wish 2010
agile media network

アジャイルメディア・ネットワーク主催WISH 2010レポート―プレゼン15社すべて紹介

次の記事

「Twitter向けAdSense」を目指したTweetUp、対象プラットフォームにLinkedInとFacebookを追加。併せてサービス名もPostUpに変更

土曜日、私は東京で開催されたWISH 2010に出席した。ここでは15社の日本のスタートアップが550の聴衆と審査員の前でサービスをデモした。このイベントは東京のオンライン・マーケティング企業、アジャイルメディア・ネットワークFederated Mediaの日本版)が主催した。

参加スタートアップのうち、8社が日本のさまざまなメディアからの賞(わがTechCrunch Japanを含む)を受けた。WISH 2010大賞はeブック出版プラットフォームのパブーが受賞した。ここではWISH 2010でプレゼンした全てのスタートアップを簡単にご紹介したい。(一部のサービスは現在まだ英語で利用できない)。

WISH 2010: 各賞受賞者

ブクログのパブー(WISH 2010大賞および毎日.jp賞)
パブーは日本の有力書評コミュニティーであるBooklog(登録ユーザー30万人)が開発した無料のeブック出版サービスで、6月末から運用を開始している。パブーは現在までにこのインタフェースを通じて3000冊のeブックを出版している()。eブックはBooklog上で公開され、フォーマットはPDFないしEPUB(iPad、Kindleで表示可能)がサポートされている。

ソーシャル翻訳コニャック (英語版あり。TechCrunch Japan賞)
コニャックが提供するソーシャル翻訳では、翻訳の発注者は事前に一定額を前払いし、翻訳を希望する対象言語を指定してテキスト(テキストの画像でも可)をアップロードする。登録翻訳者は自分が処理できると考えればテキストを翻訳する。コニャックは翻訳者にコニャック・ポイントというバーチャル通貨で支払いを行う。コニャック・ポイントはその後、Paypalを通じて現実の通貨に交換できる。コニャックは20%の手数料を得る。料金は1文字$0.3から。

カクー(英語版あり。Impress Watch賞)
カクーは無料のオンライン・ドローイング・ツールだ。複数のユーザーがリアルタイムで協同しながらさまざまなフォーマットの作図ができるのが特長。完全にブラウザベースのサービスで、ワイヤフレーム、ソフトウェアデザイン図、ネットワーク図、UML図などがサポートされている。TechCrunchでは以前に詳しく紹介している。現在カクーには全世界で5万5000の登録ユーザーがいる。

みんなで創る参加型オンラインショップ「オリヒメ」Open Network Lab賞)
オリヒメは女性の大学院生が創立したスタートアップで、ファウンダーが自らデザインし、日本で製造される女性向けパソコンバッグやアクセサリーのオンライン通販を行っている。このオンラインショップではコメントや希望を伝えることによってデザインや製造プロセスに購入者が参加することができる。

カーリルAsahi.com賞)
カーリルは、日本全国の5000個所の公立図書館、大学図書館、専門図書館を対象とした書籍専門の検索エンジンだ。このサービスでは現在人気のある本のランキングを公開している。また図書館の場所を検索して表示する図書館マップ、借りたい本のリストを作っておくと近所の図書館での貸出状況を確認できるサービスなどを提供している。

ガラポンTVアジャイルメディア・ネットワーク賞)
ガラポンTVはユーザーの宅内に設置した専用デバイスに全7チャンネルの番組を24時間、7日分録画する。これらの番組はiPhone、iPad、Android携帯(3GSのデモビデオ)などインターネットに接続されたデバイスを通じてタグづけ、検索、再生が可能。また他のガラポンTVユーザーに番組を推薦することもできる。

TogetterTechWave賞)
これはTwitterの投稿コンテンツをとりまとめるサービスで約1年前に公開された。ファウンダーの吉田俊明氏によると、現在Togetterには月間100万のユニーク訪問者と500万弱のページビューがあるという。このサービスは関連あるツイートを専用のページにまとめてスレッド化して表示するだけでなく、まとめられたトピックに対して訪問者もツイートによるコメントを残すことができる。また関心を持ったページにタグづけしたり、お気に入りやブックマークの登録ができる。(WISH2010についてのまとめページの例)。

Cerevo日本経済新聞電子版賞
Cerevoは異色のハードウェアメーカーのスタートアップで、ソーシャルカメラのCerevo CAM live!で有名だ。これは世界初のUstreamライブ配信が可能なデジカメだ)現在日本国内でのみ販売)。今回のWISH 2010で、同社はCerevo UstreamボックスというバッテリーとWi-Fi機能を内臓した小さなデバイスを発表した。この製品を利用するとどんなデジタルカメラからでもパソコンを使わずにUstream中継が可能になる(下の写真)。日本市場にはこの秋に投入される予定だ。

WiSH 2010: その他のスタートアップ

AQUSH (こちらは英語版資料
昨年12月に東京に本拠を置くExchange Corporationによって運営が開始されたAQUSHはイギリスのZOPAに似たP2Pのソーシャル金融サービスだ。貸し手はまず投資金額と希望金利(4%から15%までの5段階)を決める。AQUSHはローンの借り手の返済リスクを過去の信用履歴、市場金利、FICO得点などをベースに審査し、貸出利率を決定する。

ロケタッチ
ロケタッチはFoursquare的な位置情報ベースのアプリで、iPhoneと日本の各種一般携帯に対応している。大手ウェブポータルLivedoor 上で6週間前に公開された。ロケタッチはのユーザーはさまざまな場所に「タッチ」(チェックイン)することができ、興味ある場所を他のユーザーに推薦したり、履歴によってバッジ(ステッカー)を獲得したりできる。これはユーザーがタッチした東京のハンバーガーショップの

食べレコ
食べレコiPhone向けアプリ。日本のグルメ出版物(印刷媒体)の情報をまとめてGoogleマップの上に表示する。ユーザーはデジタル化されたグルメ情報を読むことができるだけでなく、現在位置の付近のレストランを検索することもできる。食べレコの利用は無料だが、アプリ内の支払いから手数料を得る。

Lifepalette
Lifepaletteは医療系のソーシャルネットワークだ。大きな病気にかかった患者やその家族が日記を書くことによって情報を交換し、交流することを目的にしている。(日記の

TwitNovels(英語版あり)
TwitNovelsは先月ローンチしたTwitterをベースにした創作コミュニティーだ。訪問者は自由に小説を書き始めたり、他のユーザーの小説に「別の続き」を書き足したりできる。たとえばこちらでは14人の作者によるグループ編集の小説(日本語)が書かれている。さらに詳しい情報はこちら

デコ文字
デコ文字はウェブサイト向けの日本語フォント・サービスだ。FireFox、IE、Safari、Chromeをサポートしている。ウェブサイトの運営者は250種類のCSS3フォントを一定の月間料金で利用することができる(無料のトライアル版あり)。

TwiTraq
TwiTraqは先月リリースされたばかりの無料のTwitter解析ツールだ。 現在すでに2万7000のユーザーがいるという。Twitraqはセルフサービスの解析が可能(ユーザーの過去のツイート数、ユーザー自身およびフォロワーの利用したハッシュタグの種類と数などを集計できる)。数値はさまざまなフォーマットで表示される他、CSVファイルとしてダウンロードできる。TwiTraqは自分だけでなく他のユーザーの統計も取得できる。たとえば、誰が、いつ、特定のキーワードを含むツイートをしたかなどを調べることが可能だ(このページは「ゴルフ」というキーワードについての例)。

今回プレゼンを行った15のスタートアップのうち、5社は事前に選定されていた(TwiTraq、Conyac、Twitnovels、Tabereko、Togetter)が、それ以外の各社はユーザー投票によって選出された。選にもれた27社の情報(英語)はこちらにある。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01