JOBS〔雇用創出〕法にオバマ大統領が署名―業界はクラウド・ファンディングの自主ルール制定を急ぐ

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今日、オバマ大統領はJOBS法〔雇用創出法〕に署名した。これによって未公開企業が適格投資家(accredited investor)以外の一般市民から資本を調達するクラウド・ファンディングが合法化された。

この新しい法律によって起業家の資本調達の道が大きく拡大された。ただし、スタートアップが調達できる資本は年間100万ドルまで、かつSEC(アメリカ証券取引委員会)によって承認された取引窓口を通すという制限が課せられる。同時に、従来の株主が500人以上になった場合は株式上場あるいは上場企業と同様の財務情報開示が強制される条項が改正され、株主数の上限は2000人となった。

JOBS法は急成長企業が上場を強制されるまでの猶予期間を大きく伸ばすと共に、企業の規模にかかわらず一律に強制されていた上場手続きに段階を設け、企業の上場を容易にした。これがアメリカのスタートアップ・コミュニティーにとって大きな勝利であるのはもちろんだが、同時に不正や濫用などのリスクをいかにコントロールするか、業界の自主管理体制の整備が緊急の課題となっている。そのため13団体の株式および債券によるクラウドファンディング・プラットフォームと多数の関係者が集まって業界の自主ルールづくりに取り組むリーダーシップ・グループが結成された。投資家、起業家双方を保護するための効果的な自主ルールを制定するのが目的だ。

JOBS法はすべてのクラウドファンディング・サイトは全米を包括する単一の証券取引協会に加入しなければならないと定めている。リーダーシップ・グループはこの点についても適切なソリューションを見出すために努力するとしている。グループにはクラウドファンディング業界はもちろん、法律家、証券取引の専門家、SEC職員などが加わっている。全体としてこれまでJOBS法案を推進してきた人々だ。

リーダーシップ・グループは次のような点についてルール策定に取り組んでいく。

  • 投資家を保護するために投資家の権利章典といった基本原則を定める。これには投資家がリスクを正しく理解しているかのテスト、株式売り出し者の犯罪歴調査、適正な情報開示などが含まれる。
  • 投資家の個人的財務情報の秘密保護。
  • JOBS法に定められた一般投資家の投資額上限の遵守のための投資家情報の標準化およびクラウドファンディング・プラットフォーム間での情報共有システムの構築。
  • 投資家、起業家、仲介業者、規制当局間における透明な情報交換が可能となるコミュニケーション・システムの確立。
  • クラウドファンディング窓口業者の行動に対する倫理基準の策定。強制力をもたせる方法と違反者に対する罰則の検討。
  • 信頼できる仲介業者のブランドの確立(VeriSignやBBBに似た存在)。

リーダーシップ・グループの有力なメンバーであるCAPS(Crowdfunding Accreditation for Platform Standards)プログラムは業界の専門家によるNPO、Crowdsourcing.orgによって設立されたワーキング・グループでこれまでもクラウドファンディング・プラットフォームの適格性の審査に当たってきた。

CAPSについての詳細はこちら

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+