Windows PhoneアプリはWindows 8で走るのか?

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AndroidとAppleを合わせると米国スマートフォン市場シェアの70%を占めるのに対して、Microsoftのたった6%という数字を見ると、Windows Phoneにとっては開始前からゲームオーバーのように思える。Windows Phoneは非常に優れたモバイルOSであり将来性があると言ってもよいが、これまでのところデベロッパー、消費者どちらの心を把むことにも成功していない。Microsoftにはこの状況を変えるために何かできることがあるのか、そこにはWindows Phoneを次期デスクトップOSであるWindows 8ともっと密に結び付けることが関係するのだろうか。

Microsoftがやろうとしているのが正しくこれである、というヒントがある。われわれが初めてWindows 8のプレビュービデオを見た時、そのタッチ&タイルベースのインターフェースは、直ちにWindows Phoneを想い起こさせた。非常によく似たインターフェースだ。どちらも、アプリアイコンの代わりにタイルを使用しており、関連するデータや画像をアプリを開くことなく見られる。タイル自体が、あらゆるアプリの関連データをリアルタイムで表示するダッシュボードになっている。

Windows PhoneとWindows 8は、2つの異なるオペレーティングシステムである。しかし、もしMicrosoftが、Windows PhoneアプリをWindows 8 PC上で簡単に動かせるようにしたらどうなるか。今、殆どのAndroidまたはAppleのiOSアプリは、デスクトップと隔離された別世界を生きている(アプリをiOSからOS Xに移植することは可能だが、あまり一般的な行為とは思えない)。デスクトップとの連繋は、通常ウェブ経由で行われている。もしWindows Mobileアプリの相当品がデストップ上にWindows 8アプリタイルとして存在すれば、Windows Phoneは、ライバルにない優位性を手にすることになる。これは、デスクトップでの優勢を他の領域に拡張してきたMicrosoft伝統の「囲い込み+拡大」戦略とも一致する。この戦略は、PC後時代には通用しないかもしれないが、それでも試してみる価値はある。

これらすべては、Windows Phone 8とMicrosoftのWindows 8用次期デベロッパーフレームワークである「Jupiter」と共にやってくるだろう。アポロがジュピターの息子であったように、Windows Phone 8(コード名:アポロ)もWindows 8に関わっているのである。本誌のSarah PerezがJupiterについて書いている

Jupiterは、すべてを支配する「唯一のフレームワーク」になるかもしれない。つまり、Silverlightを使って既に書かれた何千ものWindows Phoneアプリを、既存のコードを再利用してわずかに手を入れるだけで、Windows 8に移植できる可能性があるという意味だ。手を入れる必要すらないかもしれない(この部分は未だに不明)。もしそうなら、これはWindows Phone 8デベロッパーにとって技術的な優位点になる(ちなみにコード名の「Apollo」は「Jupiter」の息子)

繰り返しになるが、もしこの戦略が山ほどのちょっといいクロスプラットフォーム・モバイルPCアプリを生み出すことに成功したとしても、それがWindows Phoneを差別化するのに十分なのかどうかは不明である。しかしこれは、Windowsだけでなく、そう遠くない未来のモバイルとデスクトップの収束を見据えものであることは間違いない。使っているモバイルアプリは、どれも何らかの形でデスクトップ上でも使えるべきだ。もちろん厳密に同じアプリではない、なぜならモバイルアプリはタッチインターフェースや位置情報、カメラや加速度センサー等、電話機のハードウェアを生かすよう作られているからだ。一方デスクトップアプリは、依然としてマウスとキーボード用に設計する必要がある。しかし、関連づけられたデータは両プラットフォームのネイティブアプリで利用できなくてはなない。

この10年間、デスクトップアプリはウェブに道を譲ってきた。もしその人気を、モバイルアプリのおかげで取り戻せたとしたら、なんとも皮肉な話ではなかろうか。

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(翻訳:Nob Takahashi)