Facebookのバージョンアップ発表会ライブ―新しい「グループ」など重要機能多数

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Foursquare:「対策を講じたはずなのですが、また6時間もダウンしてしまいました」

私はパロアルトのFacebook本社に来ている。Facebookはここで何か大きな発表を行うということで、何十人ものプレスが招待されている。まったく新しいユーザーインタフェースのリリースもあるかもしれない(アップデート:これは後日となった)。 新UIはFacebookのPlaceページとの統合がさらに進んだデザインになるらしい。しかし招待者の顔ぶれ(EFF〔電子フロンティア財団〕のような公益目的の団体の代表もいる)から考えると、今日のイベントは単にUIのアップデートだけではないのだろう。

Facebookはイベントをライブでストリーミングしている。これ上で見られる〔現在は終了〕。私はこれからメモをライブでブログする。

今日のイベントのセッティングは少々変わっている。Facebookの大会議室(カフェテリア兼用)には大きなモニタがいくつも並べられている。Facebookでは冒頭まず招待者がビデオを撮ることを一切禁じると告げた。

10:40AM: (Zuckerberg登壇。以下Zuckerbergの発言)今日私が話すのは皆さんが予想したこととは違う。ここしばらくわれわれが大掃除モードだったという噂は聞いたことと思う。事実、必要な作業を終わらせるために、この60日われわれは猛烈な勢いで働いてきた。われわれはこの夏、大いに生産的だった。

先週、写真を見たことと思う。高解像度の写真だ。われわれはチャットも改善した。われわれのチャットはおそらくMSNと中国のQQに次いで世界3位だと思う。しかしわれわれはこのサービスをほんの数人で運営してきた。今回われわれはサービスの改善に大いに力を注ぎ、安定性を格段に向上させた。その結果苦情を60%も減少させることができた。.

プラットフォームについて。多くの改善をグループ、おっと、いやゲームについて行った(Zuckerbergはうっかり何か別のことを言いかけたみたいだ―Siegler)。Facebookアプリのデベロッパーは成長の加速を体験している。

さて、今日の本題に入る。今後ユーザーはFacebookにおいてより良いコントロールを得る。われわれはソーシャル・プラットフォームを構築しようとしている。これ自体難しい課題だが、特にここでわれわれが目的としているのはこうだ。ユーザーが自分のソーシャルな関係を利用しているすべてのアプリケーションにシームレスに持ち込むことができるようなプラットフォームの構築だ。

たとえば、ユーザーがゲームをプレイしたいとする。その場合、ユーザーが必要とするのはゲームをプレイする友だちだけだ。ジョギングしているとするなら、必要なのは実際にいっしょにジョギングしてくれる友だちだ。必要に応じて多様な種類の友だちとの関係を組織できるようなプラットフォームを作ることは非常に難しい。しかし、これが実現すれば、ソーシャルネットワークに大きなイノベーションがもたらされることになる。

この数年、われわれはFacebook Connectに注力してきた。現在100万のサイトがConnectを利用している。

もう一つ。多くのユーザーがFacebook上にある自分の情報のコピーを欲しがっている。今まで、ユーザーがFacebook上にアップした情報をすべてダウンロードする方法はなかった(これは非常に重要なテーマだ。データポータビリティーとも関連する―Siegler)。われわれは‘DownloadYour Information〔ユーザー情報のダウンロード〕という機能を実装した。グラフAPIを利用している。ユーザーは自分がFacebook上に持つ情報のコピーをダウンロードできるようになった。

さらにわれわれはダッシュボードをリリースする。ダッシュボードはユーザーが使っているすべてのアプリを表示し、さらにそれらのアプリがユーザー情報にアクセスした最新の日時も表示する。これら2つの新機能はユーザーが自分の情報をより良くコントロールできるようにする上で非常に重要な役割を果たすものと思う。

Download Your Information〔ユーザー情報のダウンロード〕

FacebookのDavid Recordon:今日Facebookは‘Download Your Information’機能を公開する。FBにログインしてアカウントの設定ページに入る。Downloadボタンを押せばFBはユーザーが持つすべての情報をZIPファイルで送り返す。メッセージ、メモ、写真、すべてだ。ダウンロード可能になった時点でユーザーにそのむねメールが行く。文字通りすべてのユーザー情報だという点に注意して欲しい。プロフィール、友だちリスト、ウォールのアーカイブ、写真、ビデオ、イベント、メッセージ、すべてだ。セキュリティ上の問題に対処するためにいくつかの安全策を用意している。

一般ユーザーが利用しやすいように作った。クリックするだけでブラウザに窓がポップアップする。

Dashboard―アプリケーション・プライバシー・ダッシュボード

以前別々の2つの画面で設定していたプライバシー機能を一つに統合したのが新しいDashboardだ。Dashboardにはユーザーが利用しているアプリのリストが表示され、同時にユーザーはそれらのアプリに対してすべてのプライバシー設定ができる。

アプリのプライバシー設定をいつでも自由に変更できる。たとえばユーザーがあるアプリにウォールへの書き込みを許可していたとしても、その許可を取り消すことができる。よりきめ細かいコントロールが可能になった。

さらに詳細なアクセスログが提供される。アプリが行ったAPIコールがすべて記録される。

“最大の問題
(Zuckerbergが再び登壇)Facebook内部ではこれがソーシャルネットワークにおける最大の問題だと長年考えられてきた。つまりこうだ。Facebookの素晴らしい点の一つはすべての友だちとの交流を絶やさないでいられることだ。Facebookになにかアップデートを投稿すればすべての友だちに即時に知らせが届く。しかし現実には人々のソーシャルな世界はいくつもの異なったグループに分かれている。家族や小さいときからいっしょだった人々など(Googleが開発中というGoogleMeのアイディアに近い話か? Siegler)。

メッセージを投稿する際に「友だちのみ」に設定しても現実にはそのメッセージを見られる相
手は非常に多い。少数のグループだけを相手に情報を共有したい場合が非常に多い。プライバシーの観点もそうだが、それ以外の理由もある。ジョギングに関心のない相手に「今朝何キロ走った」というような情報を送りつけてもうるさがられるだけだろう。友だちをグループ化するというコンセプトは他のソーシャルサービスにも適用可能だ。(Twitterでも可能だろう―Siegler)

ではこうした「友だちの下位グループ」をどのように実装すべきか? あまりエレガントでない方法は、各投稿ごとに相手を指定して招待することだ。イベントなどの場合はこれでもよい。もう一つのエレガントでない手法は「友だちリスト(friendlist)」だ。友だちリストを作っているユーザーは最大でも5%だ。そんな面倒な手間をかけようというユーザーはごく少ない。

ではアルゴリズムによる解決はどうだろう? ユーザー間の関係を数値化して親密度を計算するなど、こうしたことに使えるテクノロジーはすで豊富に存在する。しかしアルゴリズムには限界がある。往々にして間違った結論を出し、その結果は破壊的なものになる可能性がある。誰かと何回か話をしたことがあるからといってその相手と親密だということにはならない。逆に処理が正しくても気味が悪いだろう。どの友だちについて一番関心を持っているかということが明らかになるリストなど見たくないユーザーも多いはずだ。アルゴリズムに頼るのはうまくいかなかった場合のダメージが大き過ぎる。ユーザーといちばん親密だとシステムが判断した友だちがトップに来るリストなどを表示しようとは思わない。

そこでわれわれはソーシャルな解決法を選択した。これはそもそもFacebookの強みだ。Facebookのユーザーは写真に写っている友だちに熱心にタグづけをする。単に顔認識技術に頼るだけにはしない。使いやすいUIがあればユーザーはいくらでもグループを作るだろう。もっとも単にUIやアルゴリズムだけで解決できる問題だったらすでに誰かが解決しているはずだ。しかしこれはソーシャルな解決法であり、〔5億人のメンバーを持つ〕Facebookでなければ解決できなかった理由はそこある。

ソーシャルな解決法
われわれはコミュニケーションの改善のために誰でも気軽に使えるツールづくりを目指してる。それを核としてあらゆるプロダクトが作られている。

グループ機能を利用して実際にグループを設定し、友だちを招待するユーザーは5-10%程度と考えている。しかしそれらのユーザーがたくさんの友だちを招待すれば、最終的にグループに参加するメンバーの率は高くなる。

Groups(グループ)

Groupsはチャットとメールリストを合わせた共有の場だ。

(Groups担当プロダクト・マネージャーJustin Shaffer(Hot Potatoのファウンダーで最近FB入りした)が登壇)Groupsは現実のわれわれの生活をモデルに構築されている。

ユーザーは、家族、友だち、スポーツチームなどのグループを作れる。家族みんなに向けてメッセージを投稿したり、サイクリング仲間にメールを出したりできる。この場合グループはメーリングリストのように機能する。急ぎの要件の場合はグループチャットもできる。

左サイドバーに表示されるGroupsをクリックする。するとグループ毎のフィード(メインのニュースフィードのグループ版)が表示される。ここからチャットもできる。

グループ用のGraph APIも公開した。

(プロダクト担当副社長のChris Cox登壇)

ソーシャル・デザイン

われわれはまったく新しい世界に踏み出そうとしているのだと思う。最初のウエブデザイナーは印刷物のデザイナーだった。その後デザイナーは人間とコンピュータの相互作用を学ぶようになった。そして今や次の段階が始まろうとしている。 われわれはこれをソーシャル・デザインと呼んでいる。

単純な自動生成やアルゴリズム化の代わりに、われわれは人々が情報を共有するために自らつながりを生成するような方法をデザインした。翻訳の場合でも、われわれはアルゴリズムによる機械翻訳に頼らず、人々がボランティアで翻訳することを助ける仕組みを作った。

Q&A

Q: Groupsはfriend listsを代替するのか?

A: ノー。5%ものユーザーがわざわざ手間をかけてリストを作っている。それはそのまま維持する。しかしGroupsははるかに有用で大規模な試みになるだろう。

A: グループに誰かを招待すると、グループの他のメンバーも誰が誰をグループに招待したのか知ることができる。それが社会的な圧力となってグループ運営(が濫用されないよう)を助けるものと期待している。

A: われわれは旧バージョンのGroupsも維持するが、旧バージョンで新規グループを作ることはできない。

A: 5-10%のユーザーしかグループを作らなくても、各グループに平均10人のメンバーが招待されるなら、Facebookユーザーの最低80%が何らかのグループに所属することになるだろう。

A: プライバシー設定はオープン、クローズド、シークレットの3種類だ。

A: グループをイベントに招待することも簡単にできる。

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(翻訳:滑川海彦/namekawa01