ベンチャーキャピタルが新興国に本腰。インド、中国への投資が急増

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ベンチャーキャピタル投資の好調は米国内だけではない。Dow Jones VentureSourceの最新データによると、2010年第1四半期の総投資額は全世界で13%増加した。唯一の例外はヨーロッパで7%減。これはDow Jonesが2000年にヨーロッパの取引きを追跡し始めてから最悪の数字であり、投資額でも2番目に低い。痛っ。

これは、ロンドン拠点の各VC会社が新規投資用の資金不足を起こしたことや、世界の他の地域でより大きな市場成長が起きているという事実を踏まえれば、それほど驚くことではない。例えば中国での投資額の伸びは35%とめざましい。同四半期の総投資額は$579M(5億7900万ドル)だった。Google問題で中国とシリコンバレーの関係が悪化する心配などどこ吹く風である。

ベンチャーキャピタルの激変にかけては中国以上だったインドも今期は復活を遂げた。同国における当期の投資額は$259M(2億5900万ドル)と、前年同期の$113M(1億1300万ドル)から倍増した。

イスラエルの状況はやや複雑で、件数は減ったが資金額は前年同期に比べて21%増加した。これもまた、イスラエルにはスタートアップの扱い方をよく知っている凄腕の起業家が何人かいる一方、この10年での 利益の落ち込みによってこの国における投資への意欲が削がれたことを考えば不思議ではない。

米国を除くあらゆる市場で、契約規模の中央値が増えているのは興味深い。米国では$5M(500万ドル)から$4.5M(450万ドル)へと減少した。ヨーロッパでは23%増加したが、未だに調査対象中最低の$3.4M(340万ドル)だった。イスラエルでは2倍以上に増えて$8M(800万ドル)、インドは$3.2M(320万ドル)から$10M(1000万ドル)へと急増した。そして、中国での契約金額の中央値はなんと$12M(1200万ドル)だった。これは同四半期に完了したいくつかの大規模契約によるものであることは間違いないが、いくつかの地域の状況を踏まえれば、国際的投資が成熟期の兆候を見せていると考えてよいだろう。

イスラエルとヨーロッパ西部を除くと、シリコンバレーの企業が外国企業への投資を始めてからわずか5年ほどしかたっていない。何十年もにわたってサンドヒルロード事務所から車で1時間以内のところにしか投資していなかった頃からみて大きな変化である。多額の資金が何年にもわたって無駄に飛び交い、特に中国とインドはシリコンバレーでの論理が通用しないブラックホールであるという懸念も多かった。しかし、今や投資家たちはこれまで以上に焦点を絞るとともに、現地チームを強化し、共同出資する現地VCも成熟してきた。これらの国々の起業家も進化している。契約規模の増大は、国内でのバラまきをやめ、大きな賭けができる基盤が整った証しである。

今回の数字は、新興市場の利点は安上がりだからという、よくある誤認識に対する反証だ。こうした契約規模の増大は、大きなチャンスに大きく賭けるトレンドを示すものである。

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(翻訳:Nob Takahashi)