Google Appsのロサンゼルス市への売り込み–遅れが克服されて年内完全稼働へ

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Googleはかなり前からロサンゼルス市に、同社のオフィスアプリでありMicrosoft Officeキラーと言われるGoogle Appsを、熱心に売り込んできた。市は、これまで使っていたNovellのGroupWiseに代えて、34000名の職員全員にGoogle Appsを装備する計画を立てた。ところが、地方行政府の全体をクラウドベースのシステムに乗せようとするこの試みはその後、控えめに言ってもいくつかの障害にぶつかった。4月にLA市の管理者たちは、Google Appsの生産性とセキュリティ、そして遅さを問題視し始めた。そしてそれらの懸念により、システムの本格的な展開が遅れる可能性が出てきた。

金曜日(米国時間7/23)には、その遅れが現実のものとなり、Googleは、34000名の全職員に対するAppsの展開を6月30日までに行うという当初の予定を廃棄した。ところが、今日(米国時間7/26)の、Google Apps for Government(政府のセキュリティニーズを満たす政府専用バージョン)の立ち上げにより、Googleによれば状況は一変した。

以下は、この件に関するGoogleの声明だ:

市のクラウドへの移行は、この種のものとしては初めてであり、弊社も今日までの進捗状況に満足している。今では1万名以上の市職員がすでにGoogle Apps for Governmentを利用しており、それによりロサンゼルスの納税者は550万ドルの費用削減を期待できる。これほどの規模の行政府が新たに取り組む事業が、その過程でいくつかの障害に遭遇するのはむしろ当然であり、弊社はCSCおよび市当局と密接に協力して、進化する要求にタイムリーに対応し、ロサンゼルス市におけるプロジェクトの確実な成功のために尽力してきた。

遅れに関しては、Googleによれば”最初の契約になかった要求についてLA市と協議してきた”ということだ。その一つの例として、LAPD(ロサンゼルス警察)は、クラウド上のGoogle AppsのデータにアクセスするGoogle社員全員の身元調査を要求した。このような調査が、かなりの時間を要することは当然だった。

GoogleのスポークスマンAndrew Kovacsは、”最初になかった要求”のすべてを具体的に説明することはしなかったが、それらによって生じた遅れはわずかに数か月であり、全面展開は年内に行われるそうだ。そして、遅れに伴う支払いの増額は、市側に発生していない。

でも、今回のLA市の一件が、どうもごたついた印象を世間に与えてしまったのは、なぜだろう? ワシントンD.C.やフロリダ州オーランドは、とくに騒動もなくGoogle Appsへの移行を達成した。しかし、ロサンゼルス市は、Google Appsにとってこれまでで最大の顧客である。だからGoogleにとっての”成長痛”も、大きかった。

これからもGoogleは、大きな行政府にAppsを売っていこうとすると、セキュリティの懸念、古い在来システム、といったさまざまな官僚的問題に直面せざるをえない。だから今回のロサンゼルス市は、今日からGoogle Apps for Governmentも売っていかなければならないGoogleにとって、良い経験、良い勉強の機会だったと言えるだろう。

写真クレジット: /Flickr/KLA4067

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))