新の投稿か?、ランダムに選んだやつか?。発言のランク付けは、どうやってするのか?。PageRankはすでにあるが、これから必要なのはStreamRankだ。

こういうまったく新しい問題に、今多くのスタートアップたちが取り組んでいる。Twitter自身もだ。そしてこれからは、蛇口から激しく噴出してくる大量の水流を有意データに加工するという難題とのタタカイに、GoogleとBingが参戦してくる。そしてその結果として、より良質な情報と、検索エンジンとインターネットとのあいだのより高速なフィードバックループが得られるだろう。

写真クレジット: Flickr/ZeroOne

[原文へ]

(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

“GoogleとBingがTwitterやFacebookのリアルタイムデータの激流で泳ぐ–わくわくするような検索結果になるかな” への3件のフィードバック

  1. […] それはTwitterがBing、Googleにフィードを売った(無料じゃない!)ことでも分かりますし、さらに遡ると韓国NaverがUGCでGoogleを寄せ付けないこともそうです。 […]

  2. […] 時は流れて2009年11月、第2回Realtime CrunchUpのパネル出演から戻ったところだ。私は聴衆や参加者に対して、リアルタウムウェブについて考える時、今日の消費者の行動を元にして挑戦を考えるべきではない、ということを強く言い聞かせた。私は、リアルタイムウェブの将来の可能性は、現在「リアルタイム検索」と誤って呼ばれているものの中にはないことを主張した。それは、このきっかけを活かすものは、私が「アンビエント・ストリーム」と呼ぶものの中に主として存在するからである。それは、リアルタイムに浮かび上がってくる情報の流れであり、私たちを見つけ出し、包み込み、私たちに何かを教えてくれるものだ。それはまるで、私たちを周囲から暖めてくれる暖炉のようである。私は、ページに飛んで検索ボックスに入力するユーザーはいなくなるものと信じている。むしろ情報は、さまざまな機器によって、さまざまなエクスペリエンスによって、周囲から包み込んでくるようになるのだ。 […]

  3. […] [日本語版編集部注:本稿は頓智・井口CEOによる寄稿。2010年がやってくる!日本にインターネットがもたらされておよそ30年、情報化技術の成長は今リアルタイムウェブという大きな転換期を迎えようとしている。井口氏とも交友のあるEdo Segal氏はリアルタイム検索の向こう側:アンビ エント・ストリームの夜明けでその先のセカイを論じた。しかしその具体的な姿はまだまだぼんやりしている。ウェブの未来はどうなるのか?セカイを変えるべくチャレンジを続ける彼にリアルタイムの向こう側を語ってもらった。] […]

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