economics
doc searls
book review

あのDoc Searlsが「注意の経済」から「意思の経済」への大転換を説く

次の記事

Samsung、AppleとNokiaを抜いて全携帯電話メーカーのトップに立つ

【抄訳】
the-intention-economy

企業は毎日、大量の金を投じて、あなたの注意(attention)を引こうと努力している。広告出稿者たちはあなたに関する大量の情報を集めて、ターゲット広告の提示に努めている。それは、あなたの注意(attention)を獲得できると彼らが信じた広告だ。でも、これらすべての努力にもかかわらず、広告は概してあまり気持ちの良いものではない。企業と消費者のあいだには、もっとまともなコミュニケーションの形があるべきではないか。

マーケターや広告代理店があなたの注意を引こうとして日々努力しているその世界のことを“attention economy(アテンションエコノミー)”(注意の経済)と呼ぶなら、オープンソースの長年の擁護者(Linux Journal誌の協同創刊者)Doc Searls(主要著書)がその新著で提唱するのは“intention economy(インテンションエコノミー)”(意思の経済)だ。それは、売り手が消費者の欲求を当てずっぽうで当てるという従来のやり方を捨てて、その逆に、消費者が直接、自分たちの意思を市場にシグナルするという、新しい経済社会だ。消費者の意思に対応する企業は、これまでよりも大きな利益を刈り取り、効果の疑わしい広告に大金を浪費することもない。しかも、意思の経済からは、本物の顧客ロイヤルティ(customer loyalty, CL, その企業やお店の心からのファンである顧客)を、獲得できるのだ。

ビッグデータと超大型Webサービスの時代においては、消費者はしばしば、単なる付け足しになる。消費者はさまざまなサイトやサービスを利用する特権を持つかに見えるが、その特権の実態は売り手側が一方的に賦課する附合契約にすぎない。CRM(Customer Relationship Management, 顧客関係管理)のソリューションは、すべての顧客を同一に扱い、それは単に営業〜販売の対象にすぎず、一人一人異なる個人ではない。注意の経済においては、長期的な顧客満足は、話題にも課題にもならない。

顧客ロイヤルティに関して現状では、いわゆるポイントカードや会員割引きカードに依存しているところが多い。わずかなポイントや割引きが得られるからそのお店をよく利用する、というロイヤルティだ。でも、かんじんの、お客の感情や気持ちのレベルではどうか? 本当の、心のロイヤルティは築かれているのか? ポイントや割引きでなく、本当に好きだから、本当に良いものがあるから、顧客は来てくれているのか? Searlsは本書The Intention Economyの中でこう言っている:

いわゆる会員カードが、それをやめずに続けることを正当化できるほどには成功していることを、私も否定する者ではない。しかし今日までは、顧客サイドを調査して、もしかしてカードは要らないのではないか、と検証した例を私は見たことがない。そうやってロイヤルティの理解の基盤を、顧客が実際にどう感じているかに置くほうが、より合理的ではないのか。

本書のもう一つの重要な話題は、消費者に関して集めた情報の多くが正しくないことだ。しかも、その、事実に符合していないデータを使って、個人々々に対するターゲット広告が行われている。この広告なら、この人はクリックしてくれるだろう、と期待を込めて。そういう広告は、侵襲的であるだけでなく、データが的外れであるために、ターゲット広告の名が恥ずかしいぐらいに、CTRはとても低いのだ。ターゲット広告に要する膨大な費用と、その低いCTR。なぜそれをみんな、おかしいと思わないのか?

【後略】
〔訳注: 以下はほとんど、原著からの引用ばかりなので、訳出を省略します。従来のCRMから、その逆方向のVRM(Vendor Relationship Management)ソリューションへの転換という、本書の主要テーマがえんえんと紹介されています。いずれ日経などから、訳本が出るでしょう。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

“あのDoc Searlsが「注意の経済」から「意思の経済」への大転換を説く” への2件のフィードバック

  1. Anonymous より:

    ん?原文読む限り、記者が著者にインタビューした内容が書かれていて、本の内容については後半でも引用されてないと思うけど?

    • iwatani より:

      あっ、すみません。ざっと見たとき、blockquoteの部分は原文の引用みたく見えたんですね。落ち着いて精読すべきでした。ご指摘、ありがとうございました。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中