FacebookをOSのレベルで深く統合したカスタムAndroid機がまずHTCから

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Facebook Droid

ここ数年Facebookは、さまざまなハンドセットメーカーと提携して、ソフトにもハードにも同社のソーシャルネットワークを深く統合したフィーチャフォンを作ってきた。しかし、いずれも売れ行きは芳しくなかった。一方、iOSとAndroidのマーケットシェアはますます大きくなり、モバイルプラットホームとしてのFacebookの立場は苦しくなった。Facebookは、一つのモバイルアプリにすぎないものに、なってしまいそうだ。昨年本誌は、FacebookはカスタムバージョンのAndroidを作っているようだ、と報じた。そして今日(米国時間11/21)は、AllThingsDが、Facebookがそれを実際に作っていて、HTC製の’Facebookフォーン’に載る、と報じた。

カスタマイズしたオペレーティングシステムのユーザにとっての魅力は、ソフトウェアの統合のレベルが深いことだ。またFacebookとしては、アプリ内支払いで稼げる。ユーザが、そういう’Facebookフォーン’を欲しがっているという証拠も兆候もないが、Facebookは売れると期待しており、それを同社のモバイルアプリおよびモバイルプラットホームの未来の形、と決めているようだ。

上述のように、Facebookは過去にもメーカーとの提携により携帯電話を作ったが、あまり売れなかったし、モバイルにおけるAppleやGoogleの勢いを削ぐこともできなかった。INQ Cloud TouchVodafone 555 Blueのような低能フォーンも、本格的なアプリストアがないため売れ行きは良くなかった。オペレーティングシステムも、デバイスのメーカーがつっこんだ、その場しのぎのものなので、将来性はなかった。

また、HTC Status(前はChaCha)やSalaのような’Facebookスマートフォン’は、Android OSを載せ、専用のFacebook共有ボタンがあったが、これまた人気が出なかった。AT&TはStatusのサポートを打ち切ることを検討中、という噂が立ち、同機種の価格はディスカウントされた。FacebookはOSをカスタマイズしなかったので、iOSがTwitterを統合したような形でFacebookの機能を統合することは、できなかった。

そのFacebookがまた携帯電話を作っていると本誌が報じたのは14か月前だ。本誌のMark Zuckerbergインタビューでも、カスタム化したAndroid OSを構想中とされた。今日は、それがいよいよ確実になってきたようだ。

Androidをカスタマイズした’Facebookフォーン’は、GmailやMapsなどGoogleが作ったアプリを載せられないかもしれないし、Android Marketすらないかもしれない。代わりにFacebookが提供するのは、最近立ち上げたばかりのHTML5のプラットホームで、さらに認証を一回ですませるために、あらゆるFacebookアプリに通用するシングルサインオンを提供するかもしれない。これで、Apple App Storeとの戦いも有利になり、そして、Googleに立ち向かうAndroidが誕生する。Facebook Creditによるアプリ内支払いの収益性も、高くなるだろう。さらに、地図機能にはBingを使うが、ブラウザには肘鉄を食らわし、そのほかのサービスへのアクセスにはかつて買収したParakeyを使うかもしれない。

というわけで、このような製品の市場はまだないし、あるとしても1〜2年先だろうが、自社の操業〜サービス提供にとって断然便利なモバイルOSを成功させることには、リスクを踏む価値がある、と同社は考えたのだ。Androidをカスタマイズする際には、ネイティブアプリの互換性とか、今後のAndroidのアップデートへの対応とか、提供メーカーをもっと増やすとか、いろんな問題がある。しかし、FacebookとHTCの共同作品が、ソーシャルネットワークを統合した新しいハイテク製品として成功すれば、その’Facebook OS’を採用するメーカーも増え、モバイル界の権力闘争の行方はもっぱら消費者の選好が握ることになるだろう。

[画像クレジット: Android Central]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))