Yinxiang Biji
Phil Libin

中国版Evernote、「印象筆記」は別サービスとして現地運営へ

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日常生活のあらゆる情報をメモし、保存しておくサービス、Evernoteが今日(米国時間5/10)、中国市場を対象にYinxiang Biji (印象笔记)と名付けられた独立のサービスを発表した。Evernoteによると中国版の名称は「記憶ノート」あるいは「印象ノート」という意味だという。

Yinxiang Bijiを発表したブログ記事でEvernoteのファウンダー、CEOのPhil Libinは中国版を独立のサービスとした理由について次のように説明している。

中国におけるEvernoteのユーザーベースは急速に拡大中だ。現在100万人を超えており、世界で3番目にユーザーの多い国となっている。この成長速度からすると、すぐに日本を追い越してアメリカについで2位になるだろう。これは嬉しいことだが、正直に言って現在のEvernote中国版は決して使いやすいとはいえない。

中国のユーザーからもっとも多く寄せられる要請はEvernoteの反応速度をもっとアップし、他の中国のインターネット資源とシームレスに接続させてもらいたいというものだ。残念ながら中国とアメリカ間のインターネット接続には多くの問題があり、抜本的に解決するには中国にまったく別個のサービスを立ち上げる以外に方法がなかった。

通常のEvernoteと中国版Yinxiang Bijiの分離は完全なものだという。Libinがブログに書いているところによれば、「Evernoteのデータは一切YinxiangBijiのサーバに保管されないし、 Yinxiang Bijiのデータは一切Evernoteのサーバに保管されない」という。

先週、Evernoteは会社評価額10億ドルで7000万ドルの資金調達を完了したところだが、この際の投資家の中には中国のベンチャー・キャピタル、CBC Capital of Chinaも含まれていた。今回の大胆な方針決定にもこの関係が影響しているのだろう。

アメリカその他世界で地位を確立したウェブ企業にとってさえ、中国に進出するのが非常に難しいことは過去の多くの例が証明している。これに対してEvernoteは既存のサービスとは全く独立に、多大な時間と資金を投じても現地で一からサービスを立ち上げるという道を選んだ。 このEvernoteの戦略は注目に値する。これが成功すれば追随する例も出てくるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+