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Teclosion優秀賞のMidokuraを解剖する―OpenStackベースのバーチャルネットワークが安価なハードウェアで構成できる

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昨年7月、ウェブサイトのホスティング大手、Rackspaceがクラウドストレージとコンピューティングのプラットフォームオープンソース化すると決定し、IaaSベースのクラウドプラットフォーム、Openstackを設立した(詳細はScobleizerに)際には、クラウドコンピューティン・コミュニティーに大きな衝撃が走った。

それから9ヶ月。OpenstackにはDell、Cisco、Intel、NTTData始め全世界で有力企業60社が参加するまでに成長している。

東京のスタートアップ、Midokuraもこのテクノロジーをベースに、きわめて困難な課題を解決すべく努力中だ。その課題というのはネットワークの柔軟なバーチャル化だ。MidokuraのカギとなるテクノロジーはMidonetと名付けられたプラットフォーム(Teclosionで優秀賞を受賞)で、物理的ネットワークの上に置かれるソフトウェアレイヤーで、ネットワークのバーチャル化をコントロールすることができる。MidokuraはMidonetをクラウドコンピューティングのバーチャルネットワーク化を可能にする世界で唯一のモデルだとしている。

Midokuraによれば、Midonetは既存のどんなIPネットワークにも適用可能だという。ユーザーはクリック一つでレイヤー2スイッチ、ロードバランサ、ルータ、などの機能をバーチャルに実現することができる(APIコールを利用したプログラムから利用することもできる)。バーチャル・マシンは物理的ネットワーク上に自由に配置することができる。バーチャル・ネットワークはバーチャル・マシンの配置に自動的に追随する(言い換えれば、バーチャルネットワークのトポロジーは物理レイヤーとは全く独立に構成できる)。

さらにMidonetのコンポネントは障害耐性も高い(MidokuraのCEO、Tatsuya Katoによれば、どこか1箇所が機能不全となることによって全体がダウンするようなトポロジーにはなっていないという)。 またスケールアウトも容易であり、物理レイヤーは安価なコモディティー・ハードウェアで構成可能だという。つまりインフラのコストを劇的に低下できる(ネットワークにMidonetをインストールしたサーバを接続するだけよい。プラットフォームが自動的にバーチャル・ネットワークを構成する)。

Midonetは、既存の製品にプラットフォームをインストールすることにより、NaaSモデルによるスタンドアロンの利用も可能だが、MidokuraではMidostackという独自のOpenstackのクラウド(IaaS/EC2)ソリューションも提供している(Midonetを利用するための同社の主力製品)。

MidokuraではMidostackの実験プロジェクト等について少数のベータテスターの受け入れを開始している。

MidokuraはMidostackを世界に売り込むために精力的に活動中だ。ヨーロッパ・オフィスがすでに開設されており、ヨーロッパとサンフランシスコでデベロッパーとビジネス・マネージャーを募集している。サンフランシスコ・オフィスはこの夏に開設予定(シンガポール・オフィスを今年末に開設する計画もある)。

Midokuraによれば、年内にシリーズAの資金調達を計画している。Midokuraは すでに日本最大の電話会社、NTT、大手インターネット・データセンター、Bit-Isle、大手ソフトウェアベンダー1st Holdingsなどの有力日本企業から130万ドルのシード資金を調達している。

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(翻訳:滑川海彦/namekawa01