ストリーミング中のビデオ画面に対話的なコンテンツ/広告を挿入できる140Fire–究極の個人化が可能に

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今日(米国時間2/24)立ち上がる140Fire.comはY Combinator傘下のスタートアップで、ビデオのストリーミングや既録のビデオの画面に対話的なコンテンツをオーバレイするサービスを提供する。たとえば広告主やパブリッシャー、メディアのバイヤーなどが、画面上の商品等に対する、リアルタイムの人気投票などを仕掛けることができるのだ。

たとえば上の画像では、140Fireのリアルタイムエディタを使ってBMWの広告が画面上部に出ている。その左端には、今現在の画面に合わせた対話的な質問がある。今画面は、March Madnessが行われているさなか、これから大スタープレーヤーBrian Zoubekがラインに立ってフリースローをしようとしている。そこで質問の内容は、”彼は何回フリースローをするでしょうか?”だ。

ビデオ広告は画面の邪魔をしないために、上部や下部の細いバーとして現れる。でもこれまでのビデオ広告と違って140Fireでは、視聴者が広告のコンテンツに参加して、ビデオを見ながらアンケートに答えたりできる。ファウンダのJason Wilkによれば、広告主の企業がリアルタイムのマーケティングリサーチをやって、高得点を得た商品の販促に今後力を入れる、といったこともできる。また140Fireの技術では、前の質問への答の結果に基づいて、それに合わせた次の広告を選んで挿入する、といったことも可能だ。

もう一つの例としては、たとえばMad Menには、会社のオフィスでの飲酒シーンが頻繁に登場するから、アルコール系飲料の広告にはうってつけだ。しかも140Fireの広告はコンテンツ対応型だから、GreyGooseの広告などは、まず最初の質問やFacebook Instant Personalization(後述)でその視聴者の好みを知り、次の広告ではその好みに合ったカクテルをすすめる、といったこともできる。あるいは、ユーザのFacebookフレンドの誰がこんなカクテルを好きか、といった情報の取得/利用も可能だ。

上の最後のFacebookフレンドの件で140Fireが利用するのが、FacebookのInstant Personalizationの機能だ。140Fireは、Facebookのこの新機能を真っ先に利用した企業の一つだと言える。Instant Personalizationはユーザが“Everyone”と指定した公開データを使って利用者のサイトの”個人化(personalization)”を行う(140Fireのほかに、Pandora、Bing、Yelp、Rotten TomatoesなどもFacebook Instant Personalizationの利用者サイトだ)。この機能に関してプライバシーの損壊を心配するむきもあるが、個人的感想としては、それほど心配するようなものでもない。もちろんFacebookは、サードパーティによる個人情報の利用の仕方について、もっと厳密な説明をする必要があるとは思うが。

140Fireを創業したのは連続殺人犯、じゃなかった連続起業家Jason WilkとParas Chitakarだ。2010年1月の創業以来同社は、Flektorの中核チームにいたScott ShumakerとRyan Evansを引き抜いた。Flektorは2007年に、Fox Interactiveから2000万ドル+αで買収されたが、それまでは一連のユーザフレンドリなコンテンツ生成ツールを作っていた。その中には、機能満載のオンラインビデオエディタもある。Wilkによれば、Flektorの技術がそのまま、140Fireのバックエンドに使われている。一つの画面上の複数の要素を同時並行的にスケーリングしたり、自動的に広告などを生成〜挿入できるのも、その技術のたまものだ。

このビデオ広告という分野にはすでに、TremorScanScoutKitといった大物がいる。しかし対話的な広告を容易に作れて、それをユーザの広告サーバや広告ネットワークから直接パブリッシュできる技術は140Fireだけのものなので、差別化は十分にできると期待している。

強力な投資家の参加ももちろん大歓迎だ。今日(米国時間2/24)140Fireは、精力的な起業家でプロバスケチームDallas MavericksのオーナーでもあるMark Cuban が同社の最上位の投資家になる、と発表した。RobertとJonathan Kraft(プロフットボールチームNew England Patriotsのオーナー親子でKraftマカロニで有名)と、元AtariのSVP Skip Paulも、投資家として参加した。

最新の技術によって、広告はますます、個人化とリアルタイム化が進んでいる。この傾向を、出しゃばりで気持ち悪いと感じる人たちもいるが、でもぼくは大歓迎だ。140Fireの技術を今そのまま、Huluなどの静的なビデオに適用することはできなくても、今後のさまざまなライブイベント(たとえばDancing With the Stars)では、より対話的で、よりおもしろい経験を、視聴者に提供できるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))