2月26日、TechCrunch Japan 東京Camp開催―スタートアップ全19社のデモ一挙紹介

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先週の金曜〔日本時間〕の晩、 日本のスタートアップ19社が東京Campというイベントで製品やサービスをデモするチャンスを与えられた。主催したのは日本のトップ・テクノロジーブログのひとつ、TechCrunch Japanだ。このイベントには、KDDIウェブコミュニケーションズが会場の提供を始めとして協賛した。今回の東京Campeは200人以上の来場者を集め、全体として大成功だったと思う。

東京Campは今回が3回目だ。以前の私の記事はこちらこちら。以下に今回の19社のスタートアップすべてを簡単に紹介する。

Demo 1:

AQUSH by エクスチェンジ・コーポレーション

東京のエクスチェンジ・コーポレーションが昨年12月にスタートさせたAQUSHはいわばピアツーピアの金融サービスで、イギリスのZOPAに多少似ている。日本には預金やキャッシュで7兆ドル相当の金融資産があるが、実質的な金利はゼロだ。一方で日本の消費者金融市場は3000億ドルの規模がある。AQUSHは個人投資家に消費者金融市場に投資する道を開くことによって、日本の膨大な塩漬け状態にある金融資産を有効活用しようとする試みだ。

AQUSHは借り手のリスクを5段階に評価し、貸し手はAQUSHの分類した5段階のリスクに応じて設定された4%から15%の利率を選んで投資したい金額を設定する。AQUSHは借り手の信用履歴、収入、資産状態、FICOスコアなどを審査してリスクを格付けする。

このサービスはスタートしてから2ヶ月の間で、手数料を差し引いた後の投資に対する平均利回り10.58%を確保している。AQUSHによれば借り手は通常の消費者金融に比べて平均して25%から50%も低い利率で融資を受けることができるという。

AQUSHについてはTechCrunch Japanが(比較的最近)詳しい日本語記事を掲載している。

Demo 2:

メイシー by もぐら

日本は名刺王国だ。つまり平均的「サラリーマン」は毎年何百枚もの名刺を溜めこむことになる。メイシーはそうした名刺をスキャンし、OCRのエラーを目視で修正し、クラウド上のデータベースに保管してパソコンや携帯からアクセス可能にする。料金は1ユーザーあたり月1980円、名刺1枚当たりデータ入力料は25円、スキャン料10円となっている。もぐら社は海外の提携先を募集している。

Demo 3:

スケッチピストン(Sketch Piston) by チームラボ(Team Lab)

東京のチームラボが開発したスケッチピストンは新しいジャンルのFlashゲームだ。現在チームラボがクライアントのために開発したスケッチピストン3スケッチピストン4という2種類のスケッチアクション・ゲームができている。プレイヤーはバーチャル・ペン、スタンプ、消しゴムなどのツールでさまざまな操作可能なオブジェクトをスケッチする。ゲームには既定のルールやゴールはなく、ユーザーはクリエイティブなゲームを作り、専用のプラットフォームでビデオに録画することができる。

Demo 4:

Cacoo by ヌーラボ(Nulab)

Cacooは強力なオンライン・ドロー・ソフトだ。複数のユーザーがリアルタイムで協力しながら画像の制作ができる。制作物は特定のユーザーと共有することも、ブログやwikiに公開することもできる。Cacooのファイルに編集を加えると、エンベッド先のブログやwikiの画像も自動的にアップデートされる。つまり改めて新しいファイルをアップロードしなおす必要がない。

使用目的としては主に技術的なイラスト(ワイヤフレーム、ソフトウェアやネットワークのダイアグラム、UML図など)が想定されているが、Cacooは完全にブラウザ・ベースのアプリケーションであり、利用は無料だ。英語版も用意されている。

Demo 5:

リンクナレッジ(Link Knowledge) by 三三(SAN SAN

リンクナレッジはCRM(顧客関係管理)、SFA(セールス・フォース・オートメーション)を中心としたSaaSを提供している。上で紹介したメイシーに似ており、リンクナレッジも名刺をスキャンしてデジタル化し、ユーザーがどこからもアクセスできるクラウド上のデータベースに保管する。

Demo 6:

Wishcovery

Wishcoveryは様々なプロジェクトのためにスキルや資格を持った人を求める求人側と、そうしたスキルなどを持つ人々の出会いの場を用意しようという試みだ。このサービスは4月にローンチを目指している。Wishcoveryは先月のStartup Weekend Tokyoで TechCrunch Japan賞” を受賞し、記事で紹介されている

Demo 7:

コニャック(Conyac) by エニドア(anydooR

エニドアではConyacをソーシャル翻訳サービスと呼んでいる。依頼者は翻訳してもらいたいテキストをアップロードし、対象言語を指定して一定金額(現在は1文字あたり0.9円)をConyacポイントという仮想通貨で預託する。登録翻訳者(登録にあたって審査や試験は行われない)は自分ができるとおもうテキストを翻訳する。現実の支払いはPaypalを通じて行われる。運営者は20%の手数料を得る。

Demo 8:

LIFEmee

LIFEmeeは2009年のTechCrunch50 demopitでデビューしたフォロー記事)「人生を記録する」サービスだが、このほどバージョンアップを行った。デザインがすっきりし、UIが分かりやすなった上に、新機能(スケジューラー)も追加され、携帯版も開発されている。一般公開は来月の予定。

Demo 9:

まんがるー(Mangaroo) by モバキッズ(Mobakids)

まんがるーは無料のソーシャル・マンガ・サービスだ。マンガ家(プロ、アマを問わず)は作品をアップロードして広く共有できる。読者はマンガを読み、ブックマークし、コメントを残し、評価することができる。

まんがるーにアップロードされたメンバー作品はおおよそ下のように表示される(クリックで拡大)。

それぞれの作品はFlashファイルであり、他のサイトにエンベッド可能だ。

Demo 10:

ミームメモ(meme memo) by ミームデザイン(meme design)

ミームメモは無料のFlashベースのバーチャル・コルクボードだ。ユーザーはこのサービスで10枚のコルクボード(フォルダ)を作り、1000枚までのカード(バーチャル・ポストイット)を貼ることができる。メモやウェブページの”クリッピングなどさまざまの内容が保管できる。ToDoリストや住所録などはユーザーが入力する必要があるが、TwitterやRSSのストリーミングはユーザーがいったん設定すれば所定のフォルダに自動的にアップデートされる。単なるテキストの他に、ビデオ(YouTube)や画像、音声フィあるもカード化して保管できる。

Demo 11:

TwitCasting Live by サイドフィード(sidefeed)

今回の東京Campには少数だが、iPhoneアプリも登場した。Twitcasting Live (iTunesリンク)は無料のTwitterクライアントで、動画と音声をTwitterアカウントを通じてライブ・ストリーミングすることができる。このアプリでは、iPhoneの画面が上下に分割され、上半分には現在ストリーミング中の動画が表示され、下半分にはTwitterのタイムラインが表示される。録画を開始すると、TwitcastingはストリーミングをコンピュータやiPhoneで視聴するためのアドレスをフォロワーに対してツイートする。このアプリは3G、Wi-Fi、3GSいずれもサポートする(デモビデオはこちら)。

Demo 12:

バングミー(Bang Me!) by DigitalNomad

英語圏の読者には急いで説明しておかねばならないが、Bang Me!というのは、日本語で「放送プログラム」という意味の「バングミ」という単語にかけた言葉遊びだ(真面目な話)。ダウンロードしてインストールするタイプの非常にシンプルはビデオ編集ソフトウェアだ。開発者のDigitalNomadではビギナーでも簡単に使えるので、潤沢な予算がないスモールビジネスがプロモーションビデオを制作するのにも好適だとしている。

Bang Me!は先月TechCrunch Japanでも紹介されている。名前から想像されるよりずっと優秀なソフトウェアだ(国際的に販売する際には名前も変えるということだった)。

Demo 13:

花しらべ(Hanashirabe) by ナレッジシステム(Knowledge System)

名前を知らない、あるいは名前を忘れた花にでくわして、その名前を知りたかったら花しらべを試してみるとよい。花の写真を撮り、花の部分をトリミングしてこのサイトにアップロードすると花認識エンジンが瞬時に名前を教えてくれる(デモビデオ)。

Demo 14:

Talknote

開発者がつけたキャッチフレーズは“Yammerのプライベート版”だ。Talknoteは現在開発中のTwitter的なソーシャルコミュニケーションツールで、最大のセールスポイントは異なるプラットフォームのデバイス上の複数のユーザーが事実上リアルタイムでチャットができる点だ。TalknoteはiPhoneと通常の日本の携帯電話との間でのリアルタイムチャットを可能にした始めてのサービスになる。(パソコン、Symbian、Blackberry、Androidなどのデバイスも順次サポートされる予定)。チャットの内容はTalknoteのサイトに保存され、後日アクセスすることが可能だ。私は開発途上のiPhone版に触れてみたが、すでにかなりよく出来たアプリだという印象を受けた。

Demo 15:

Qlippy by SpinningWorks

今回の東京CampでデビューしたQlippyは本好きのためのiPad向けソーシャルネットワークアプリケーションだ。このアプリはEPUBフォーマットのファイルをiPadで読めるようにダウンロードする。開発者のSpinningWorksではこのアプリを利用してiPad上の画像やテキストをクリッピングし、スクラップブックを作ることができるという。スクラップブックはQlippyサイト上で友達と共有することができる。(デモビデオ)。.

こちらは開発初期のスクリーンショットだ(クリックすると拡大)。

Demo 16:

waarp by Waaotn

韓国のDong Yol Leeは開発初期のwaarpという視覚UIを必要としない3Dオーディオを利用したソーシャルネットワークのデモを行った。

Demo 17:

Video Analytics by サスフォー(sus4)

Video AnalyticsはいわばGoogle Analyticsのビデオ版で、特にオンライン通販や教育サイトをターゲットにしたフリーミアム〔有料無料ミックス〕ベースのサービスだ。このツールはビデオ視聴者のデータを分析し、検索キーワードや誘導元サイトのデータを収集、分析する。またビデオの再生回数、再生時間、再生区間、さらにストップボタンが押された箇所などユーザーのビデオ再生行動の詳細データを表示する。すべてのデータはGoogle
Analytics風のダッシュボード上にビジュアル化して表示される。

Demo 18:

マインディア(mindia)

マインディアは「それぞれの個人の頭の中の百科事典をオンラインで共有する」というサービス。具体的にはありとあらゆるキーワードをについてのさまざまな視点を共有するプラットフォームを世界(当面は日本)に提供しようとするもの。Wikipediaとは異なり、マインディアはあるテーマに関する事実ではなく意見や感想を求める。議論はすべて公開され、参加者はそれぞれ独自のプロフィールページが与えられる(サンプル)。言い換えれば、マインディアはSNSを組み込んだWikipediaのようなものといえるかもしれない。このプラットフォームの利用は無料だが、企業向けサービスも用意されている。.

Demo 19:

Fastweet/Fastweet Live by グルコース(Glucose)

東京のスタートアップ、グルコースはiPhone向けTwitterアプリを3種類開発している。Fastweetはすでに無数に出まわっているTwitterクライアントの一つで、 App Storeには無料版(最新の200ツイートを保存)とFastweet 2K($1.99の有料版(最新の2,000ツイートを保存)が登録されている。Fastweet Live(iTunes リンク)は特定のキーワードないしハッシュタグをモニタしたい場合に便利だ。このアプリは指定されたキーワードの検索してリアルタイムで表示し続ける。これはイベント会場などで関連するツイートを表示したり、ホットニュースを続けてモニタしたい場合などに大いに便利だ(デモビデオ)。

次回の東京Campは4月になる予定だ。来場者、スタートアップ各社、KDDIウェブコミュニケーションズに深く感謝する。今回参加できなかった大勢の皆さん、残念でした。ぜひ次回にご期待ください。

なおTechCrunch JapanのFlickrアカウントに会場の写真がアップロードしてあるのでどうぞ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01

“2月26日、TechCrunch Japan 東京Camp開催―スタートアップ全19社のデモ一挙紹介” への8件のフィードバック

  1. […] 【メディア掲載】 ◎TechCrunch 19 Startups Showing Their Wares At TechCrunch Japan’s TokyoCamp Demo Event ◎TechCrunch Japan 2月26日、TechCrunch Japan 東京Camp開催―スタートアップ全19社のデモ一挙紹介 […]

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  6. […] これまで別々のプログラムとして実施してきましたStartup Meetingと東京Campですが、今回は同時開催です。前回のイベントでは19社がデモしてくれました。前回参加してくれたCacooはこれをきっかけに本家TechCrunchで記事になり話題となっています。 […]

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