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成功するスタートアップの13のビジネスモデル(第二部)

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編集者注記: この記事は、Steven Carpenterによる、消費者向けインターネットビジネスのビジネスモデルを分析する記事の第二部である。ぜひ、第一部からお読みいただきたい。

消費者向けインターネットスタートアップの主なビジネスモデルの数は、いわゆるパン屋の1ダース(13個)ある。本稿の第一部では、まずインターネット企業を3つのタイプに分け(メディア、有料サービス、物販)、さらに13のビジネスモデルの最初の4つを解説した(検索、ゲーム、ソーシャルネットワーク、ニューメディア)。各ビジネスモデルの解説記事には、主な収益要因と、年商1000万ドルに達するために必要な各要因の目標値を掲げた。

この第二部では、残る9つのビジネスモデルを解説する(マーケットプレース、ビデオ、コマース、レンタル、有料会員サービス、音楽、見込み客生成、ハードウェア、支払いサービス)。前回述べたように、このリストは完全に網羅的なものではないが、今日のインターネットスタートアップの多くをカバーしているはずだ。重要な見落とし等があれば、ぜひコメントやメールで教えていただきたい。またこれらのビジネスモデルの財務モデルを、ここでダウンロードできる。

ビジネスモデル5: マーケットプレース

手作り製品のマーケットプレースEtsyを分析したときも触れたが、オンラインのマーケットプレース企業は、買い手と売り手を現実世界では不可能なほど効率的に結びつける。オンラインマーケットプレース企業の最大手であるeBayは、デフォルトの販売プロセスがたまたまオークションだが、今ではより単純で使いやすい定価販売が伸びてきている。マーケットプレース企業は、物を売りたい人をできるだけたくさん集め、少額の手数料を徴収することによって収益を得る。販売品目が多くなればなるほど、多くの買い手が集まり、販売が成立する確率も高くなる。そして、企業が得るコミッションも増える。

しかしマーケットプレースに関してはいわゆるネットワーク効果(既存有名サイトへの集中)が大きく、また料金も少額だから、採算ラインに達するのが難しくて時間がかかることで悪名高い。しかし、いったん採算ラインに達したら、かなり寿命も長く、一貫して利益を上げ続けることができる。しかし、AirBnBのような最近のオンラインマーケットプレースは、100ドル以上の高額商品を扱うことが多いので、これまでの「量」が決め手となるマーケットプレース企業よりは速く成長するだろう。

下の財務分析では、典型的なマーケットプレースは、月間200万品目を集め、販売総額が月額1250万ドルなら、年間の手数料収入が1000万ドルに達する、と推計している。

主な収益要因:

  • Listings(品目数)
  • Listing Fee(出品料)
  • Sales(販売額)
  • Commission(コミッション額)


〔表中の項目、上から: 月間出品数/出品料/月間出品料収入/月間販売総額/コミッション率/月商/年商〕

ビジネスモデル6: ビデオ

ビデオの制作コストは下降しているが、高品質なビデオコンテンツを作るためには、ある程度の資金と高度な技能が必要である。ビデオ分野のイノベーションによって、フリーのビデオプロデューサーが起用されるようになり、彼らはさまざまなテーマの5分ほどのビデオをプロフェッショナルに仕上げて200〜300ドルを要求する。しかしいずれにせよ、制作能力のあるビデオ企業でもオーディエンスへの露出量を最大化しないとビジネスにならないから、流通がいちばん重要だ。

また、ビデオの広告料はオンライン媒体の中ではいちばん高いほうだが(CPMが15〜20ドル)、しかし視聴者が見る広告はビデオ1本あたり1つである。したがって、オンライン媒体のバイヤーにビデオが重視されるためには、広告の到達数すなわちオーディエンスの数がもっとも重要だ。月間のビデオの露出総数(==総視聴数)として数千万を保証できないと、そのビデオスタートアップには手を出さない媒体バイヤーがほとんどだろう。

そこで、インターネットビデオ企業が年商1000万ドルに達するためには、月間の視聴総数1億2000万で、CPM8ドルを必要とする。

主な収益要因:

  • Unique Viewers(ユニークビューワー数)
  • Ad Impressions(広告到達数)
  • Sellthrough Rate(有料広告掲載率…全ビュー中)
  • CPM


〔表中の項目、上から: 月間ユニークビジター数/月間ビデオ視聴本数/月間総視聴数/有料広告掲載率/広告掲載数(ビデオ1本あたり)/月間広告到達数/平均CPM/月商/年商〕

ビジネスモデル7: コマース

オンラインの物販は、消費者向けのビジネスモデルの中では歴史も長く、実績も豊富だ。とくにこの10年は、Googleの勃興とともに、物販サイトはSEOや検索エンジン上の有料のキーワード広告に力を入れることによって、自己サイトへのトラフィックを低コストで増やそうと努力している。

またFacebookやTwitterのようなソーシャルメディアも、消費者の購買意図をその上に集積するようになっている。たとえばGrouponのトラフィックの50%以上が、今やFacebookとTwitterからである。さらに、ユニークなコミュニティ経験を作り出すThreadlessModClothなどは、消費者の信頼を獲得しリピーターを増やすための、低コストで革新的なマーケティング手法で伸びている。

さて、見込み客がサイトを訪れるようになったら。彼らを実際に買い物をする顧客にコンバート(変換)しなければならない。オンラインのダイレクトマーケティングチャネルは立ち上げ費用も運営費用も安上がりだから、eコマースはもっとも費用効果の高いオンラインビジネスと言われた。しかし、とは言うものの、販売から送品までの一連の業務や、顧客サービス、倉庫管理などはきわめて複雑である。したがって、eコマース企業が採算ラインに達するには数年かかる、と言われている。

主な収益要因:

  • Uniques(ユニークビジター数)
  • Conversion Rate(コンバージョンレート(実客化率))
  • Average Spend(平均支出額)
  • Gross Margin(粗利益)
  • Acquisition Cost(顧客獲得費用)


〔表中の項目、上から: ユニークビジター数/コンバージョンレート/月間購入者数/総売上/祖利益率/粗利益額(A)/マーケティング費用率/マーケティング費用額(B)/純利益(A-B)〕

ビジネスモデル8: レンタル

コマースと似ているが、CheggZipcarRentTheRunway、などのスタートアップは、デジタルな物やフィジカルな物の所有権ではなく、短期的なアクセスを売る。したがって在庫の回転率と平均レンタル料、およびレンタルの頻度が主なビジネス駆動要因である。在庫アクセス(在庫保有管理費用)の費用効率と、採算ラインの回転数がどれぐらいかも、重要な収益要因だ。

主な収益要因:

  • Uniques(ユニークビジター数)
  • Conversion Rate(コンバージョンレート(実客化率))
  • Average Rental Rate(平均レンタル料)
  • Repeat Purchases(リピート利用率)
  • Customer Acquisition Cost(顧客獲得費用)


〔表中の項目、上から: ユニークビジター数/コンバージョンレート/月間購入者数/平均支出額/総売上/祖利益率/粗利益額(A)/マーケティング費用率/マーケティング費用額(B)/純利益(A-B)〕

ビジネスモデル9: 有料会員サービス

有料会員サービス企業は、週一、月一、四半期に一、年に一といった周期で有料サービスへのアクセスを売る。サービスの品目は、コンテンツ(音楽、ビデオなど)、情報(財務情報、ニュースなど)、各種サービス(LinkedInなど)、データサービス(Box.netなど)等、さまざまである。

有料でサービスする品目が何であれ、唯一重要な測度は顧客寿命値(customer lifetime value, LTV)である。LTVは、それを裏返せば解約率(顧客の何パーセントが毎月の会費支払いをやめるか)であり、顧客獲得に投じてもよい費用額はその値で決まる。

有料サービスのビジネスは、成熟に達したあとは利益等も信じがたいほど安定的に推移するようになる。Netflixが、そのよい例である。それは、積極的な顧客獲得のために投じてよい費用と、そこから得られる利益が、すでに経験的に分かっているからだ。この種のビジネスは、利益の安定化のためには、予想LTVの40%以上をマーケティングに投じてはならない。マーケットプレースと似て、有料サービスビジネスも、成長が始まるまで数年かかるが、会員数5万に達したあたりで長期安定型になる。

主な収益要因:

  • Uniques(ユニークビジター数)
  • Conversion Rate(コンバージョンレート)
  • Customer Acquisition(顧客獲得)
  • Churn Rate(解約率)
  • Life Time Value(寿命値)


〔表中の項目、上から: ユニークビジター数/コンバージョンレート/月間購入者数/会員総数/平均支出額/月間総売上/年商(A)/月間解約率/顧客寿命値(月)/マーケティング費用率/マーケティング費用額(B)/純利益(A-B)〕

ビジネスモデル10: 音楽

Pandoraを分析したときに書いたが、消費者対象のオーディオ/ラジオスタートアップは、広告収入がきわめて少ない業態であるだけに、収益化が難しい。オーディオ広告は消費者行動に結びつかないし、ディスプレイ広告は無視されることが多い(音楽アプリケーションはユーザのブラウザ上で隠れタブになっていることが多い)。

音楽スタートアップのもう一つの課題が、コンテンツの費用効率だ。音楽の権利は堅牢な保護が難しいから、取得に大きな費用はかけられない。Pandoraは、持続可能なビジネスを作れるという例を示してくれたが、しかしユーザ数が1000万に達して、やっとそう言えるのである。毎月1000万のユニークリスナを吸引して、CPMが2ドルの広告を40点見せ、さらにユーザの1%が何かに対して金を払う(その額を仮に2ドル50セントとしよう)なら、年商1000万ドルは可能である。

主な収益要因:

  • Uniques(ユニークビジター数)
  • Ad Impressions(広告到達数)
  • CPM
  • Conversion Rate(コンバージョンレート)
  • Upsell Value(販売額)


〔表中の項目、上から: 月間ユニークビジター数/月間広告数/月間総広告数/有料広告率/月間総広告到達数/平均CPM/月間広告収入/有料物コンバージョンレート/支払いユーザ数/平均支払額/販売収入)/月間総売上/年商〕

ビジネスモデル11: 見込み客生成( Lead Generation)

見込み客生成ビジネスは、やる人が多い割には、この13の消費者対象ビジネスモデルの中でもっとも理解されていない。起業家たちがこのモデルを知らないという意味ではなく、知ってはいるが持続可能なビジネスとして維持するための諸計数が理解されていないのだ。

見込み客生成ビジネスは、4つのきわめて難しいことを上手にやらなければならない: 1)大量のトラフィックを稼ぐ、2)ユーザにお得情報(offers)をクリックさせる、3)クリックした人の相当数をそのお得情報の実客とする、4)高価で魅力的なお得情報をたくさん提供することによって、会社の売上を確保する。

このモデルでうまくいっている企業は、はっきりと垂直化するか(例: 金融業専門)、報奨金を高額にするか(50ドル以上)、またはユーザをリピーターにするためのテクニックを知っているところだ。金融業専門の見込み客生成企業の場合は、ユーザが自分のクレジットカードを別のに乗り換えたり、年に何度も新しい証券会社の口座を開いたりすることが、なかなか簡単にはいかない。

しかしHunchのような企業の真似をして、見込み客生成企業も強力な個人化…パーソナライゼーション…エンジンを導入すれば、リピート率を高めることが可能になると思われる。

主な収益要因:

  • Unique Visitors(ユニークビジター数)
  • Offers Viewed(見られたお得情報)
  • Conversion Rate<(コンバージョンレート)/li>
  • Affiliate Cost Per Action(1アクションあたりのアフィリエイト費用)


〔表中の項目、上から: ユニークビジター数/リピート訪問数/訪問総数/1訪問当たりのページビュー/総ページビュー/1訪問ページ当たりの見られたお得情報/月間総お得情報見られ数/コンバージョンレート/月間コンバージョン数/報奨金/月商/年商〕

ビジネスモデル12: ハードウェア

この13のビジネスモデルの中で、おそらくもっとも従来型といえるハードウェア企業は、物を作ってその製品をオンラインやオフラインの流通チャネルで売る。ハードウェア企業の収益は、売価-製造&マーケティング費用だ。KnoやTivo、あるいは彼らよりも前からある携帯電話企業は、未来の有料サービスにハードウェアをおまけで付ける。

しかし今後数年以内には、次のような革新的なハードウェア企業が爆発的に増加するだろう: 1)中国の製造業はコストを下げ続けるだけでなく、顧客の好みを容れた多品種少量生産の技術を身につける、2)ソフトウェア〔==ファームウェア〕のリモートアップデートが容易になる、3)デバイスにユニークなサービスをくっつけられるようになる。だから、このビジネスモデルは、これからずっと見守るべき意義と価値がある。

主な収益要因:

  • Units Sold(販売台数)
  • Gross Margin(粗利益率)
  • Marketing(マーケティング費用と効果)


〔表中の項目、上から: 販売台数/小売価格/総売上/粗利(率)/粗利(額)/マーケティング費用(率)/マーケティング費用(額)/純利益〕

ビジネスモデル13: 支払いサービス

支払いサービスは、量がかんじんだ。各トランザクションの課金額は数セントにすぎないから、収益の決め手はこのサービスを利用してくれる顧客の数と、トランザクションの平均額の大きさだ。良質な支払いサービスや金融サービスは、製品やサービスにお金を払ってくれた顧客に魅力的なお得情報を数多く提供できる。料金収入で年商1000万ドル企業になるためには、手数料率が3.5%として、月に100万の顧客が一人当たり25ドル以上の支払いをする必要がある。

主な収益要因:

  • Unique Users(ユニークユーザ数)
  • Average Payment(平均支払額)
  • Transaction Fee(支払い手数料)


〔表中の項目、上から: 月間ユーザ数/平均支払額/月間総扱い額/支払手数料率/月商/年商〕

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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