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PayPalがGoogleを告訴–契約を破棄して担当役員を引き抜いた?

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Googleが果敢にもモバイルペイメント(mobile payments, モバイル機器による支払い)に参入したが、それがPayPalにとっては少々おもしろくない。今日(米国時間5/26)GoogleがAndroid携帯用のモバイルワレット(mobile wallet, モバイル財布)を発表した直後にPaypalは、裁判所に訴状を提出し、Googleと、今Googleでモバイルペイメントを担当している二人の元PayPal役員(Osama BedierStephanie Tilenius)を告訴した。

その訴状を下に埋め込んだが、その申し立てが主張しているのは”企業秘密の不正使用と信認義務違反”だ。訴えは主にOsama Bedierが対象で、彼は当時PayPalの、プラットホーム、モバイル、およびニューベンチャー担当VPだったところを、GoogleのAndroidチーフAndy RubinやGoogleの協同ファウンダLarry Page、それにPayPalでBedierの同僚だったStephanie Tilenius(そのとき彼女はGoogleでコマースとペイメントを担当…昨日Disrupt NYCのステージでインタビューを受けた)らからリクルートされた。

訴状によるとGoogleはこれまで2年間、モバイル製品にペイメントを導入する件についてPayPalと交渉を続けてきた。しかし、その契約が署名される直前になって、Googleはそれを取り下げ、代わりに交渉のPayPal側担当だったBedierを雇用した。訴状は、当時の経緯を次のように述べている:

2010年には、交渉を担当したPayPal側の役員はOsama Bedierだった。Google側の交渉担当役員はAndy Rubinだった。2010年10月26日にはPayPalとGoogleは契約を締結し、あとは署名するのみとなっていた。そのとき、PayPalに知られることなく、BedierはGoogleの上級役員との一連の求職インタビューを終えていた。最後の面接は10月21日に、Bedierと、Googleの上級副社長Jonathan Rosenbergおよび当時のGoogle社長Larry Pageとのあいだで行われた。

交渉が予定より数か月早い10月26日に終結したのは、ひとえにGoogleの積極性の所以であるが、同社は、まさに同社が求めた契約を前にして、後ずさりをした。両社はすでにタームシートを作成しており、二段階で行われる展開の日付や、そのほかの詳細がそれには記されていた。しかし、その間に、Googleの上層部はBedierと面接していた。Googleは10月26日の契約に署名せず、最後の土壇場で、契約の全構造に対する方針の変更を申し出た。

Bedierは10月31日にGoogleから雇用のオファーを受けた。彼はそれをすぐには受諾せず、数か月のためらいののち、2011年1月にOKした。その時期はLarry PageがCEOの座に就いたときと一致しており、そのとき、モバイルペイメントに関しては提携から内製へと方針が変わった。

訴状によると、Bedierはモバイルペイメントに関するPayPalの将来計画をすべて知っていた。また、その分野におけるGoogleの弱点に関する詳細な社内分析の結果も知っていた。それだけではなく訴状は彼を、”PayPal以外のコンピュータや、PayPal以外のメールアカウント、また’DropBox’と呼ばれるリモートコンピューティングサービスのアカウントなどの場所に、eBayの秘密情報を”保存した、と告発している。

Bedierはこれらの”企業秘密”で、何をしようとしたのか? 訴状が暗に言っているのは、彼は、PayPalの戦略に関する知識を利用してGoogleのモバイルワレット戦略(つまり今日披露されたもの)を作り上げたのだ。彼はまた、その知識を利用してGoogleのモバイルワレットを大手小売企業に売り込んだ:

Bedierはまた、Googleの大手小売企業に対する営業チームにも所属していた。PayPalが得た情報と弊社の信ずるところでは、その営業努力の間、Bedierは、PayPalとGoogleの両社が売り込みで競合している顧客との話し合いにおいて、Googleの製品およびサービスをPayPalのそれらと不正に比較した。とりわけ、同じく弊社の情報と信念によれば、Bedierが行った比較にはPayPalの企業秘密が含まれていた。たとえばそれは、PayPalの展開スケジュール、今後予定される新機能、モバイルペイメントへのバックエンドのアプローチ、ポイントオブセール(POS)、ワレットをクラウド化する利点、などである。

さらに彼は、Tileniusが彼のリクルートを助けた…訴状で彼女が被告になっている理由…のと同じように、積極的にPayPal社員の引き抜きを行った。これが、法廷へ行かずに示談になると想定すると、GoogleがBedierの雇用に投じた総費用は、一体いくらになるのだろうか?

写真クレジット: Flickr/Henk-Jan Winkeldermaat

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))