米国のオンライン海賊行為防止法案(SOPA)、再考へ

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少なくとも米国ではMySpaceも死んではいない。ただ利用者ゼロに漸近しているだけ…

ワシントンにおけるSOPA、オンライン海賊行為防止法案を支持する活動が弱まりつつある。数週間にわたるネット上での騒動の高まりを受け、議会指導者たちも先週から立場を変え始め、土曜日には法案取り下げの請願に答えてオバマ政権も介入した。ホワイトハウスは、SOPAの主要原則のいくつかを明確に否定した。

ホワイトハウスは、国際オンライン海賊行為を防止するという、法案の主要目標を支持しているが、同法の稚拙な実施方法に対する湧き上がる苦情の嵐は、法案通過を断行しようとするメディア会社によるロビー活動の対抗勢力になりかねない。事実、ホワイトハウスの本件に関するブログは、まるで同法案に対する拒否権発動の前触れのようだ(法案は両議会いずれでも承認はおろか投票もされていない)。

ホワイトハウスは以下の声明を発表した:

本政権は海外ウェブサイトによるオンライン海賊行為が法的対応を必要とする深刻な問題であると信じているが、表現の自由を狭め、サイバーセキュリティーのリスクを高め、あるいは世界の活力ある革新的なインターネットを弱体化させる法案を支持しない。

SOPAの大きな問題は、著作権を侵害しているウェブサイトのドメイン名システム(DNS)サーバーのブロックという同法が提案している執行方法にある。しかしDNSサーバーはインターネットの基本的な技術要素である(DNSはtechcrunch.comなどのサイト名を、コンピューターが理解しやすい数値からなるIPアドレスに翻訳する)。ひとたびDNSの扱いを誤れば、あらゆる意図しない問題が起きる

法廷における当事者による十分な審問を経ずにDNSをブロックすることは、言論その他の合法的行為の検閲になる恐れがある。これは中国が、国内インターネットで「有害な」コンテンツをブロックするために用いているのと同じ方法だ。さらにこの行為は新しいセキュリティープロトコルを弱体化させることにもなる。ホワイトハイスが次のように認めている。

われわれは、新たなサイバーセキュリティーのリスクを生んだり、インターネットを支える基盤を破壊することを避けねばならない。

有難いことだ。しかし、どうやってインターネットにダメージを与えることなく同法の目的を達成するのかは未だ明らかになっていない。議会は海外の違法サイトに対抗する別の機構を考えるか、法案自体を取り下げるべきだ。

SOPA支持者たちは、自分たちの立場を再考しているのかもしれないが、まだ全面撤退はしていない。オンラインのSOPA反対者たちが勝利に酔うのはまだ早い。

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(翻訳:Nob Takahashi)