Facebook、「グループ」利用者に対して「必要十分」レベルのファイル共有機能を提供開始

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Facebook File SharingFacebookがグループ利用者に対してファイル共有機能の提供を開始した。まだ制限の多いサービスながら、Dropbox、iCloud、およびGoogle Drive等のクラウドストレージサービスやファイル共有サービスの、長期的成長可能性に影響を与えるのは間違いない。Mashableが報じたように、音楽やその他、著作権で保護されたファイルは扱うことが出来ず、またファイルサイズも25MBに制限されている。しかしこれはファーストリリース時点での制限であり、今後さまざまな変更が加えられていくのも間違いのないところだ。

Facebookは先月から、学校グループ内でのファイル共有サービスの提供を開始していた。この度はすべてのFacebook利用者がグループの投稿画面にてファイルをアップロードして共有することができるようになるそうだ。この機能は数日中に全ての利用者に対して公開されるだろうとのこと。

これまで、Facebook利用者にとって、共有ファイルをどこに置くのかは悩みのたねとなるところだった。しかし今回の新機能のおかげで、ワード書類、画像、電子書籍、PDFなどについて、他の共有サービスを使わなくても共有できるようになったわけだ。実のところ、ファイル共有機能を実装しようという動きは、これが初めてというわけでもない。FacebookのCEOであるMark Zuckerbergは以前、WireHogというピア・ツー・ピアファイル共有サービスの開発を行なっていたことがあるのだ。このプロジェクトは著作権侵害となる可能性があるということで葬り去られていた。また、2010年にニューヨークに拠点を置くファイル共有サービスのDrop.ioを買収した際にも、Facebookがいよいよファイル共有サービスに乗り出すのかという話が持ち上がったことがあった。尚、この買収によってSam LessinがFacebookに加わることになった。

ファイル共有機能の実装により、実際の仕事にはなかなか使えないサービスであるというイメージを払拭することにも繋がるかもしれない。グループに参加していれば、教室運営、業務上のプロジェクト、友人とのスケジュール調整などの目的にファイル共有機能を使えるようにもなる。

映画や、写真をまとめたZIPファイルなどの共有はサイズの面で行えないし、また残念なことにアマチュア音楽家が、自分の演奏ファイルを友人と共有するという使い方もできない。しかし今回リリースされたサービスは、ほとんどの人にとって「十分なもの」と言えるだろう。ファイルサイズを拡大し、アップロードしたファイルへのパーマリンク、グループ内で共有されたファイルを一覧するタブなどが実装されれば、まずは問題のないサービスとして利用できるようになる。さらにグループに縛られないようになれば、他のファイル共有サービスとも競合するサービスとして育っていくことになる。利便性を意識してこうした変更が加えられていくのなら、他のファイル共有サービスからシェアを奪っていくことにもなるだろう。

もちろん、大容量クラウドストレージやファイル共有サービスのサービスが一気に不要になるというわけではない。たとえばFacebookでは著作権保護されたファイルを一律に共有できないようにしているので、そうしたファイルを共有するには既存サービスを利用する必要がある。また、Facebookのグループというのは十分にプライベートなものではあるが、それでも専用サービスの方がセキュアであるというイメージを持つ人も多いことだろう。ファイル共有サービスはビジネスとして十分成り立ってきているわけだが、Facebookが個人に対して無料サービスを提供することによって影響が生じないわけはない。ファイル共有サービスの今後の成長可能性についても影響を与えざるを得ないというのはそういう意味だ。Dropboxは2億5000万ドル以上の資金を調達しているが、たとえばDropboxに投資している人々にとっては、今回のニュースはあまり歓迎すべきものではないのだろう。

誤解しないで欲しいのだが、Dropboxが直ちに追い込まれてしまうだろうとか、成長が一気に鈍化してしまうだろうというようなことを言っているのではない。TechCrunchにもファンが多いし、なによりDropboxは今年さまざまなスタートアップを押しのけてTechCrunch Crunchieを獲得してもいる。しかし、これまでに多くの資金を投資してきた投資家たちが、直ちに大きな見返りを得るということが難しくなる可能性はある。

ところでFacebookでは「十分なもの」として「必要最小限」のサービスを提供するというやり方を進めつつあるようだ。これは何年も検討を重ねて実現した購読機能などとは対照的であると言えるかもしれない。しかし遅れてしまったようにも見えた購読機能も、9億人の利用者に使われることとなり、Twitterの成長にも影響を与えることとなりそうだ。今回の「ファイル共有」機能についても同様なことが起こるかもしれない。Facebookの利用者数の多さや、さまざまな面で日常に根付いているという事実がFacebookにとって有利に働くことは間違いない。パワーユーザーは専用サービスを使う傾向がある。しかし平均的な人にとって、日頃利用しているFacebookからファイル共有ができるようになれば、わざわざ他のサービスを利用する必要もなくなるわけだ。

[Additional reporting by Ryan Lawler. Image Credit: How Stuff Works]

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(翻訳:Maeda, H)

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