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東京の人力翻訳サービス、MyGengo、Geeks on a Planeが縁でシリコンバレーの投資家の目に止まる

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mygengo_logoここ数年間、さまざまな自動オンライン翻訳サービスが登場した。その中ではGoogle翻訳がいちばん有名なツールだろう。このサービスはてっとり早くだいたいの意味の見当を付けるには役立が、正確な翻訳ということになれば人力には遠く及ばない。2008年にGoogle自身、この課題に取り組もうとしたことがある。Google Translation Centerという構想で、オンラインで翻訳依頼者と翻訳者とを結びつける市場を作ることにななっていた

Googleの構想はその後棚上げになったが、似たようなコンセプトのサービスが発表された。MyGengoは世界の各国語の翻訳のMechanical Turk〔Amazonが提供する人力サービスのオンライン市場〕 のような存在を目指している。当面、MyGengoがカバーするのは英語、日本語、中国語、スペイン語、イタリア語、ロシア語だ。細かい仕組みもAmazonのクラウドソーシング・サービスに近い。MyGengoには 能力を認定された翻訳者が600人登録されている。翻訳依頼者は対象となる文書をこのサイトにアップロードして翻訳者を求める。依頼者は翻訳の質に応じて3段階の料金を選べる。通常翻訳は数時間で仕上がる。プロの翻訳者による専門サービスを利用するのに比べて70%程度のコスト節約になるという。

MyGengoでは、このシステムは現在の翻訳サービスが引き受けないようなボリュームの翻訳依頼にも対処できるとしている。ユーザーは書籍、オフィス文書、ニュース記事、ブログ記事からさらにはTwitterのつぶやきまで翻訳依頼することができる。(MyGengoではTechCrunch、Ashton Kutcherその他の英語のつぶやきをスペイン語に翻訳するデモを行っている。)

MyGengoはウェブサイトやアプリケーションをローカライズしたいというニーズに対して2種類のサービスを用意している。2010年の3月から、ブログ記事やコメントのように頻繁に更新されるコンテンツを継続的かつ迅速に処理するためのAPIが公開される。もう一つのサービスはStringと名づけられ、多言語ウェブサイトの言語ファイルを統一的に管理するダッシュボードがローカライズを図るデベロッパーに提供される。このダッシュボードはMyGengoの翻訳サービスのAPIにリンクしているが、Stringの利用自体は完全に無料だ(背景情報)。

MyGengoは2008年に東京で創立されたスタートアップだが、アメリカにおけるウェブ翻訳市場の開拓に際して、シリコンバレーのベンチャー投資家、Dave McClureの支援を受けることになった。McClureは前回Geeks on a Plane日本を訪問した際にMyGengoに出会い、先週、個人としてシード資金の提供に踏み切ったもの。同時にMyGengoのアドバイザーにも就任した。

MyGengoと新たな投資家は大市場をターゲットにしている。世界の翻訳サービス市場のトータルはすでに$14B(140億ドル)にも上っている(MyGengoではそのうちウェブベースの翻訳は$3B(30億ドル)を占めるものと推定)。一部のアナリストは2025年まで$25B(250億ドル)市場にまで成長するものと予測している(詳細についてはこちらの業界レポートを参照)

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(翻訳:滑川海彦/namekawa01