ロサンゼルス市がGoogle Appsへの移行を疑問視–お役所にシステムを売るときの参考になるね

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12月にGoogleは、同社のクラウドベースのコミュニケーション/コラボレーションスイートGoogle Appsの大きな勝利をかちとった。ロサンゼルス市が、その34000名の職員にGoogle Appsを装備することを計画したのだ。これはNovellのGroupWiseシステムに置き換わるもので、ロス市はこれまで、このeメールテクノロジのプロバイダを使っていたのだ*。同市は、市のコミュニケーションとコラボレーションプラットホームの改革のために14のeメールテクノロジプロバイダを検討し、最終的にGoogle Appsを採用した。契約額は$7.2B(72億ドル)といわれている。しかしLAにとってGroupWiseからGoogle Appsへの移行はスムーズでなかった。そして今、市の管理部門は、生産性とセキュリティと遅さという問題で、Google Appsへの移行を疑問視しているようだ。〔*: Novell日本語解説)は、eメールプロバイダではない。この記事の筆者は、ここでお役人の言葉をそのまま使っているものと思われる。〕

4月中旬に市の管理官Miguel Santanaが情報技術と行政事案に関する委員会の議長に送った書状によれば、Google Appsの現在のパイロットユーザたちは”生産性と各部局の業務にネガティブな影響を与える諸問題”を経験しているという。そして、そのために、”Googleのシステム”の全市的な実装が遅れかねない、と。

その書状から引用しよう:

2月に、複数の部局から選ばれたスタッフがGoogleのシステムのパイロット的な使用を開始した。現在、32の部局の2405名のテスト参加者と、9つの被選挙役員事務所がパイロットに参加している。2010年3月23日に、作業部会がパイロットの参加者全員を招集し、Googleのシステムの経験を話し合った。その会合で多くの部局が、新システムのパフォーマンスと機能性の両方に関する懸念を表明した。パフォーマンスの懸念としてはとくに、新システムにおけるメールの送信、受信、およびアクセスの遅さが挙げられている。機能性に関しては、GroupWiseにあってGoogleのシステムにない機能、あっても相当違うもの、などに懸念が集まっている。さらに、ロサンゼルス警察(LAPD)は未解決のセキュリティ問題をいくつか指摘し、新システムをLAPD全体に展開する前に技術サポートスタッフのパイロットを成功裡に完了する必要があると主張している。またパイロット参加者の一部は、GroupWiseにはなかった新しい機能にも気づいている。それらは、コラボレーションツール、チャット、多様なモバイルデバイスに対する互換性、などである。

Google Appsのシステムは、GroupWiseよりもなにしろ遅いそうである。市の情報技術部は、遅い原因の一部は市のデータネットワークの現在の性能にあり、また現状では市の要件としてGroupWiseとGoogleの両方を並行して使っていることもパフォーマンスに影響しているかもしれない、と付記している。上記書状に引用されているもう一つの問題として、Google AppsはChromeでは快調だが市職員の多くが今はMicrosoftのInternet ExplorerまたはFirefoxを使用していることが挙げられる。

LAは、”Googleのシステムが市のeメールのニーズに適切に対応できるか”検証するために、パイロット事業の期間を延長した。書状には、Google Appsの全面実装の遅れにより100万ドル近い経費が発生する、とも書かれている。ロサンゼルス市は今財政難だから、これは良いニュースとは言えない。

もちろん、Apps製品の遅さはGoogleだけの責任ではない。しかし今回の窮地が明らかにしているのは、時代遅れのシステムを抱えている地方行政のシステム更新には、どこへ行っても、いわゆるお役所的な問題がつきまとうだろう、ということと、ローカルネットワークのインフラが古いまま最新の製品を導入するとうまくいかないことが多い、ということだ。メールとカレンダーと文書共有とチャットをGoogle Appsによってクラウド化しようとしている地方行政府は、ロサンゼルスが初めてではない。ワシントンDCとフロリダ州オーランドは、LAよりも前に同様の移行を行っている。

アップデート: GoogleはLA市の懸念にこたえて、それらはGoogle Appsのパイロット事業にかならず随伴する正常な問題である、と言っている。年内に全面実装するという計画はまだ生きており、Googleは書状で指摘された問題の解決に取り組んでいる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))