ミクシィ笠原健治氏ソーシャルメディアの立ち位置の違いを語る―IVS会場で

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今日からInfinity Ventures Summitの会場に来ている。いくつかのセッションが今回も用意されているが、最初に登壇したのは、ミクシィ代表取締役社長の笠原健治氏とバスキュールの朴正義氏がソーシャルメディアのセッションで登壇している(バスキュールはミクシィとバスキュール号というソーシャルマーケティングのジョイントベンチャーを設立している)。

この中でミクシィ代表取締役社長の笠原健治氏はmixiの現状を踏まえながら、自分たちのソーシャルメディアとしての位置づけを声高に語った。「Facebookは世界中同じ(ソーシャル)グラフでいいのではないかと言っている」としているが、いまはソーシャルメディアの使い分けができて、それらのうちで差ができてきていると語る。

「(ソーシャルメディアは運営もとの)思想の違いが明らかになっている。一番特徴的なのは、Facebookは完全実名制で人の見つけやすさを提供していて、発言の重さもそれにともなったものになっている。mixiの立場は実名制だけど、それを共有することはなくて、ニックネーム性をもって、使い方はユーザーにまかせている」

ミクシィでは自社のユーザーのアンケート結果では、実名を友だちなどには出している人は85パーセント程度いるのだという。つまり、自分がつながりたい人には実名を出しつつ、そうではない人には実名を出さない。実名がみんなに見えるわけではないので、繋がりやすさは少なくなるが、親しい人たち同士で居心地のいい文化を作っているという。これは「より密な空間で心地のいい広がりを提供していて、Facebookとしては違う方向性を出している」と語った。

確かにこれはそのとおりだと思う。実名制の利便性はみとめつつも、実名で自身の発言や行動がさらされるのにうんざりする人たちがいることに嫌悪感を抱く人たちはいる。米国でも人種やソーシャルクラスの違いが、インターネットの世界に持ち込まれてがっかりだという人たちもいなくもないという。つまりは実社会での差別がインターネットにも持ち込まれるのかということだ。

なので、笠原氏の言うことも納得できなくはない。


Twitterとの連携についてもそれぞれのメディアの性質が異なることを強調し、「Twitterはニュースグラフで、自分の興味を収集できる相性としてはいいのではないか。Twitterで収拾していくことをmixiで拡散することもあれば、その逆もある」という。驚くべき発言は「Facebookで連携することもあるかもしれない」ということだ。

この発言の真意にあるのは、ソーシャルネットワークの立場の違いがあり、それぞれが独立して存続することを強調したかったということだろう。

ただ、mixiの最近のユーザーの伸びは止まっている。果たしてこの違いにおける競争の優位性は保ち続けられるのだろうか。