バーベキュー屋のおやじが語る: Grouponの良し悪しはその活かし方次第

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アメリカではモバイルアプリの利用時間がウェブの閲覧時間を超えた(Flurry調べ)

編集者注記: Carey Friedmanは、ヴァージニア州リッチモンドのGrandpa Eddie’s BBQ(エディーじいちゃんのバーベキュー)の誇り高き経営者だ。この記事は、Grouponのビジネスモデルを疑問視している本誌の連載記事に対する、彼からの返答だ。

最近本誌に載った、Grouponをたたいている大量の記事を読んだけど、最初は、Grouponに満足している商業者の一人として、ほとんど無視していた。一人の筆者が自分の見方を述べた単発記事だ、と思っていたからだ。でも、Grouponをぼろくそに言っている記事がから次へと載るようになってからは、自分の経験を書く必要がある、と感じた。それに、TechCrunchに初めて、バーベキューレストランのオーナーが記事を書くなんて、ちょっとおもしろいかもしれない、とも思った。

うちはこれまで、いろんな方式の広告をあれこれ試してみたが、どれも結果は五十歩百歩だった。そして、Grouponの営業がやってきた。似たような企画は前にも聞いたことがあったので、お断りした。でも、Grouponの企画は、ちょっと違っていた。当時リッチモンドのGrouponリストに86000人が載っていた(今はもっと多い)。営業の女性が、Grouponの仕組みと店側のメリットを詳しく説明してくれたので、ディスカウントの数を自分で決めて、トライしてみることにした。9万近いユニークインプレッション〔広告の到達数〕を、これだけ安く達成できる方法は、ほかにない。最初のセールをやったのは2010年の12月だったが、1184のGroupons*が売れた。〔*: GrouponにおけるクーポンをGroupon(s)と呼ぶ。〕

ここではっきり言っておきたいが、うちのビジネスにとってGrouponは、うそみたいにうまくいった。最初の売り出し品目は定価20ドル相当の料理+飲み物を10ドルで出した。Grouponの営業は1000近くは行くだろうと言ったが、それが1200近くも売れたのだから、嬉しい驚きだ。その1200の70%が、新しいお客だった…いきなり新規70%は、すごい。その800名あまりのご新規さんの、半分以上が再び来店してくれた。しかも、忘れられないのは、Grouponの企画をやったあとの数週間、うちに来る新しいお客のほとんど全員が、Grouponで見たけど買えなかった、でも新しいレストランを試してみたかったので来た、と言ってくれた。小企業が、これだけの露出を得られることも、すごい! 市内の数万人の見込み客がインターネットの上でうちを見てくれて、しかもそのためにかかった費用はごくわずかだ!

で、Grouponのお客はどうだったか。POSで調べてみると、支払額がGrouponのディスカウント価格(10ドル)以下だった人はわずかに5〜6名、平均支払額はGroupon価格+12ドルだった。しかもその多くは、リピートして通常価格で食べている(その多くがその後複数回来店している)。しかもうちは、ありふれたバーベキューレストランだ! いちばん多いパターンは、Grouponのお客さんは前菜やデザートを追加注文する。自分がすでに10ドル得をしたことを、知っているからだ。これは、単純に客単価が増えるだけではなく、お客さんがうちのメニューのほかの料理の味を知ってくれることにつながる。次にふつうのお客として来店したときにも、同じプラスアルファを注文する可能性が高い。それに、Grouponのお客は、ふつうの割引きクーポンのお客より良質だ。新しいレストランを試すことに熱心で、しかも気に入ったらまた来てくれる。単なるバーゲンあさりのようなお客は、そんなに多くない。

ほかのレストランがあまり調べない数字だが、従業員が客からもらうチップの額も、重要な経営指標だ。チップの額は、店の繁盛ぶりだけでなく、顧客の景況感の指標でもある(上向きならチップも気前よくなる)。これまでの29年の経営経験から言うと、不況の影響を真っ先に受けるのがチップだ。2011年の第一四半期では、2010年の同期に比べて、従業員たちがもらったチップの合計は4000ドル以上増えた。その3か月は、Grouponの最初の有効期間で、Grouponsの量が最大だった期間だ。だから、Grouponがそれだけのお客を連れてきたことは、疑いの余地がない。Grouponのお客はいちばん気前がよくて、しかもディスカウント料金に対してではなく、払った全額に対する率でチップを出した。

Grouponを利用する最大の理由の一つが、追跡可能(トラッカブル, trackable)であることだ。新聞に広告を出しても、それを見て来た客は分からない。Grouponでは、自分のマーケティング投資の結果が分かるし、Grouponのお客を常連に変えるチャンスもある。実際、Groupon客の多くが、常連さんになってくれた。Grouponに載ると、従業員たちにも気合いが入る。これから忙しくなることが分かり、しかもそれが良いことだからだ。売上も利益も相当伸びたが、その多くはGrouponのおかげだ。

どうか、この話を、特別な例外だと思わないでほしい。私はほかの商店主たちにGrouponを勧め、その一部は実際にGrouponを使って好結果を得ている(リッチモンドのHavana Connectionsもその一つ)。ポジティブな話はほかにもたくさんあるが、とくにそのことを声高に話さない人が多いだけだ。

Grouponを使えば、誰でも成功するのか? たぶん、それはない。企業の経営者として私が感ずるのは、このマーケティングツールが自分のビジネスにとって有効かどうか、経営者が自分の責任で判断すべきだ。しかし一つだけはっきりしているのは、これまでに使ったどんな広告媒体よりもコストパフォーマンスが良いことだ。うちに来たGrouponの営業はとても親切で、店側が期待できる効果の大きさや、そのために必要な準備について、詳しく具体的に話してくれた。だから、どんな商店主も、Grouponを利用するのは簡単なはずだ。このセールに投じた費用によって、9万人にメッセージが届いただけでなく、それによって訪れたお客の多くを、常連客にすることができた。小企業にとって、これだけのマーケティング効果の得られる方法が、ほかにあるだろうか? その答は、どこにもない、だ。

今うちは、二度目のGrouponセールをやっている。それは、最初の企画の終了日の、まさに翌日からだ。これまでに、2400以上のGrouponsを売った。初回よりも、ずっと多いね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

“バーベキュー屋のおやじが語る: Grouponの良し悪しはその活かし方次第” への7件のフィードバック

  1. 川手恭輔 より:

    すごいなー、地方の1バーベーキュー屋の店主がここまでクーポンマーケティングの極意をきわめているとは!
    Grouponは高給で雇うべきだ。

  2. Daiju Tawara より:

    記事は当たり前のことを書いているだけだが、肝はアメリカと日本の決定的な文化の違い。従業員の給料がチップ依存だってこと。その分店側の利率もコスパも当然良いので、消費者にチケット還元されやすい。ってこんな話も豚組の中村社長がとっくに言っていたな。どちらにしても日本ではまだまだ苦戦は続くし、店側も疲弊していくだろう。

  3. グランツ より:

    なんだこの肉
    こんな肉オレも食ってみたいって。
    グルーポンではオレも3回ほどチケットゲットしてるし、要は使い方次第だねぇ~

  4. 良く読めば、単に新聞折込チラシとDMの効果が無くなり、その代替としてグルーポン手法が相対的に勝っているという点だけ。グルーポンのノウハウが優れているという点ではない。
    販促はメディアミックスだから、グルーポンもひとつとして展開するのは当然だけど、成功する確率が極めて低い。
    だからこそ、成功した「珍しい店舗」が話題になる。
    グルーポン側が必死になって営業しなければならないようなスタイルこそ、どれだけ効果がないのかの証明になっていて見苦しい。

  5. だヴぃdとjp1 より:

    この共同購入クーポンは、お店の使い方次第では大きく利益に繋げられると思う。
    おせち騒動のような騒動が殆どにならない限り無くなるはずがないし、おせち騒動のようなことがあっても、一度使って良いサービスを受けた人には、強烈な魅力がある。日本では、チップがないのに50%引き以上というのが、当り前になってしまったことが、問題。20%~30%引きでも
    十分だと思う。だって、ぐるなびのクーポンだって、10%引きがあれば御の字だったのに。

    今は、抽選、プレゼントという流れもあり、ユーザー獲得競争の真っ只中だが、将来的には20%引きや30%引きが多くなってきて、お店も潤う流れがきっとやってくるだろう。サービス業をこのようなネットの中で販売できることを世の中に教えたことは、正当に評価されても良いと思う。同じIT業界にいて、やられた感と悔しい思いはあるが素直に頑張って欲しいと思う。

  6. Kimio Yamaguchi より:

    リーチ(地域内配布数)、コンバージョン、新規顧客率、新規顧客獲得単価、リピート率、割引外追加注文金額 などを出して、広告の費用対効果を見るなど、オンライン集客のKPIをちゃんとトラックして継続して効果を上げていくという理想的モデルですね。 
    でも、なかなか1商店主さんが美味しい料理と行き届いたサービスを提供しながら、チェックするのは難しいと思うので、コンサルサービスが必要でしょう。
    広告代理店さんが、広告主に代わってリスティング広告の入稿をやってくれてる様に、フラッシュマーケティングも、お店にとって、うまいやり方を提案できるようになってくるといいですね。手数料がペイできればですが。。。

  7. […] 最近の本誌の記事では、バーベキューレストランのオーナーが、Grouponに大満足していた。彼によれば、クーポンを買った1200名の70%が、新規顧客だった。 […]

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