印刷通販のポータルサイトのラクスルが1億1000万円を調達

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ラクスルは印刷サービスの価格比較や通販の見積もりを提供している。一見、印刷というと地味な世界だが、いや実際にそうなのかもしれないが、その市場規模は大きい。印刷市場全体は工業統計によれば年々その規模は下がっているのだが、2009年は5.5兆円もある。そのうちインターネットを介して印刷を依頼する通販市場は500億円程度で、年率40パーセントで成長中なのだとラクスル代表取締役の松本恭攝氏は教えてくれた。

このラクスルが資金調達を実施し、総額で1億1,000万円の資金を調達したと発表している。その調達先の内訳は1億円がニッセイキャピタルから残りは個人投資家からだという。

現在、ラクスルに登録している印刷会社は750社で競合となる楽天ビジネスは松本氏によればおおよそ250社となるので、印刷価格に特化しているためか、その登録数は類似サービスの中でもっとも多いのだという。ただ、アクセス数でいえば彼らの調査によれば、実際に印刷サービスを提供するプリントパックのほうが多く、印刷通販業界では2番手に甘んじている。

ヨーロッパではNASDAQに上場するオンラインで印刷製品を提供するVistaprintやラクスル同様に印刷通販のポータルサイトとともに自社でも印刷サービスを行うFleyeralarmといった企業が存在する。Vistaprintは8億1700万ドル(およそ660億円)、Fleyeralrmは2億5000万ユーロ(およそ260億円)と売上高も大きい。こういった会社の成長の原動力になっているのは、印刷の効率化と顧客志向のサービスにある。

後者でいうと、たとえばVistaprintのサイトを見ればわかるのだが(日本向けに日本語のサイトもある)、豊富な印刷物のテンプレートの数が用意されている。このデザインが日本市場に受け入れられるかどうかは別として、顧客はテンプレートに必要な内容を入力するだけで、たとえば、お店のパンフレットが簡単にできたりする。こういったすぐ使えるテンプレートによって顧客の利用者を伸ばしてきているのだという。

そして、前者の印刷の効率化だが、これは印刷の仕組みを知っている人はおわかりだと思うが、印刷には面付や断裁といったプロセスを経るのだが、特に少ロットでの生産では無駄が多い。そこで生産の管理方法を見直して、システムレベルから印刷の仕方を変えているのだという。具体的には、面付時に複数の顧客からの印刷内容を割り当てて、それぞれ印刷部数が異なっていても、紙の無駄がないように配分して印刷できるようにしている。

今回ラクスルは調達した資金で、テンプレートや生産管理のシステムを開発して、実際に印刷を行うパートナーに提供していくのだという。地味ながらも、誰も手を付けなかった領域なだけにその行く末は興味深い。

松本氏によれば、前職のコンサルティング会社にいた際に、いろんな事業の再生を手がてきたが、事業の見直しの際にもっともコストの圧縮ができたのが印刷部分だったのだという。印刷は大きい市場で非効率だからイノベーションを起こしやすいということなのだろう。

※調達額の訂正がありました。

“印刷通販のポータルサイトのラクスルが1億1000万円を調達” への2件のフィードバック

  1. 高榮郁 より:

    おめでとうございます!

  2. Sunny Tsang より:

    Yasukaneさんの、更なる躍進期待してます!

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