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先生たちがWebで稼げる時代が始まった: Udemy, TeachersPayTeachersなどの例を見る

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人に何かを教えること。George Bernard Shaw(ジョージ・バーナード・ショウ)の、今や悪名高い“できないやつは”の格言*にもかかわらず、教えることは世の中でもっとも重要な職業の一つだ。そこらにたくさんいる独学のプログラマでも、ある時点で先生に相当する人に出会っているはずだ。誰もが、学校の中や外で、偉大なる先生に…結果的に…自分の人生の進路を決めてもらっている。しかしそれなのに、合衆国における教師の報酬は、総じてなさけない。マーケターの悪口を言うわけではないが、平均的なマーケティングマネージャの給与が、どんなタイプの教師と比べてもその2倍はあるという事実は、かなり後進国的と言えるのではないだろうか。〔*: Those who can, do. Those who can’t, teach.できる人はそれをする。できない人が教える。==教師になるような人は何(なん)にもできない人だ。〕

幸運にも、今は多くのスタートアップがこの状況を変えつつある。それは、Webとその上のオープンなオンライン教育プラットホームの人気のおかげだ。たとえば、誰もが講師になって自分の講座をネット上に持てる/開けるプラットホームUdemyからの今朝の発表によると、同サイトの講師/インストラクターの上位10名の過去1年の収入は、合わせて160万ドルに達する。

10名全員が5万ドル以上の収入があり、トップは20万ドルを超えていた。Udemyのコースはデザインや企業向けの教育訓練、プログラミングなど、何でもありだが、トップテンの人たちの多くは、起業家を意識した教育内容でプログラミングを教える人たちだ。Codecademyなどの人気を見れば、このことは意外ではない。

そのほかにも、オンラインの学習コースやビデオ講座などを提供するプラットホームは数多いし、急速に増えている。Khan Academy、2tor、Udacity、Pathwright、StraighterLine、TED Ed、Course Hero、などなど。従来の施設型の教育(大学など)は今や非常に高額だから、オンライン教育の増加とそれらの質的進化は大歓迎だ。

先生たちが十分な収入を得られるプラットホームは、まだとても少ない。Udemyのコースは、無料、20ドル、250ドルなどなどで、料金の30%をプラットホームが取る。Udemyは、何のどんな教師でも利用できるから、今後の成長の可能性も大きく、上位の有料教師から得られる30%だけで、今すでに黒字だ。

教師たちにも、授業や講座をより効率的効果的にし、複数の教室を並行運用でき、収入を増やせるようなテクノロジを与えるべきだ。そうならなければ、インターネット教育とは言えない。あまり知られていないことだが、新しいテクノロジの熱心なアーリーアドプター(early adopters, 最初に飛びつく人たち)には、先生が多いのだ。ShowMeのCEO San Kimがこのことを力説しているEngradeのファウンダBri Holtによれば、教師たちは学校から十分な研究費などをもらっていないから、自費で新しいテクノロジを試してみる傾向が強い。

しかしだからと言って、教師たちのささやかな私費に頼るビジネスモデルは、まずだめだ。Holtの説では、(Engradeのような教育ソフトの場合は)、予算を持っている学校や教区に払わせるのだ。あるいは、学習ツールに生徒たちがお金を払い、教師たちは無料で使うという、Top Hat Monocleのような例もある。それは、意外と成功しているのだ。

先生たちにお金を節約させてあげるか、または、お金を儲けさせてあげるか、のどちらかだ。もちろんUdemyでも、フルタイムのサラリーに匹敵する収入のある人はまだ少ないし、収入のある人は名のあるエキスパートだ。このモデルの有効性を最初に実証したのは、Lynda.comだろう。ここはかなり前からあり、昨年の売上が7000万ドル、いまだに外部資金いっさいなしだ。

Lynda.comの成功の鍵は、オンラインコースの料金が手頃で、かつ、内容が高品質であることだ。インストラクターはLynda.com自身がつねに厳選しているエキスパートたちだ。しかも、エキスパートであるだけではだめで、同時に、教え方も上手であること。そういう、両手に花のような人材を厳選するのだから、このサイトはすごい。しかしLyndaの協同ファウンダによると、同サイトの教育者の90%近くが、このプラットホームのための教材ビデオの製作で十分な年収を得ているそうだ。

でも、ビデオだけではない。まだ知る人の少ないビッグな成功例の一つが、TeachersPayTeachers(教師が教師に払う)だ。このオープンなマーケットプレースでは、教師がほかの教師の作ったレッスンプランを買う。ここはLynda.comと同じく、外部資金いっさいなしで、すでに利益を上げている。

このサイトで、売る方の先生たちが得る収入の総計は、先週現在で700万ドルを超えている(後述)。トップの人(ジョージア州の幼稚園の先生Deanna Jump)の、このプラットホーム上の累積収入は70万ドルを超えた。今彼女の月収は6万ドルだ、とファウンダのPaul Edelmanが教えてくれた。すごい。

Edelmanによると、2011年には先生たちの収入の総計が340万ドルだった。今年はすでに700万ドルを超えている。1年の増加率が300%だから、2012年の全体では1000万ドルを突破するだろう、という。そして2013年の予測額が2400万ドル。Edelmanは、さぞかしご満足だろう。

教師だったEdelmanは2006年にTeachersPayTeachersを立ち上げ、その年の終わりにScholasticに売った。しかし不況のおかげでサイトは伸び悩み、そこでEdelmanは買い戻しを申し出た。ScholasticはそれをOKし、Edelmanは2009年に買い戻して、その後ずっと利益が出ている。

このサイトには、無料会員と有料会員がいて、無料の先生は売上の60%が収入になる。年額57ドルを払う有料会員は、売上の85%が得られる。Udemyの一律30%のさや取り、Pathwrightの4%のさや取り、Lyndaの25ドルの会費などと比較するとおもしろい(ただしこれらのサイトは学習コースを生徒たちに提供しており、レッスンプランとは無関係だが)。いずれにしても、TeachersPayTeachersのこの成長ペースは驚異的だ。

Edelmanによれば、登録会員の先生たちの数は先週70万を突破した。それは、ベンチャー資金を得ている人気サイトEdmodoとほぼ同数だし、Udemyの現在の講師/インストラクタ数の3.5倍だ。

とにもかくにも、WeAreTeachersなども含め、先生同士が協力しあい、アイデアを有料または有償で提供する、先生たちのためのオンラインコミュニティは、今人気が上昇中であり、世界中の、先進的な教育者たちのあいだで利用が進んでいる。しかも、先生たちはオンラインで副収入が得られる。こういうプラットホームが今後どれぐらい大きくなるのか、それを今言うのは早計だが、PathwrightやUdemyなどが万人のためにドアを開いたオンライン学習コースの世界は、 そこに集まる人とお金をめぐって、今後は競争がいよいよ激しくなるだろう。

Udemyの高収入者について詳しくはここで。そしてTeachersPayTeachersのホームページはここだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))