Sendoid:これで巨大ファイルの共有が苦痛でなくなる

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人はファイルがあれば共有したくなる。いや、共有する〈必要〉があるのだ。Gmail等のメールサービスの巨大容量のおかげで、ファイルの共有は著しく簡単になった。

もちろん殆どのメールサービスは共有できるファイルを大きさを制限している。例えばGmailの上限は25MBだ。しかし、もっと大きなファイルや複数をファイルを共有したい時 ― さらにブライバシーも必要な時 ― は別の方法を探さなくてはいけない。こうした制約の結果、多くのピアツーピア(1対1)ファイル共有サービスが出現し、みんなの手元にある巨大なファイルを送りたいという要求に答えようとしている。

残念なことに、殆どのファイル転送サービスはあまりユーザーフレンドリーとは言えない。UIは悲惨で初心者には難しすぎ、その待ち時間にはユーザーの忍耐力が試され、キャプチャ(画像文字判読)にガードされ、中には送り手と受け手の両方が同じソフトウェアをダウンロードする必要のあるものさえある。こうした問題を回避するためのアプリは山ほどありWeTransfersenduitなどのサイトを使えば、イライラや出来の悪いUI無しに、大きなファイルを簡単に共有できる ― 無料で。

しかし、これらのサービスにもサイズ制限はあり、セキュリティ面の課題もすべて解決はしていない。そこで、今日スタートするY Combinator出身のスタートアップ、Sendoidは、必要とされる最後のファイル転送サービスになることを目指している。もちろん、BitTorrent以外に、だが。

Sendoidはピアツーピア、ブラウザーベースのサービスであり、これはピアツーピア共有の方が、中央サーバーを経由するよりも転送速度が速いとこの会社が判断したことを意味している。そして、ブラウザーベースのためソフトウェアのインストールは必要ない。

このブラウザー内共有は、128ビット新暗号規格(AES)で暗号化されたパイプを、送信側パソコンと受信側パソコンとの間で直接開くことで実現される。Sendoidはピア紹介サービスとの接続を取扱うだけで、データはすべてピア間で直接やりとりされる。

ビデオ、音楽、写真等のファイル共有する場合、多くの人たちがリンクのみを共有する。Sendoiはこの傾向を認識し、ファイルを送りたい時は、sendoid.comのサイトに行き、転送したいファイルをパソコン上で選択するだけでよい。するとURLが表示されるので、それを受け手に送ってダウンロードしてもらう。受け手はネットに繋がってさえいればリンクを開いてダウンロードを開始できる、それだけだ。

さて、さきほど私がSendoidでは一切ソフトウェアをダウンロードしなくてよい、と言ったのは厳密には正しくない。ブラウザー内で使用する場合、ファイルサイズの上限はシステムシソースに依存ずる(通常600MB~1GBでユーザーのシステム構成による)。このサイズを越えると、Sendoidのデスクトップアプリをダウンロードするよう促される。ダウンロードさえすればファイルサイズの上限はなくなり、やはり無料だ。

殆どのファイル転送サービスは、クラウドストレージサイトであるか、ウェブベースのBit Torrentクライアントである ― そして、必ずしもパスワードを要求しない。そして、ファイルは外部のサーバーに保存される。Sendoidはリンクベースのサービスのため、ファイルは二者間で直接やりとりされるので、途中で誰かが触っているか心配する必要がない。.

この方式により、同じネットワーク内の2メートル離れた人に大きなファイルを送る時は、ずっと速いスピードで送られる。Sendoidの共同ファウンダー、John Eganによると、Sendoidは100MBのファイルを約35秒で送ることができるが、サーバーベースのサービスなら25~30分はかかるという。

現在、部分アップロードは、再開、リスタート機能のあるデスクトップアプリ同志でしか機能しない。近くウェブベースでもこの機能が使えるようになるとEganは言っている。

EganとパートナーのZac Morrisは共にエンジニアであり、この1年をかけてSendoidを開発をしてきた。彼らがSendoidを作った理由は、二人が反対側の海岸に住んでいて、他にいくつかプロジェクトが進行中だったため(Morrisは元Appleエンジニア)、機密性の高い大きなファイル(500MB以上)を頻繁にやりとりする必要があるからだった、とEganが言う。すぐに直接接続ができるサービスは見つからず、100MB以上のファイルを1つ送るためにYousenditに$14払いたくなかった。

Sendoidの最も初期のプロトタイプは、iSendrというサイトで、昨年5月にp2Pテクトロジーをテストするために作ったそうだ。このプロトタイプには初日に2万人の訪問者があり、その時Y Combinatorに応募するよう薦められた。

さてSendoidの収益化方法は何か。Eganによると、ビジネスモデルは無料の無制限サービスと、補完するプレミアムサービスからなるという。Sendoidを使えば、ファイルを「ネットワーク外」で送ることができるので、映画スタジオがポストプロダクション用のローメディアを送ったり、医薬品メーカーが機密データを社内でやりとりする場合などに特に有用だとEganは考えている。もちろん、それらの企業は、現在Sendoidが提供しているよりもさらに強化されたセキュリティー制御や監視機能が必要になるので、付加機能については料金を支払う必要がある。

さらにEganは、グループ間共有のために「プレミアムグループ」機能を考えていて、それを使うと、リアルタイムの協業環境で他の人が共有しているファイルを閲覧することができる。

Sendoidは、現在初回のエンジェル投資ラウンドを実施中で、iOSおよびAndroid版の両方を開発中だ。

これはなかなかいいサービスで、これまで私が使った限りでは、高速で簡単だ。是非お試しあれ。

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(翻訳:Nob Takahashi)