世界ではCNNよりGoogleニュースの方が訪問者が多い(1位はYahooニュース)

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米国民のオンライン利用時間は次第に長くなっている(ただし昨年より減少)

さて、Rupert Murdochが何というか分からないが、世界ではGoogle Newsの方がCNNやNew York Timesオンライン版より訪問者が多いことが分かった。2009年11月についてのcomScoreのデータによると、Google Newsの世界でのユニーク訪問者は1億でCNN(6600万)、New York Times(9200万)を抜いた。しかし世界最大のオンライン・ニュースサイトは月間ユニーク訪問者が1億3800万のYahoo Newsだった。MurdochがYahoo Newsについて苦情を言わないのは不思議だ。

いずれにせよ、オンラインニュースサイトとしてはYahoo Newsが1位で、以下Google News、New York Times、CNNが続く。中国のQQ.comが5300万で5位、BBCとMSN Newsが共に4800万、Wall Street Journal Onlineはだいぶ離されて680万などとなっている。上のグラフのオレンジ色の線がGoogle Newsだ。

上記の数字にはYahooやGoogleの一般検索のトラフィックは入っていない。たとえばWSJ.comの場合、トラフィックの4分の1はGoogleの一般検索から来ている。元BusinessWeek.comの編集長、John ByrneはGoogle検索のBW.comのトラフィックへの寄与は2006年には20%だったのが、現在では45%にも上ることを明らかにしている。

こうした統計は伝統的なニュースメディアは座して死を待つ間、「読者がわれわれをブランドとして信頼しなくなったのは嘆かわしい」と不平を訴えるしかないことを意味するのだろうか? いや、そんなことはないとByrneは次のように指摘する。

不満を訴え、Googleのロボットをブロックすると脅す代わりに、メディア企業は一歩退いて今何をなすべきなのか冷静に考えるべきだ。今いちばん求められているのは読者との関係の再構築である。

Byrneによれば、読者は情報を得るうえでメディア企業よりもGoogleの方がバイアスがかかっていないから信頼できると考えている。メディアのブランド価値は減少している。その代わりに読者は検索を利用するようになった。ブランドというのは企業と読者の間の信頼関係だが、検索は読者側の行動である。トラフィックデータをさらに分析するとそのことがはっきりする。世界ベースでGoogleNewsのトラフィックはCNN.comより大きいが、滞在時間は短い。去る11月、訪問者はCNN.comで20億分近く使っているのに対し、Google Newsでは4千万分だ。またCNNのページビューは18億なのに対してGoogle Newsは6億5600万だ。

もう一つ注意すべき点は、Google NewsとYahoo Newsは共にCNNやNew York Timesに比べて世界中に多数の地域サイトを持っていることだ。したがって世界ベースの比較では当然優位に立つ。アメリカ国内に限れば、Google NewsはCNN、New York Timesより小さい。Googleのユニーク訪問者が2400万であるのに対して、CNNとNew York Timesは共に5千万だ(下のグラフ参照)。Yahoo Newsは4400万でこれもCNN、NYTに及ばない。旧メディアにもまだ希望はあるのかもしれない。私が過去にも書いてきたように、Googleはニュースを支配していない。単にニュースを配信しているだけだ。

この配信トラフィックをどう利用したら読者との間に長続きする関係を再構築できるかをニュースメディアは考えるべきだろう。

〔日本版:原文コメント欄には「Yahooはニュースメディアと提携してライセンス料金を払って記事を掲載している。Google Newsは金を払わずにニュースを収集している。マードックがYahooに苦情を言わないのは当然」などの投稿あり。〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01