Google Mapsはなぜ見やすいか?–UIデザインの細部の重要性を学ぼう

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ぼくの経験的としては、いろんなオンライン地図サービスの中でGoogle Mapsがいちばん見やすい(もちろん最悪のサービスですら、初期のころに比べるとずいぶん進歩はしてるけど)。検索結果を素早く返したり、メールをほんの数秒で届けてくれるGoogleのパワーが、Mapsにも働いているのだな、と思っていた。しかしそういう努力の多くは、われわれユーザの目には見えないプログラムの本体部分で行われていると思うが、Google Mapsの、われわれの目にふれるインタフェイスの部分でGoogleが行っている最適化も、相当すごい。ふだん、気がつかない人が多いと思うけどね。

このブログ記事が、Mapsのそういう最適化を詳しく調べて、競合製品が同じことをしたらどうなるかを検証している。完全に技術的な記事だが、ぼくには読み物としてもおもしろかった。そしてこの記事の内容は、本誌の読者に紹介しておく価値があると思うんだ。


(クリックすると大きな図になります。)

大きな違いは、都市の名前を置く場所とその強調の仕方だと思う。Google Mapsでは、背景のコントラストが淡い。そして、活字のまわりに白いアウトラインがある。だから、とくに大都市の名前はすぐに目に飛び込んでくる。また、都市を表すドットと都市名との相対的な位置関係が、その場その場で柔軟に決められているから、個々の項目間に快適なスペースができている。大きな都市の名前には’後光’のようなものがあって、小さな項目を目立たなくしている。そのため、大都市とそれらの間のルートがよく分かる。ブログ記事はこういうテクニックを細かく説明しているから、UIの視覚心理学的な最適化に関心のある人には、ご一読をおすすめしたい。

このぼくの記事は、Googleのすぐれたデザイン感覚を賞賛するだけでなく、「細かいことの積み重ねが重要だ」ということを述べたいのだ。Google Mapsが示しているような、競合製品に対する優位性は、’固定客’づくりのために重要だ。ユーザがその優位性を知ってればけっこうだが、知らずにただ満足してるのも、これまたけっこうだ。もちろん、世の中にはBingの地図のデザインが好きだ、という人もいるだろう。それもまた、細部にまで注意を払ってあるUIならばね。

Flickrのような写真共有サイトも、新しい競合サイトが写真の見せ方にもっと本格的に凝るようになったら、負けてしまうかもしれない。写真が主役だから、主役をもっと鮮やかに引き立てる工夫をして、ナビゲーションもシンプルにすべきだ。背後の機能部分がどれだけ高級でも、ユーザの目にふれるいちばん表面的な部分が気に入らなければ、その高級な機能も宝の持ち腐れで終わる。GladwellのBlinkにも書かれているように、人間は一瞬のあいだに大量の情報を処理できる。だからGoogle MapsやFlickrのようなサイトも、ユーザは最初の一瞬で完全に評価できるのだ。

細かい最適化の積み重ねが、ユーザにとってフレンドリーな環境を作り出す。このことに、気がついていないサイトが多い。ずさんなUIやお粗末なプレゼンテーションは、そのことにまったく気づいていない人物の作品だ。だから、今回の教訓は: ものごとの細部は、自分で自分を調整できない。しかしそれを放っておくと、あなたには確実に仕返しをするだろう。

[出典: Metafilter — ここのコメントにおもしろい図像がある。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))