ザッカーバーグ:「もし今会社を始めるなら、ボストンを離れないだろう」

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昨日(米国時間10/29)、Facebookのファウンダー・CEO、Mark ZuckerbergがY CombinatorのStartup Schoolで、Y CombinatorパートナーのJessica Livingstonから、ざっくばらんなインタビューを受けた。インタビュー全編のビデオはここにある。43分あたりから始まって40分ほど続く。時間に余裕があるなら一見の価値がある。

Zuckは、起業家精神、Facebookの設立と製品開発等について、興味をそそられる話をいくつも披露したが、特に興味深かった(そして驚かされた)のは、終了間際にLivingstonが、当時に戻れたら何か違うことをするかと質問した時だった。Zuckはこう答えた。もし今始めるとしたら、全く違うことをすると思う。ぼくは何も知らなかった。シリコンバレーにいると、ここに居なくちゃならない、という感覚になる。でも、ここがすべてじゃない。もし今スタートするなら、ボストンを離れなかっただろう。[シリコンバレーは]少し短期志向すぎるのが、ぼくには気にかかる。

彼はこの件についてAmazonのファウンダ・CEO、Jeff Bezosと話したことを明かし、シアトルで仕事に就いている平均期間はシリコンバレーの2倍だと説明した。「ここには、何かをすることにコミットしないカルチャーがある。シリコンバレー以外で作られた会社の方が長期的展望があるようにみえる」と語った。「これをやるためにここに移ってくる必要はない」。

シリコンバレーには、何をやりたいかを知る前に会社を立ち上げるカルチャーがある。会社を始める決心はついたが、自分が何に夢中なのかわからない・・・夢中になれることをやらなくてはいけない。うまくいっている会社では、みんなが世界のことを気にかけ、世界のためのビジョンを持ち、自分の好きなことをしている。」

Zuckerbergは、ハーバード時代、後にFacebookになるもののアイディアを考えていた時についても語った。ぼくは早くに会社を作ることには否定的だった。大学にいた頃、世界が進んでいく方向について友達とよく議論していて、それが起きるところを見ることはもっと気にかけていた。ぼくたちはこれを作ったけれど、会社になるとは考えていなかった。ただ、最高だと思ったから作っただけだった、と彼は言った。

大学二年の夏にシリコンバレーに移った時、Zuckは、いつの日か仲間と一緒にスタートアップを作るだろうとは思っていたが、Facebookがそのスタートアップだとは考えていなかった。「映画とは違って、酒はなかった。ただ一軒屋に住んで、前進を繰り返していただけだった」とざっくばらんに語った。「会社らしいことが始まったのは、パロアルトに最初のオフィスを構えてからだった。これを会社にしようと考えたことはなかった」。しかし、多くの人々の足並を揃え、任務を達成するための世界最高の道具が会社だった、と彼は言った。

LivingstonはZuckerbergに、2004年にボストンでBattery Venturesに最初の売リ込みをした時、どう売り込んだのかを聞いた。「殆ど覚えていないけれども、それがあったことには同意する。ぼくは何も言っていないと思うし、Eduardoは何かを言ったのだろうけど、どうせやりたくなかったから気にしなかった」。

Zuckerbergによると、Eduardoは早い時期からfacebookは資金を調達する必要があると言っていたが、VCには懐疑的だった。「それがPeter Thielの出資を受けた理由の一つだった。彼はファウンダーに近い立場で関わることができた」と、ThielがPayPalをはじめ自身の会社を共同設立していたことに触れた。Zuckは、シリコンバレーでは誰もが会社を転がすことばかり話していて、魅力を感じなかったと言った。もう一人の出資者候補で、Zuckが本当に情熱を傾けていたのがDonald Graham、The Wasington PostのCEO兼会長だった。彼はもう少しでGrahamの出資を受けるところだった。しかしGrahamはZuckerbergに、Accel PartnersのJim Breyerの資金を受け取るよう薦めたのだと、Zuckerbergは語った。彼はこれを「双方にとって最良の選択」だったと思っている。

彼は、スタートアップのファウンダーたちへのアドバイスとして、買収提案にどう対処すべきかのハウツーを語り、Facebook自身の買収提案をどう考えているかについて、興味深い見解を示した。ぼくたちにも一度そういう段階があって、ぼくたちが大金を断わったことを誰もが知っているほどの大騒ぎになった唯一の理由は、ぼくがプロセスを台無しにしたからだ。あれはFacebookの全歴史の中で、ぼくの犯した最大の経営ミスの一つだった。あの時、チームについて多くを学んだけれども、同時に同じチームの多くの人たちの気分を悪くさせてしまった。ぼくは買収のためにやっていたのではなく、ぼくの近くで買収を考えていた人たちには長期的に考えてほしかった、と彼は語った。

提案を断わるべきかどうかはわからないが、それで会社が自分の進みたい方向に行けるのなら、受けるべきだと彼は言う。「大きな企業変革を経験すれば、以前と同じではいられない。もしぼくたちがYahooに売っていれば、彼らは何か違うことをしていただろう。自分の考える会社のビジョンを続けたければ、売ってはいけない。なぜなら、何かしらの変化は不可避だから。」

運営の中心を成している一つが「成長チーム」で、これはFacebookがユーザーとの繋がりを維持するために作った中央集権型チームだ。例えば、Zuckerbergによると、このチームを通じて同社は、メンバーがサイトに戻ってくるためには、最低10人の友達がいてニュースフィードに十分なコンテンツが必要であることを発見した。そこでFacebookは、ユーザーが新規登録した時のフローを再設計して、すぐに繋がれるよう友達を探す(そしてその最低値に到達させる)ことに集中させた。Zuckerbergは、同社がこのアイディアを、Dropbox等、他のスタートアップにも輸出したことを明かした。「満足できる製品が出来たら、成長を続けることに集中する必要がある。」

LivingstonがZuckに、Facebook設立の歴史の中で何に一番驚いたかを尋ねると、彼は正直にこう答えた、「殆どが驚きだった」「自分が何をやっているか知っていたふりをするつもりはない。最初の何年かは、いつも死の淵にいる気分だったし、Googleがウチの製品を作ってウチが潰されるんじゃないかと心配していた、それでGoogleがウチの製品を作るのに何年かかったっけ」と笑いながら、Googleが最近スタートしたソーシャル製品、Google+に言及した。「みんな山ほど失敗をすることになるけれど、それで判断されることはない。」

Facebookの将来について、Zuckerbergがそのビジョンの一部を明らかにした。「振り返られることになるストーリーは、アプリをはじめとするFacebookの上に構築されたものの数々だろう。過去5年間は、人々を繋ぐことが中心だったが、次の5年から10年は、出来あがったこの繋がりの上に何を作れるかが問題だ。」

最後に、Zuckの話の中から印象的なことばを読者にお伝えしたい。「最大のリスクは、一切のリスクをとらないこと・・・非常に変化の早い世界で、唯一失敗が保証されている戦略はリスクをとらないことだ。」

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

“ザッカーバーグ:「もし今会社を始めるなら、ボストンを離れないだろう」” への7件のフィードバック

  1. IBMやMSから、FBが生まれなかったのは、リスクを取らないで現状維持をしたから。
    その意味で、今、FBが何のリスクを背負って事業しているのでしょうかね。
    ザッカーバーグさんに聞いてみたいね。

    さて。
    長い名前ですが「zuck」と書いているのを見ると、みんな面倒なんだねw。

  2. tochi より:

    最大のリスクは、一切のリスクをとらないこと・・・非常に変化の早い世界で、唯一失敗が保証されている戦略はリスクをとらないことだ。

  3. 110 より:

    ザッカーバーグ:「最大のリスクは、一切のリスクをとらないこと・・・非常に変化の早い世界で、唯一失敗が保証されている戦略はリスクをとらないことだ。」http://t.co/W0inWlfd

  4. mim より:

    企業のトップとしてこの言葉を発する強さ。「最大のリスクは、一切のリスクをとらないこと・・・非常に変化の早い世界で、唯一失敗が保証されている戦略はリスクをとらないことだ。」

  5. mim より:

    企業のトップとしてこの言葉を発する強さ。「最大のリスクは、一切のリスクをとらないこと・・・非常に変化の早い世界で、唯一失敗が保証されている戦略はリスクをとらないことだ。」

  6. ゆ ご より:

    「最大のリスクは、一切のリスクをとらないこと・・・非常に変化の早い世界で、唯一失敗が保証されている戦略はリスクをとらないことだ。」

  7. ゆ ご より:

    「最大のリスクは、一切のリスクをとらないこと・・・非常に変化の早い世界で、唯一失敗が保証されている戦略はリスクをとらないことだ。」 http://t.co/IXAdc0Z7

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