Googleのソーシャル化の方向性は間違っているのではないか?

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編集者注記: ゲスト寄稿者Semil Shahは、デジタルメディアと消費者インターネットとソーシャルネットワークに関心のある起業家だ。彼はPalo Altoに住み、Twitterでは@semilshahでフォローできる。

Googleの新しいソーシャル宇宙Google+の、今日のソフトロンチは、一つの興味深い疑問を呼び起こす: Google、すなわち、成功しているアプリケーションやサービスを数多く持つ、巨大で多国籍で金持ちの消費者向けテクノロジ企業が、そのせっかくの手持ちの生地をオーブンから取り出してしまって、はたして、ソーシャルネットワークというパンを焼くことができるのか?

この1年でGoogleは、いくつかの大きな変化を経験した。CEOのEric Schmidtがその座を下り、共同ファウンダのLarry Pageに交替、そして、カードを切り直す一環として、成功するソーシャル体験を作り出した社員にボーナスを出すことにした。その結果生まれたものは、見かけはすっきりしているものの、いずれもWaveふうの、ソーシャル”サークル”、ソーシャル”グループ”、ソーシャル”集会”(social “circles”, “huddles”, “hangouts”, “sparks”)といった、混乱した星座たちだが、理論的にはそれらが、新しい、よりニュアンスに富んだソーシャルネットワークの基盤になるはずだった。そこで、本日のリリースに対する反応のほとぼりが冷めないうちに、一歩後退して、Googleのソーシャル努力の方向性は間違っているのではないか、と考えてみることが重要だ。Googleには、その本来のDNAに合った、もっと良い、ソーシャルへの取り組み方があったのではないか?

Googleを今日のGoogleたらしめているものは、Webの検索を画期的に効率化するPageRank技術だった。世界中のオンライン情報を組織化する、という使命に燃えたGoogleは、10年あまりで、キーワードと記号を入力してオンラインの検索をする、というやり方にわれわれ全員を慣らしてしまった。今日ではそれが当たり前と思われているかもしれないが、しかしそれは、人間という種が新しい情報を探す本来のやり方とは相当に違う。インターネット以前の検索は、辞書や電話帳やミシュランのような”目録”を引くこと、プラス、進化の過程で身につけた方法で質問をすることだった。“ハワイに行くんだけど、泊まるのはどこがいい?”、“あのホテルの新しいレストランで、あなた何をオーダーした?”、“あのホテルの割引クーポンはどこでもらえる?”、などなど。Googleはこれらの質問を優雅に分解し、代わりに次のようなテキストを検索ボックスに入力するよう、われわれを慣らした: “ハワイ + ホテルの割引き”、あるいは、“ハワイ + レストラン + 人気料理”

今では、現実生活の中で上のような質問をする変人がいるかもしれないが、それは、人間の本来の検索の仕方ではない。われわれがいちばん慣れているのは、自分の好奇心の延長として質問をすることだ。たしかにGoogleのキーワード検索はすばらしく効率的だが、それがわれわれに示すコンテンツは、最近ますます、あまり高品質ではない。粗製濫造されるコンテンツファームを非難する議論はすでにとても多いから、それをここで繰り返すのはやめよう。要するに、オンラインの検索は元々容易ではないところにもってきて、最近ではだんだんと、求める情報が得にくくなっているのだ。それは、キーワード検索に対して最適化されたコンテンツを作ったり、あるいはそれを広めることに、邪悪な利益動機が伴うようになっているからだ。

しかし、別のやり方も、まだ明確な方向性を生んでいない。検索キーワードを人間の質問に近くするやり方は、AskYahoo! Answersがトライした。最近では、Aardvark (Googleが買収)、Fluther (Twitterが買収)、FormspringQuoraAnyAsqなどなどがそれぞれバージョンアップして、それぞれ少しずつ違うやり方でオンライン検索に取り組み、それぞれ少しずつ違う方向に成長している。FormspringやAnyAsqでは、ユーザはオーディエンスに質問を直接ぶつけることができる。また答をサイトが直接ユーザに提供したり、これまでの結果をもとに検索をほかの複数の人たちに続行してもらったりする。Quoraではユーザは一定のトピックに関して質問をし、前に質問されたトピックなら、サイト内でそのときの答を探す。それにGoogleやTwitterも間違いなく、AardvarkやFlutherを買収したときには、質問の意味を正しく捕捉する方法を、模索していたのだ。

以上の例で私が述べたかったのは、GoogleのDNAの中核にあるのは人びとが投稿する質問であり、人びとそのものではない、ということだ。しかしそれにも関わらずGoogleは、われわれを不自然な質問の仕方に慣らしてしまっている。質問という、検索の原点にさかのぼろうとするスタートアップが最近続々登場しているのは、長年のGoogleの、検索クェリの不自然さに対する抵抗が、いかに大きいかを物語っている。

Facebookという脅威が、いよいよ目の前に迫ってきたのでGoogleは今、検索を二つの方向に伸ばそうとしている: (1) Androidによって、モバイル市場を一網打尽にする。そしてモバイル検索でも圧倒的トップになる。(2)既存の製品群の中にソーシャルという新しい遺伝子を”後付けで”移植する–まるで遺伝子操作をした食品のように。#1に関しては、GoogleがAndroidを買収したこと自体がもっとも重要な動きだが、まだ、プラットホームのコントロールという大きな課題が残っている。そして#2に関しては、ソーシャルはまだ未完成とはいえ(「オンライン社会」は果たして可能か?)、戦いの勝利者はすでに決まってしまった。

Googleが恐れるのは、人びとが今後ますます、Facebookで長時間過ごすようになり、キーワードで検索するよりもオンラインの友だちを通じてものごとを発見するようになることだ。次の休暇を、友だちが行ったことのあるところから選ぶとき、そこに関する質問はその友だちに聞く。この、ソーシャルディスカバリ(social discovery, ソーシャルな発見)と呼ばれるタイプの検索が重要になるが、それが検索を支配するわけではない。それはあくまでも、一つのチャネルにすぎない。そして、われわれの生活のさまざまな部分に対応する、さまざまなソーシャルネットワークが存在することになる。

Googleは今でも、検索に関して大きなマインドシェアとユーザの利用意思を保持している。理想的には、GMailのユーザ全員にGoogle Profileのアカウントの作成を義務づけることかもしれない(そうなればすごい!)が、しかし、Googleは現実に、われわれがオンラインでブロードキャストするソーシャルなシグナルのすべてを組織化できる有利な立場を有している。だから本当は、そういうシグナルを作り出しているすべての個人たちを、あえて組織化する必要はない。

ソーシャルネットワークをまたもう一つ作るのではなく、われわれがGoogleを通じて、すべてのユーザ生成シグナルとコンテンツを検索できるようにしてほしい。またそういう検索は、キーワードの入力ではなく、われわれが日常オフラインでやっているソーシャルな質問を通じて、できるようにしてほしい(Google+のコメントスレッドの作り方は、友だち同士が質問と答をやりとりできる形に近いが)。このやり方ならGoogleは、自分がすでに優位に立っているものを有効利用でき、ユーザがオンラインで、情報、とりわけ友だちや、友だちの友だちが作り出した情報を見つける、手助けができるはずだ。しかもたぶん、一瞬にして。そうなればGoogleにとって、巨大なプラスになるだろう。

写真: Stefan Baudy

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

“Googleのソーシャル化の方向性は間違っているのではないか?” への4件のフィードバック

  1. Googleはリンクの数と質で勝負していたが、ソーシャルになり「人の質」で勝負する変化が起きている。
    だから検索の中に人の質を埋め込めば良いだけだが、mixiやfacebookがGoogleから「検索拒否」している以上、今の最大の失敗であり、これに変わるものを創れば突破口にもなる。だから、twitterを重要視するのも理由がある。

  2. まるちゃん より:

    グーグルは、そのままでいいに。
    もし、本当にソーシャルに驚異を感じているなら、ファイスブックを徹底的にコピーし、更に上を行くサービスを作って、その中にグーグル検索を入れればいいと思う。なんか、いままでの検索に取ってつけたようなソーシャル機能をつけ、漂流しだしたような気がする。

  3. まるちゃん より:

    グーグルは、そのままでいいに。
    もし、本当にソーシャルに驚異を感じているなら、ファイスブックを徹底的にコピーし、更に上を行くサービスを作って、その中にグーグル検索を入れればいいと思う。なんか、いままでの検索に取ってつけたようなソーシャル機能をつけ、漂流しだしたような気がする。

  4. まるちゃん より:

    グーグルは、そのままでいいに。
    もし、本当にソーシャルに驚異を感じているなら、ファイスブックを徹底的にコピーし、更に上を行くサービスを作って、その中にグーグル検索を入れればいいと思う。なんか、いままでの検索に取ってつけたようなソーシャル機能をつけ、漂流しだしたような気がする。

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