[jp] もう一度バンドを始めたいみなさんにー。ウェブ上のスタジオを提供するMYTRACKs

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Startup Meeting vol.2のライトニングトークで最も参加者の心を掴んだチーム、それがMYTRACKsを発表したイデアリスタ株式会社の面々だ。彼らをつなぐ絆、それは「バンド」。そう、バンドが元でスタートアップしたチームなのだ。「バンドを始めたのは2006年。なんかやりたいね、とみんなで話をしていたんです。」同社代表の中島氏(写真右)が最初に考えたのはなんと、実際のスタジオ経営だったという。

「本当に銀行回ったりもしましたよ。でも、やっぱり元手や不動産がないと無理。」ふとバンドの面々をみればすべてがIT系。そこで考えついたのがネット上のスタジオを作ることだったそうだ。当時から海外にあったeJAMMINGindaba musicなどのサイトを調べながら、紆余曲折、2009年に現在のMYTRACKsを立ち上げるに至る。「たまたま知り合ったメンバーとバンドをやることがとにかく面白かった。あらゆるものを超越してたのです。」これがMYTRACKsの原点であり、原動力だ。

しかし、そう簡単にサービスが作れるものではない。「アイデアはそれまでにも聞いていたのですが、ネット上で演奏したトラックをミックスできるかどうかという裏付けは一切なかったんです。」語るのは同社の技術責任者であり、バンドのメンバーでもある金田氏(写真左)だ。同氏は大学研究者である友人のアドバイスも得ながらコアとなる要素技術を獲得し、サービスの構築をサポート。中島氏曰く「まるでバンドのパートのようだった」そうだ。

ではウェブ上のスタジオがどのようにしてセッションを可能にするのか、アイデアはこうだ。まずサイト上に予め登録されている曲目から、自分達が演奏したい曲のリズム・トラックを選択する。各曲にはボーカルやドラム、ギターなどの別のパートが設定できるので、自分が演奏したいパートを録音する。あとはそれらをミックスすれば出来上がりだ。

もちろんウェブ上のセッションだから、実際に集まらなくても遠方に離れているメンバーと一緒に曲を作ることができる。スタジオでは実際にパートを制作する様子を見せてもらった。なお、演奏しているのが中島氏だ。(彼は元々ドラム担当だと何度も繰り返していた。)

「こういうのがあったらもっとみんなバンドをやるんじゃないのか。リアルに集まろうとしても無理だったり、新しいメンバーも見つからなかったり。指は動くのにギターは押し入れに。もったいない。」サービスを実際に集まるきっかけにするのが理想と語る。

ところで、今囘のStartup Meeting vol.2のテーマは「ソーシャルアプリ」だ。みんなと集まって音楽を作る、というコンセプトのMYTRACKsもmixiアプリとして公開を目前にしている。「元々は自前でソーシャル・コミュニケーション・プラットフォームを作ろうとしていたんです。丁度その時にmixiがプラットフォームの公開をしたので、そちらの方がもっと早いかな、と。」マイミクシィとの具体的な連携は、例えばセッション担当のプロフィールやコミュニケーションを考えているそうだ。

ローンチにあたり問題になったのがJASRACによる権利処理の問題。MYTRACKsとしての処理は終わっていたのだが、mixiアプリの場合、mixi経由での権利処理が必要になる。つい最近mixiアプリのガイドライン改訂が行われたそうで、公開は3月中の予定だ。またこの問題は彼らが海外に展開する際にも課題となる。当初から「facebookやMySpaceの対応を考えている」同サービスが今後、どのようにしてこの問題をクリアするのか注目したい。

ビジネスについてはこれからで「まずは音楽を楽しむということが優先。そのハードルは低く設定したい。」プロのトラックに自分の音楽をあわせるなどの付加価値は検討しているそうだが、その前に、まずは多くの機会を失ってしまったバンドマン達にこの場所を提供することが彼らの第一目標になりそうだ。