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検索のランク付けでGoogleはサイトのスピードを重視–それを好機として生かそう

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編集者注記: このゲスト記事を書いたのはEd Robinson。彼は、Webサイトを高速化するソフトを作っているAptimizeのCEOだ。

1週間前にGoogleは、検索のランク付けの計算方法を変更したと発表した。この変更は、Webを利用しているすべての企業に影響を与える。要点を言うと、Webサイトに対するGoogleのランク付けは、サイトのスピードに左右されることになる。速いサイトほど検索結果の上位に載り、遅いサイトほど下になる。

Googleなどは、これが検索結果に大きな影響を与えることはないと言っているが、企業は安易に無視できない。ご存じのように、ロードタイム(ページのロードにかかる時間)はGoogle自身にとっても非常に重要であり、またそれは、どのWebサイトにとっても重要だ。

Web上のあらゆるトラフィックソース(トラフィックの発生源)の中で、もっとも多くの見込み客を生み出すのが、Googleの検索結果だ。Web上の平均的な“パパママストア”や一般商店にとっては、Googleの検索が経営を支える基盤だ。だからランク付けの計算方法が変わると、そのお店が急に、場末に強制移転させられたような結果にもなりかねない。

今のところGoogleは、もっとも遅いサイトだけを標的にしていて、“影響を受けるのは検索クェリ全体の1%ぐらいだ”と言っている。しかし将来的には、ランク付けの計算でスピードがますます重視されるようになるだろう。それに今でさえ、うちは影響を受ける1%には当てはまらない、と言い切れる企業は存在しないだろう。

いずれにしても、企業の大小を問わず、Webサイトのパフォーマンスが今日の重要な経営コストになってきたことは確実だ。今では、いわゆる魅力的なサイトを作るだけでは不十分で、スピードも重要な競争要因になる。今回のGoogleの決定を、技術的な問題にすぎないとか、重要な変更ではないと言って無視する企業は、お金を捨てていることになる。サイトのパフォーマンスを向上させる努力をしないWebビジネスは、インターネットの落伍者になる可能性が高い。

他人ごとではない…

実際には、地元の洋服屋さんが今回Googleが行った変更について知っていることはまずありえない。床屋のおやじは、“ロードタイム”という言葉を一度も聞いたことがないだろう。中小企業や商店は、今回のニュースについて何も知らないし、知ったとしても、それについて何も考えないのが実態だろう。

しかしこれらの日常的で平凡なビジネスも、その無関心が収益の減少をもたらすことになる。

これまであまりにも長く、企業は自分のWebプレゼンス(Web上の存在)を単なるチェックリスト項目…ただあればいいもの…として扱い、それが生み出す結果には無関心だった。今回のニュースは、彼らのWebプレゼンスが、単純にあればいいものではなく「良いもの」でなければならないことを自覚させるいいチャンスだ。良いWebプレゼンスとは、デザインが良く、コンテンツが良く、対話性が良く、SEOが良く、そして何よりも、ロードタイムが速いものだ。

人気ブロガーのRobert Scobleは、地元企業や国内企業のサイトがあまりにもお粗末だと頻繁に嘆いている。また彼は、大企業のサイトもその世界的なブランドイメージにマッチしていないと指摘している。Googleのトラフィックが毎月2000ドルの売上げをもたらすなら、それは小企業の生命線を握っているといっても過言ではない。大企業なら、サイトのクオリティの重要性はさらに高い。しかも今彼らは、景気の低迷の中であえいでいるのだから。

ショッピング評価サイトのShopzillaは、当然とはいえ、ページのロードタイムと売上とのあいだに相関関係があることの、強力な証拠を提供している。経費低減を伴う7から12%の売上増を、どうでもいいと言って無視できる企業はこの世に存在しないはずなのに、それをもたらすWebサイトのクオリティには無頓着な企業が多い。自社のWebサイトと収益を結びつけて考えない企業が多い…この状態を一変させる必要がある。

では、何をすべきか?

幸いなことに、どんな企業でも今すぐ採用できるソリューションがたくさんある。中小企業でも、個人商店でも、大企業のサイトでも、あるいは世界中のニュースブログでも、それぞれの業態に合ったやり方がある。かんじんなのは、各社がスピードを重要な成功要因としてはっきり意識することだ。

まず、サイトの現状を簡単にチェックしてみよう。WebPageTestは、Webサイトのロードタイムを、初めて訪問するユーザの場合と、再度再々度訪問する場合の2つのケースについて計測してくれる有名な無料サービスだ。

弊社Aptimizeで最近計測したところによると、Fortune 500企業のWebサイトの平均ロードタイムは7秒強だった。だから、ページが7秒未満でロードされれば、Googleの検索のランク計算でも有利になる可能性がある。

逆にロードタイムが7秒を超えていたら、それは有名大企業の平均より遅いのだから、Webサイトのスピードアップを図る必要がある。

ロードタイムに問題がある場合は、その解決方法は大きく分けて二とおりある。つまりふつうそれは、バックエンド(サーバ+インフラ)を最適化するか、フロントエンド(HTML+ページのリソース)を最適化するかだ。そして、サイトのパフォーマンスを低下させる原因としては、次の3つの要素の比重がとくに大きい:

  1. ネットワーキング —サイトは高速なブロードバンドに接続されていて、ネットワーキングの各要素が正しく動作しているか? ネットワークはインフラの重要な部分だから、必ず点検が必要である。とくに重要なのが、DNSの解決速度だ。DNSサーバの構成ミスは非常に多く、それがロードタイムに余計な数秒を加えてしまうことはよくある。WebサイトがOmaha(ネブラスカ州の州都)などのダイアルアップ接続でホストされているときは、何をすべきかは言わなくてもお分かりだろう。
  2. サーバ —サーバはサイトの負荷とマッチしているか? CPU使用率などサーバの測度をまずチェックしよう。レッドラインを超えたことはないか、あるいは、定常的にレッドラインに近い状態で運転されていないか、点検する必要がある。ふつう、サーバの処理はロードタイムのせいぜい10〜15%を占めるだけだ。だから、とくに問題がなければ、あまり細かいチェック作業は必要ない。サーバをチューンナップしても、ロードタイムに関して得るところは少ない。われわれの経験でも、サーバに大きな問題があるという例はあまりなかった。今のサーバは信じられないほど安く、しかもたいてい、十分すぎるほどに強力だ。
  3. クライアント—HTMLや画像やスクリプト、ビデオなどは、クライアントが高速ロードできるように最適化されているか? ロードタイムの短縮のためには、この部分がいちばんの稼ぎ場所だ。とにかく今のWebページのほとんどが、あまりにも多くの、最適化されていないリソースで肥満している。だから、ダイエットが必要だし、できる。Googleもこの問題を口を酸っぱくして指摘しており、ユーザが自分のページを診断するために利用できるサービスも多い。たとえばGoogleには、そういうサービスやツールのリンク集がある。

おぼえておいていただきたいのは、大量のFlashやビデオや画像などでロードタイムが長くなっているときには、サーバをパワーアップしても問題解決にはならないことだ。ロードタイムを実質的に短縮するためには、Webに対する経営〜営業の方針も含め、もっと総合的な検討が必要だ。

この記事をここまでお読みいただき、ご自分のサイトのパフォーマンスを評価し、問題領域に積極的に改善のメスを入れられる覚悟のできた方は、Googleが検索のランク付けの計算方法でこれからはスピードを重視することを、むしろ有利に活かせるだろう。

そして言うまでもなく — 御社の売上もアップするはずだ。

写真のクレジット: /Flickr/Yarden Sachs

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))