Apple iPhone OS 4.0のまとめ

次の記事

シリコンバレーの超一流エンジェルRon Conwayから学ぶこと


iPhone OS 4.0発表イベントが終わったところだ。参加者一同、大量の情報に爆撃されて少々ぼうっとした顔つきで会場を後にした。とにかく盛りだくさんだった。マルチタスクのサポート、iAd広告プラットフォーム、Mailの大幅改良、その他その他。長らく待望されていたiPhone OSのアップデートの内容が詳しく明らかになった。

とりあえず、重要なポイントを箇条書きでご紹介しよう。


  • 現在までに販売されたiPhoneの総計は5000万台(iPadは45万台)。
  • OS 4.0はこの夏にiPhoneに搭載開始される。デベロッパー向けプレビュー版は現在すでに提供が開始されている。iPadへの搭載は秋になる。iPhone、iPod touchとも第1世代は4.0が作動しないようだ。
  • 何千という新しいAPIが公開された。デベロッパーが利用できるハードウェア・アクセラレータ多数。
  • マルチタスクがついに実現 Appleもマルチタスクについては少々遅れ気味の対応だったことを認めた。詳細は以下のとおり。
    -ホームボタンのダブルタップで実行中のアプリの一覧が表示される。この一覧はいつでも呼び出し可能。ゲームその他、実行中のアプリは一時停止する。
    -アプリを切り替える際にはメタリックシルバーの背景のトレイにホームアイコンが表示される。
    -切り替えの手法が多少まわりくどい感じ。アクティブにするアプリを直接選択して切り替えられるともっと良い。もちろん、この方法でも特に不便ではない。
  • -タスクマネージャーはない。ユーザーはアプリを閉じたり操作したりすることはできない。Jobsは「なぜならそんな必要がないからだ。そもそもタスクマネージャーが必要だったらUXチームの大失敗だ」と説明。
    iPhone 3G、iPod touch 第2世代はマルチタスクが不可能.
  • バックグラウンドで実行可能なアプリの数は最大7個サービスは以下のものを含む7種類に限られる。なお、マルチタスクの実行は他のアプリのパフォーマンスに大きな影響を与えないようなものとなっている。
    バックグラウンド・オーディオ Pandoraのようなサービスをバックグラウンドで作動させて音楽を聞き続けることができる。必要なときにコントロールをポップアップさせる。
    バックグラウンドVoIP Skype通話を継続しながら他のアプリを切り替えることができる。この際、「通話に戻る」ボタンが表示される。またiPhoneがロック状態でもSkype通話を受けることができる。
    バックグラウンド位置情報 音声ガイド付き位置ナビゲーション・アプリを閉じても、バックグラウンドで継続作動する。音楽を聞くことも可能。曲がり角で音声ナビゲーションが行われるときは自動的に音楽再生を中断する。非常によく出来ている。位置情報は携帯電波中継塔による三角測量法を併用したAGPSによる。アプリが位置情報を送信するよう設定されている場合はステータス・バーにその表示が出る。位置情報アプリはそれぞれ個別にオン・オフ可能。
    プッシュ通知 現行どおり。
    ローカル通知 サーバを経由せず、端末内でアプリが通知(ポップアップ)を発する。
    高速アプリ切替 アプリを切り替える際に、切替時の状態を記憶し、次に呼び出された際には前回の状態に復帰する(再ロードしない)。
  • フォルダー OS 4.0でサポートされるようになったフォルダーは基本的にアプリを「積み重ねて」生成される。アプリのアイコンを別のアプリのアイコンの上に重ねると自動的にフォルダが作られる。iPhoneのスクリーンを整理するのに大いに役立つ(そしてユーザーにもっとアプリを買わせることができる)。フォルダ機能によって最大2160個のアプリが登録可能になった。アプリのダウンロードを簡単にするアプリはないものか?
  • 待受画面の壁紙が自由に選べる これも大歓迎だ。
  • メール機能の改良 いくつか重要な改良が行われた。
    受信ボックスの統合 ウェブメール、MobileMe、複数のexchangeアカウントなどが単一の受信トレイに表示される。大いに助かる。すばらしい。
    会話のスレッド化 複雑ななやり取りもスレッド化して一覧できるようになった。
    サードパーティーのメールの添付ファイル Gmailの添付ファイルがネーティブのMailアプリ内で受け取れるようになった。
  • iBooks 事前に大いに注目を集めた機能だが、結局、iPad版と同一のようだ。もちろん画面は小さい。デバイス間でブックマークを同期し、読みさしたところから違うデバイスで読み続けられるなどの機能あり。『クマのプーさん』がバンドルされている。
  • メールの暗号化を改良 加えて、アプリ内で使える暗号化ツールも開発中のようだ。
  • SSL VPNのサポート
  • Socialゲーム 友達をゲームに誘ったり、リーダーボードで得点を競ったりできる。対戦の準備と結果の管理が簡単にできるようになった。ナイスだ。この機能がiPadにも早く提供されて欲しい。Civilization 4を知らない相手とやったら面白いんじゃないだろうか?
  • iAd: Steveの発言を整理すると、だいたいこういうことらしい。「無料アプリを開発しているデベロッパーもなんらかの収入を得る道が必要だ。そこで現在多くのデベロッパーが広告を掲載している。しかしこうした広告の多くはひどいものだ。iPhoneで見る広告はデスクトップと違う。デスクトップでは広告の王道は検索だ。モバイルの世界にはまだ検索広告の時代が来ていない。なぜならユーザーは携帯上で検索エンジンをあまり使わないからだ。ユーザーはその代わり、主としてア
    リを使っている。ユーザーは平均して携帯で毎日30分アプリを使っている。もしアプリに3分に1回広告を表示できたとすると、デバイス1つ当たり毎日10件の広告が表示できる。これはテレビ番組と同じ程度の露出だ。携帯の台数は近く1億台に達する。つまり毎日10億回の広告の配信チャンスがあるということだ。これ自体でも巨大なビジネスチャンスだが、われわれはそれ以上のことを考えている。Appleは携帯広告の質を高めようと考えている。ウェブ上では対話的広告は当たり前だ。しかし対話的広告もも感情を伝えることは難しい。われわれはインタラクティブでありかつ感情を伝えられるようなビデオ広告コンテンツをアプリの内部で表示する方法を開発した」”
    Apple自身がこうした広告を販売し、配信する。収入の分配はAppleが40、デベロッパーが60だ。誰でもアプリを作れるのと同様、誰でもこの新しい対話的ビデオ広告を制作することができる。
    広告はすべてHTML5で書かれる (Adobe、思い知ったか!)
    高度に対話的 Jobsは映画『トイ・ストーリー』の対話的ビデオ広告をデモした。これはネーティブ・アプリのように見える広告で、ゲーム、独自のGUIなどアプリが必要とする要素をすべて備えていた。この広告は上映時間や料金などをアナウンスする。テレビCMがそのままアプリになったような広告だ。
    広告もAPIを利用できる いささか懸念を抱かざるをえないが、広告は位置情報や内蔵加速度系など広範囲な情報にアクセスできるという。


だいたい以上だ。すごいアップデートだった。これからわれわれは重要な要素についてさらに詳しくチェックして記事を書いていく。こちらはAppleの公式4.0紹介ページ

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01