+1―Google、「いいね!」に対抗して本格的ソーシャル検索機能をローンチ

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昨年の12月上旬、われわれはGoogleが「+1」〔プラス・ワン〕という新しいソーシャル機能をテスト中だと最初に報じた。 当時、Googleはわれわれに「これは Google版の〈いいね!〉やRTボタンのようなものだ」と説明していた。今日(米国時間3/30)、この機能が正式に公開された。ユーザーは自分が気に入ったGoogleの検索結果をさまざまなソーシャル・サービスの友だちと共有することができるようになった。ししてGoogleの検索連動広告にもその結果が表示される。

念のために断っておくと、今日発表された「+1」は昨年12月にわれわれが簡単に報じたツールバー版とは異なる。別バージョンが密かにテスト中だったようだ。この版の「+1」ではGoogleの検索ページですべての検索結果の横に小さなボタンが表示される。ユーザーがある検索結果を気に入ったら、この「+1」をクリックすると、ソーシャルなつながりがある友だちにそのことが共有される。実はウェブ全体にも公開されるのだが、これについては後でさらに詳しく説明する。

このボタンはGoogle検索ページ中の広告にも表示される。もしユーザーがある広告を有用だと考え、友だちにもそれを紹介したと思えば、「+1」ボタンをクリックすればよい。誰もわざわざ広告の「+1」をクリックしないだろうと思うかもしれないが、その実装は実にスマートだ。Googleの検索連動広告にリンクしているページは通常の検索結果中にも表示される。そこでユーザーの友だちがそのページを「+1」すると、広告にも「+1」されたことが表示される仕組みだ。

しかし、まずは一歩下がって概要をつかんでみよう。GoogleのMatt Cuttsの説明によれば「+1はGoogleがこのところ開発してきたソーシャル検索機能の拡張だ」という。最近行われたこの面での機能拡張はユーザーの友だちがTwitterやBuzzであるページのリンクを共有すると、それが検索結果に表示されるというものだった。Cuttsは「多くのユーザーがこのソーシャル検索機能を大いに気に入ってくれた」という。

しかしこの方式では、何かが共有されるためにはユーザーがわざわざ明示的にリンクをどこに公開しなければならない。これにはそれなりの手間がかかるので、ユーザーが気に入ったリンクを全部アップロードすることはない。そこで「+1」ボタンの登場となったわけだ。「私はこのページが気に入った。私の友だちにも役に立つかもしれない」という意志を伝えるのにたいへん簡単で便利な方法だ。つまり基本的には「いいね!」ボタンの一種である。

Cuttsは「+1」ボタンで収集されたデータは一般公開されることを強調した。「+1」のもっとも重要な機能はもちろんユーザーのソーシャルグラフでその情報が共有されることだ(ただしGoogle自体はソーシャル・ネットワークではないので、ソーシャルグラフはGmailの連絡相手やBuzz、Twitterの友だちなどから構成される)。「+1」はGoogleユーザー全員の検索結果の有用性を高めることが目的だ。たとえば、ユーザーがある検索結果を「+1」すると、現在のソーシャル検索の場合と同様、友だちに対してそのユーザーのアバター付きの小さなプロフィールが表示される。しかし同時に、友だち以外のユーザーが何人「+1」をクリックしたか、人数が表示される。

これはまた、GoogleがGoogleプロフィールを一般公開したことにも直接関連している。ユーザーが新しいGoogleプロフィールにアップグレードすると「+1」が追加される。このタブには自分の「+1」履歴がすべて記録されている。ユーザーはこのページで簡単に「+1」を取り消すことができる。ユーザーが検索結果で「+1」を追加する際には(最初に一度オプトインしなければならない)、そのことをウェブに公開したり広告のカスタマイズに使用したりしないよう要求するオプトアウト・ボタンが表示される。

さて、そこで広告との関係を説明しよう。

繰り返しになるが、ユーザーは通常の検索リンクと同様に検索ページに表示されるAdWords広告を「 +1」することができる。コンセプトとしてはDiggが採用しているDigg
Ads(記事同様、digg〔投票〕できる広告)に似ている。あるいはFacebookの広告が「いいね!」できることやTwitterの有料広告ツイート、Promoted
tweetがRTできることにも似ている。

Googleが「+1」を開発した目的は煎じ詰めれば広告のためだ。Google自身が認めようと認めまいと、彼らがウェブの覇権をめぐってFacebookと争っているのは公然の秘密だ。Facebookの長所はソーシャルグラフの利用であるのに対し、Googleが得意なのはデータの検索だ。しかし次第にこの両分野は接近し混じり合い始めている。Facebookはウェブ検索に参入してはいない―まだ今のところは。しかしFacebookのソーシャル広告攻勢はGoogleにとって脅威となっている。たぶんGoogleにとって最大の脅威といってもいいだろう。なぜなら広告はGoogleの収入の圧倒的な部分を占めているからだ。「+1」はソーシャル化でFacebookに追いついていくための大きな一歩といえる。

Googleはまだあまり宣伝していないが、「+1」でカギになるのは、このメカニズムで収集された情報が単に検索ページにフィードバックされるだけでなく、ウェブ全体から利用可能になるという側面だ。ユーザーがAdSense広告を掲載するサイトを運営しているとしよう。するとその広告にも「+1」のデータが表示される。このソーシャル機能を利用するために広告主側では何も変える必要がない。「広告料金を決定するオークション・モデルにも変更はない。「+1」データはいわばボーナスとして広告主にプレゼントされる」とGoogleのChristian
Oestlienは説明する。

ウェブ全体でこうしたソーシャル情報を握っており、広告主に提供できるプレイヤーは他に誰がいるだろう? もちろんFacebookだ。

しかしGoogleはこれまでソーシャル化では手痛い失敗を重ねてきた。そこで「+1」の場合、またしても派手に宣伝して失敗する轍を踏まないよう用心したものとみえる。現在Googleは「+1」についてはきわめて控え目に紹介している。今のところウェブサイトの運営者が広く利用できる「+1」ボタンは公開されていない(しかしやがて必ず提供されるだろう)。検索以外のGoogleサービスで利用できるようにするツールバーもない(これもやがて提供されるのではないか?)。モバイル版やモバイル・アプリもない(これもいずれ出てきそうだ)。現在この機能はGoogle検索の実験領域においてオプトインとして徐々に公開されている。

しかしこうした静かなローンチの見かけに騙されてはいけない。これはGoogleにとって一大プロジェクトだ。Googleアカウントを持つユーザーだけでなく、最終的にはウェブの全ユーザーが影響を受けることになる。「この
+1のデータはやがてGoogleの検索結果すべてに影響を与えるだろう」とCuttsは述べている。これでも控えめ過ぎる説明だ。ユーザーがこの機能を広く使うようになれば、このソーシャル情報はGoogle検索の決定的に重要な要素となるはずだ。

現在、ユーザーはこちらから「+1」を有効にできる。

〔日本版注:英語版のGoogle検索にアクセスすれば、日本からでもすでに利用可能。日本語リンクでも問題なく表示する。訳者のTwitterフォロワーの読者はこちらのリンクからテストできる。なおSearch Engine Landに Danny Sullivanの詳細な解説記事あり。〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01

“+1―Google、「いいね!」に対抗して本格的ソーシャル検索機能をローンチ” への9件のフィードバック

  1. Seiji Deguchi より:

    FBのそれと比較してしまうが、簡素なインタフェースのなかで、検索結果+ソーシャル融合のほうが、個人的には使いやすい。現状個人的には、FBで広告に能動的に視線は寄っていない。

  2. 佐藤 翔 より:

    いいねでいいのにね。

  3. NorikoKato より:

    「プラスワン」というネーミングがしっくりこないけど、機能としては「いいね!」【+1―Google、「いいね!」に対抗して本格的ソーシャル検索機能をローンチ】

  4. NorikoKato より:

    「プラスワン」というネーミングがしっくりこないけど、機能としては「いいね!」【+1―Google、「いいね!」に対抗して本格的ソーシャル検索機能をローンチ】

  5. NorikoKato より:

    「プラスワン」というネーミングがしっくりこないけど、機能としては「いいね!」【+1―Google、「いいね!」に対抗して本格的ソーシャル検索機能をローンチ】

  6. これは期待!

  7. これは期待!

  8. これは期待!

  9. JooJak Yang より:

     Google

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