comScoreレポート:モバイル環境でかつて先行した日本、スマートフォンの普及率は最低レベル

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20120201_01スマートフォン利用者の数は、それぞれの国で徐々に従来型携帯電話(フィーチャーフォン)利用者の数を上回りつつある。同時にスマートフォンは電話をかけるのに使われるのみではなく、その他種々の用途に用いられるようになってきている。

スマートフォンの活用度合いをレポートしているのは、comScoreから本日(米国時間2月23日)リリースされた資料だ。カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、そして米国および英国におけるモバイルの利用状況を調査したところ、モバイルメディアの利用率が50%を超えていることがわかったというのだ。すなわち、ウェブの閲覧、アプリケーションの利用、各種コンテンツのダウンロードをモバイル機器経由で行う人が多くなっているらしい。そして興味深いことに、スマートフォンの台数の多い国ほどモバイルメディア利用率が高いというわけでもないようなのだ。なんと、今回の調査対象国にてスマートフォンの普及率が最も低かったところが、モバイルメディアの利用率が最も高いという結果になった。

その国とは日本で、人口の76.2%が何らかのモバイルメディアを利用しているとのこと。しかしこの日本では、スマートフォンを所有する人は、なんと17%にしか過ぎないのだ。英国や米国では、モバイルメディアの利用者とスマートフォン保有率にはもう少し普通の相関関係がある。両国でのスマートフォン率はそれぞれ51.3%および41.8%であり、モバイルユーザーの56.6%および55.2%がモバイルメディアを利用している。

実は日本の場合、スマートフォン以前にモバイルコンテンツが広まったということがある。DoCoMoの提供したi-modeと呼ばれるサービスで1990年代に生まれた。携帯端末で通話やテキストメッセージング以外のサービスの提供を開始したパイオニア的位置づけとなった。ただ、その事実がむしろスマートフォン普及の面から見れば障害になってしまったのだ。

comScoreのレポートでも触れられているが、i-modeという独自規格の普及が、スマートフォンメーカーにとっての「参入障壁」となってしまったのだ。但し、今では日本でもスマートフォンは普及しつつある。販売台数中でAndroidおよびiOSデバイスが占める割合は94.1%となり、低価格化もまた一層の普及を促している(上に掲載した写真のようなNTT Docomo版のAndroid OS搭載Disneyフォンなどというものもある)。

モバイルは依然としてニッチだ。ところでレポートによると、モバイルメディアの利用は一般化しているものの、ウェブ閲覧の観点で見ると、PCに比してモバイルが依然としてマイナーであることがわかる。米国における12月のデータがレポートに掲載されているが、携帯電話機からのアクセスが5.2%、タブレットからが2.5%、そして「その他」デバイスからが0.5%となっている。これをあわせてみても8.2%にしかならない。他の90%以上はどうなっているのかというと、すなわちコンピュータを利用したアクセスとなっているのだ。今回調査を多なった他の地域でも同様の結果が出ている。

尚、モバイル機器のシェアを見てみると、Androidが最も人気のあるプラットフォームであるということになる。しかしAppleは2011年米国内販売台数において1位から3位までを独占している。欧州でのデータを見ても、Appleは1位と2位を占めている。プラットフォームとしてはAndroidの優勢ということになるが、デバイス単位で見ればAppleの圧勝という状況にあるわけだ。

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(翻訳:Maeda, H)