「長期的ユーザー体験が第一」―Twitter、サードパーティーのタイムライン内広告を全面禁止

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Twitterは先程公式ブログに記事を公開し、Twitterプラットフォームに関する長期戦略を発表した。その中で、Twitterは重要な決定を行ったことを明らかにした。この決定は一部のサードパーティーのスタートアップに不利な影響を与えるおそれがある。

その重要な決定とは、「Twitter APIを利用するいかなるサービスにおいても、Twitter独自のPromoted Tweets広告以外のあらゆるサードパーティーの有料広告をツイートとしてタイムラインに挿入することを認めない」というものだ。この方針変更に沿ってAPI利用約款は改正されることになる。

Update: 新しい利用約款が発表された。(詳細は下記)

このニュースはTwitterをターゲットにした広告スタートアップ、Ad.lyTwad.lyその他にとって不利な影響を与える可能性がある。また本日開幕したTechCrunch DisruptベータをローンチしたばかりTweetUpも強い懸念を感じているかもしれない。(TweetUpの反応については下のアップデート参照)

サードパーティーのタイムライン広告を一切禁止することにした理由をTwitterは次のように説明している。

まず第1に、サードパーティーの広告ネットワークは、Twitterがこれまで作り上げてきたユニークなユーザー体験を維持することを第一の優先事項として考えない可能性がある。つまり、市場シェアや短期の売上高の最大化を急ぐあまり、Twitterプラットフォームの長期的な健全性を損なうことも意に介さない広告ネットワークが現れるおそれがある。サードパーティーの広告ネットワークは広告表示回数とクリックスルー率を上げようして〔タイムラインを広告だらけにし〕Twitterユーザーの不満を呼び、Twitterの長期的成長を妨げるかもしれない。

第2に、短期的な収益拡大を目指す戦略によってはユーザーにとっても利益になるような長期的に維持可能な広告ネットワークを作り上げることは不可能だ。そのような広告ネットワークづくりには長期にわたるイノベーションの努力が必要だ。Twitterにとってはプラットフォームの長期的な健全性こそが最優先とされなければならない。われわれはPromotedTweets広告がユーザーにとって不快でなく、便益をもたらすようなものとするために研究を続ける。サードパーティーの広告ネットワークは短期的収益を追って最良のユーザー体験を犠牲にする恐れがある。われわれは創造性の高いイノベーションを応援すると同時にユーザーの利益を損なうような試みを抑制していく義務があると信ずる。

また重要な点として、スパムの排除、ユーザーの要望への対処、ネットワークの規模拡大などを含めたネットワークの運営を維持する諸コストはすべてTwitterが負担しているだけでなく、サードパーティーが広告ツイートを挿入するとしたら、その表示に関連するコストの大きな部分もまたTwitterの負担になるということを指摘しておかねばならない。たとえばタイムラインに表示された広告に対するユーザーの苦情、問い合わせのメールもTwitterが処理しなければならない。サードパーティー〔に広告ツイートの挿入を認めれば、彼らは〕大幅に負担を免れることになる。

Twitterはまた注釈(アノテーション)機能のローンチに伴って、Twitterプラットフォームを利用するスタートアップにとってきわめて大きなビジネスチャンスがもたらされるはずだと指摘した。Twitterでは、プラットフォームの利用にあたってサードパーティーが順守すべき原則を以下のように挙げている。

1) ユーザーのツイートをコントロールし、所有しようとしてはならない。

2) サードパーティーはタイムラインに有料ツイート広告を挿入することはできない。しかしアプリを開発し、〔タイムライン以外の場所に〕広告を掲出し、統計分析サービスを提供するなど、数多くのビジネスチャンスが存在する。アプリ内のバナー広告、携帯クライアント等におけるタイムラインの外側への広告掲出はTwitterによってはっきり許可されている。

3) Twitter自身は他の広告ネットワークが一般に行ってきたような手法で収益化を追求するとは限らない。

Twitterは新しいサービス利用約款によって禁止される以前に、一部のスタートアップが広告ツイートをタイムラインに挿入する前提でシステム開発を進めていたことを認めている。こうしたスタートアップの今後の対応が注目される。

上で触れたTechCrunch DisruptでデビューしたTweetUpのCEO、Bill Grossは「われわれは当初からタイムラインへの広告ツイートの挿入は計画していなかった」と述べた。ということは、TweetUpに関する限り、当初われわれが懸念したほど大きな影響はないということになるようだ。

とはいえ、Twitterがそのプラットフォームを収益化する方法について今後も独自の決定を行っていくであろうことがはっきりした。これはTwitterプラットフォームに100%依存してビジネスを展開するスタートアップに強い警戒感を呼び起こすかもしれない。

Update: 参考のため、以下にサービス利用約款の該当箇所を引用しておこう。

IV. COMMERCIAL USE

It is our goal to provide you, our ecosystem partner, with a policy that is clear and transparent about what you can do to monetize your Service. This is best summed up in two principles:

respect user content — Tweets may be used in advertisements, not as advertisements.
respect user experience — build your service around the timeline, not in the timeline.

And now, for the details:

1. Twitter Ads.

Twitter reserves the right to serve advertising via its APIs (“Twitter Ads”). If you decide to serve Twitter Ads once we start delivering them, we will share a portion of advertising revenue with you per our then-current terms and conditions.

2. Advertising Around Twitter Content

(a) We encourage you to create advertising opportunities around Twitter content that are compliant with these Rules. In cases where Twitter content is the basis (in whole or in part) of the advertising sale, we require you to compensate us (recoupable against any fees payable to Twitter for data licensing). For example, you may sell sponsorships or branding around gadgets or iframes that include Tweets and other customized visualizations of Twitter. Ple
ase contact us for questions and information at twitter_ads@twitter.com, or to notify us of an advertising opportunity.

(b) You may generally advertise around and on applications or sites that display Tweets, but you may not place any advertisements within the Twitter timeline on your Service other than Twitter Ads.

(c) Your advertisements cannot resemble or reasonably be confused by users as a Tweet.

(d) You may advertise in close proximity to the Twitter timeline (e.g., banner ads above or below timeline), but there must be a clear separation between Twitter content and your advertisements.

3. Using Twitter Content. You must get permission from the user that created the Tweet if You:

o want to use their Tweet on a commercial durable good or product (for example, using a Tweet on a t-shirt or a poster or making a book based on someone’s Tweets); or

o create an advertisement that implies the sponsorship or endorsement on behalf of the user.

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01

“「長期的ユーザー体験が第一」―Twitter、サードパーティーのタイムライン内広告を全面禁止” への9件のフィードバック

  1. in the looop より:

    【速報】ツイッターが広告ツイート禁止を宣言。昨日発表のオプト社「つあど」なども対象に…

    tweetmeme_source = ‘toru_saito’; 日本時間で本日…

  2. […] [追記2] TechCrunchの和訳も出ました。最初のブログで予告されていた利用規約の変更部分というのが追記されていますね。 […]

  3. […] 「長期的ユーザー体験が第一」―Twitter、サードパーティーのタイムライン… 規制が始まると、メディアの成長が終わる (tags: twitter) […]

  4. […] 「長期的ユーザー体験が第一」―Twitter、サードパーティーのタイムライン… 規制が始まると、メディアの成長が終わる (tags: twitter) […]

  5. […] 「長期的ユーザー体験が第一」―Twitter、サードパーティーのタイムライン… […]

  6. […] 多くの読者はTwitterが昨日(米国時間5/24)、サービス提供約款を改正して、Twitter APIを利用するサードパーティの広告ネットワークがタイムラインに広告ツイートを挿入することを禁止したことをご存知だろう。 […]

  7. […] Androidチームに合流–これでやっとUIも良くなるか(2010年5月28日) 3. 「長期的ユーザー体験が第一」―Twitter、サードパーティーのタイムライン…(2010年5月25日) 4. […]

  8. […] CostoloはTwitterの広告に関する方針を再確認し、「サードパーティーがタイムラインに広告ツイートを挿入するこを認めない」と述べた。Twitterの公式広告ツイート、Promoted TweetsはTwitter自身が100%コントロールする。現在少数の大手ブランドによってPromoted Tweetsのベータテストが行われているが、それによると反応率(クリックスルー、返信、リツイート、引用等)は2.5%だという。Costoloは「Twitterは近々、広告顧客のための分析ダッシュボードをリリースする」と述べた。広告主はユーザーの興味や好む話題などによってターゲットすることができるようになる。ただし、このターゲティングに用いられる情報は個人ベースではない。Twitterのプライバシー方針についてCostoloは次のように述べた。「われわれのプライバシー方針は非常に簡単だ。非公開アカウント(protected account)を利用するか否か。もし非公開アカウントを利用しないのであればすべて公開される。Twitterに投稿した情報はすべてウェブに公開されると聞いて今さら心臓発作を起こす人もいないだろうが、このことはしっかり頭に入れておいて欲しい」。 […]

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