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Gingerbread
Android 2.3

TechCrunchフルレビュー:Google Nexus S

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GoogleのeBookをiPadで読んでみた

ここ数日、われわれ(Jason KincaidとMicheal Arrington)はGoogle Nexus Sをテストしてきた、これはSamsungが製造するAndroid 2.3 “Gingerbread” OSを搭載した携帯電話だ。製品のデザインについてGoogleのAndroidチームが直接アドバイスしている。2010年1月に発表された前世代のNexus Oneと同様、Android OSの「クリーン・インストール」モデルだ。つまりサードパーティーやキャリヤによる機能の改変や独自アプリなどは一切含まれていない。NexusOneと同様、この機種はAndroid 2.3の標準モデルとなるだろう。

しかしNexus Oneとは異なり、こちらはゼロからデザインされたモデルではない。ベースになったのは先ごろ発表されたSamsung Galaxy Sだ。またGoogleが直接販売することもない(Googleによれば、その実験は終了したとのこと)。Nexus Sはアメリカでは当初、Best Buy(キャリヤはT-Mobile)から、イギリスではCarphone Warehouseから発売される。Googleによれば、発売開始は12月16日。ただし予約はそれ以前から受付を始めるもようだ。

期待を裏切らないできばえといえる。Nexus One(およびほとんどの現行モデル)より明らかに速い。AMOLEDの高性能400 x 800スクリーンを備えている。スクリーンに関してこれを超えるのはiPhone4だけだ。NFC(近距離無線通信)〔お財布携帯〕機能も搭載されている。Gmail、Google Calendar、Google contactsなどを利用しているとして、他のAndroid携帯と同様、セットアップはまったく簡単。iPhoneでは利用できないものもの含めて一連のGoogleアプリが使える点が、この製品を今日もっとも優秀は携帯電話にしている。

Nexus SはNexus Oneよりスマートだ。ただし黒いプラスティックのケースはあまり個性がなく、優秀なデザインの見本とまではいえない。iPhoneのソリッド感に比べると多少安っぽい。しかし非常に薄くて軽い。4.55オンス(129g)でGalaxySよりわずかに重い。サイズは63mm x 123.9mm x 10.88mm(iPhone 4に比べて縦横厚みともわずかに大きい。スクリーンも大きい)。EVOやDroidXなど前世代のAndroid携帯はややかさばっていたが、ずっとスマートートになった。

ハードウェア:

Nexus Sh1 GHz Hummingbird CPUを搭載している。性能は圧倒的にいい。われわれが使ったことがある以前のAndroid各機種と比べてマルチタスク、バックグラウンドタスクの作動も安定しているようだ。4inのSuper AMOLED 480×800タッチスクリーンは黒も深みがあり、視野角も広い。前述のようにこれを上回るのは、サイズはやや小さいが解像度は上のiPhone4のスクリーンだけだろう。

バッテリー駆動時間も良好だ。 HTC EVOのひどさから比べたら段違いに優れている。交換可能な1500 mAhリチウム・バッテリーで6時間以上の通話とデータ通信ができる。Googleの公式スペックでは通話は3Gネットワークでは400分、2Gなら841分可能だとしている。待ち受け時間はof3Gで428時間、2Gで714時間。この数字はやや楽観的かもしれないが、とにかくわれわれが今年テストした他の機種の一部のようにバッテリー駆動時間が問題になることはない。

裏側にフラッシュつき5メガピクセルのカメラ、表にVGAカメラを備えている。どちらも問題なく機能する。またジャイロ、加速度計、コンパス、非接触式センサー、触覚フィードバック、光センサーを備えている。内臓メモリーは16GB。ただし拡張スロットはない。

Wifi、GPS、bluetoothはいずれもまったく問題なく作動した。

Google CEOのEric SchmidtはWeb 2.0 SummitカンファレンスでNexus SはGingerbread OSがサポートするNFC(近距離無線通信)機能が内臓されることを示唆していた。現状ではアメリカのユーザーにはこの機能をオンにする理由(バッテリーの消費を防ぐためにオフでにできる)は少ないかもしれない。しかしNFCはここ数年できわめて重要なテクノロジーになるはずだ。最終的には、携帯がクレジットカードの代わりをつとめるようになるだろう。店舗で専用のセンサーに携帯を触れるだけで支払いがすむのだ。また他のメーカーもNFCを採用すれば携帯電話同士で一瞬でデータ交換をすませることができる。(NexusSは読み取り、書き込み双方の機能をサポートしている)。 この機能は将来の携帯電話には必須となるだろう。1年後にはほとんどのAndroidと(おそらくはiPhoneも)NFCを装備するはずだ。

Googleのノイズキャンセル・ソフトと優秀なオーディオ・ハードウェアが組み合わさって、Nexus Sの通話品質はきわめて高レベルだ。テストのために私は走っている車の中から通話してみたが、相手は背景雑音はほとんど聞こえなかったと言った。同条件でのiPhoneの音質はことに悪い。

今のところ通話が接続できなかったり中断したりしたことは一度もない。

ソフトウェア:

われわれはAndroid携帯のGoogle Voiceその他のGoogleアプリを大いに推薦してきた。Nexus Sではこれらのアプリを最大でも1、2分でセットアップできる。従来のGoogleVoiceの電話番号は受信にも着信にももちろんそのまま使える。Nexus SはGoogle Voiceがプレインストールされているのでますます手間が省ける。

しかしなんといっても注目は新しいGingerbread OSだ。 UIデザインは特に大きな変更はない(UIの抜本的バージョンアップは次のHoneycombで実施される)。しかしGingerbreadは細部で大いに改良されている。通知バーが灰色かrから黒に変更された(バッテリーの節約にもなるという)。

その場でWi-Fiホットスポットを作れる便利な機能も用意されている。Googleが改良を加えたUIにはバーチャルキーボードが含まれる。iPhoneほど洗練されてはいないが、今までの各種Android携帯よりはっきり速く打てるようになった。入力単語の予測精度、コピー&ペースの
手順もも改良された。iPhoneのテキスト入力の評価を10点満点の8点とするなら、NexusOneはたぶん5点くらいだっただろう。Nexus Sは少なくとも6点に改良されている。

GingerbreadはVoIP/SIP通話をサポートしている。

ともかく、Nexus Sでもっとも好ましい点は、Androidのクリーン・インストールでユーザー体験を損なうようなサードパーティーのソフトウェアが一切加えられていないことだ。

Nexus Sの使用感:

レビューは書こうと思えばいくらでも詳しく書けるが、本当に重要なのは、記事を書いた後でもわれわれが使い続ける気になるかどうかだ。EVODroid Xはすぐに使うのを止めてしまった。Michael ArringtonはiPhone 4をテストした後1月ほど使っていたが、カーナビ機能がないこととGoogle Voiceがはやりうまく作動しないのがイヤになってNexus Oneに戻ってしまった(Google Voiceは最近ようやくAppleに承認されてiPhoneで使えるようになったが、OSレベルでの統合はやはりAndroidには及ばない。おそらくこの点は将来も変わらないだろう)。Nexus Sは間違いなくMichealの外出用携帯になるはずだ。 Michaelは今日(米国時間12/6)、1週間の予定でヨーロッパに飛ぶ予定だが、携帯電話はNexus Sだけを持っていく。Nexus Sはアンロック携帯なのでパリに着いたらSIMカードを買うだけで、法外なローミング料金を払わずに利用を続けることができる。

モバイルデバイスとしては、Googleの音声入力による検索アプリはGoogle NavigationのコンビはAndroid携帯をiPhoneより優秀なものにしている。逆にGoogleはメディアの処理に関しては依然iPhoneのレベルに及ばない。保存された音楽の再生に関しても今までのAndroidより改良されているとはいえない。そこでMichaelはヨーロッパ出張にiTunesと完璧に同期するiPadを持っていくといっている。

さて、以上をまとめるとこうだ。もし読者がiPhoneユーザーなら、乗り換えを考えるまでの製品ではない。Androidユーザーなら絶対に欲しくなるだろう。現在のところどちらも持っていないなら、われわれはNexusSをお勧めする。多くの面でiPhoneより優れている。スクリーンはiOSの方が少し良いし、ユーザーインタフェースもやや上だ。しかしNexus Sの通話の信頼性、Googleのカーナビの圧倒的優秀さ、音声入力機能などの長所は、わずかな短所を補ってあまりあるものと思う。またアンロックされているので外国に行ったときに他のキャリヤのSIMが使えるのも大きな長所だ。


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(翻訳:滑川海彦/namekawa01