Facebook Exchangeはリアルタイム入札で特定ユーザーをターゲットする新しい広告手段

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Facebookが現在テスト中で近々公開予定のFacebook Exchangeは、リアルタイム入札方式の広告サービスで、外部サイトを訪問した人にクッキーで印をつけ、その人がFacebookに戻ってきた時にそのブラウジング行動に関連したリアルタイム入札広告を表示する。この再ターゲットサービスは、関連性の高い直接広告を可能にするものでありFacebookにとって膨大な収入源になる可能性を持っている。例えば旅行サイトなら、そこで航空券を購入した人に対してハワイ行きのフライトに関する広告を打てる。広告主はきわめて精度の高いターゲティングに対して高額を支払うかもしれない。

ユーザーはサードパーティーのデマンドサイドプラットフォーム経由でFacebook Exchangeからオプトアウトできるが、Facebook内でこのプログラムを完全に脱退することはできない。Facebookが先ほど本誌に伝えたところによると、Exchangeは現在8つの広告デマンドサイドプラットフォームにて試行中で、今後数週間のうちに広く公開される予定。広告は従来からのサイドバー広告として1000インプレッション単価で課金される。スポンサー記事やモバイル広告はない。

現在Facebook Exchange(一部社内ではFBXと呼ばれている)をテストしているデマンドサイドプラットフォーム(DSP)は、TellApart、Triggit、Turn、DataXu、MedaMath、AppNexus、TheTradeDsk、およびAdRoll。

Facebook Exchangeのしくみはこうだ。

  1. ユーザーがFBXをサポートするDSPを利用している旅行サイトを訪れる。
  2. そのユーザーのパソコンにクッキーが置かれる。通常は購入意思を示した時点で。
  3. もしそのユーザーが購入に至らなかった場合、あるいは広告主がさらに売り込みたい場合は、DSPがFacebookに接触しターゲットしたいユーザーの匿名ユーザーIDを渡す。
  4. 広告主はそのユーザーをターゲットとする広告のクリエイティブを仕込んでおく
  5. そのユーザーがFacebookを訪れるとDSPが設定したクッキーが認識される。
  6. DSPに通知が送られそのユーザーに広告を見せるためのリアルタイム入札が可能になる。
  7. 一番高値をつけたDSPがこの高度にターゲットされた広告をユーザーに表示できる。
  8. もしユーザーがその広告の表示に不満で「×」をクリックすれば、当該DSPへのリンクが表示され以降のFacebook Exchange広告からオプトアウトできる。

FacebookのAnnie Taによると、Exchangeの背景にある考えは、広告主がより関連性の高い広告をユーザーに見せられること。これまでFacebookは企業広告やブランド広告の場と一般に考えられてきた。しかし、ダイレクトマーケターからは検索広告より有用性が低いとみられていた。それはFacebookのユーザーが、Googleなどの検索エンジンで関連キーワードを検索する時と比べて購入意思を示してこなかったからだ。

Facebook Exchangeはそれを大きく変える可能性がある。

例えばFordが、自社サイトでEscape SUVを見たけれども見積もりを依頼しなかったユーザーにクッキーを残す。するとFordはそのユーザーに「Ford Escapeがなんと2万1000ドル」という広告を打つための入札ができる。これは、ユーザーが興味を持っていないかもしれないセダンやトラックを見せる従来型の一般広告よりもはるかに関連性が高い。そしてFordはこの質の高い潜在顧客へのリーチに高額を支払う可能性が高い。

[アップデート:BloombergのDouglas MacMillanは、FBXは時間依存の高い広告にも力を発揮すると指摘している。なぜならユーザーがサイトを訪問した時にリアルタイムで広告が入札され配信されるからだ。このため例えば、現在放映中のテレビ番組やスポーツイベントにユーザーの目を向けさせるような緊急告知にも利用できる。]

しかしFacebookは、この新しい収入源で稼ぐために一部ユーザーを不快にさせる可能性がある。クッキーベースの再ターゲティングはウェブでは一般的であり、Facebookはプライバシーを保護するために、広告主がクッキー再ターゲティングをFacebookが持つユーザーの経歴、ソーシャル、行動に関する膨大なデータと結び付けないようにする予定だ。それでも、ひたすらターゲットされたがらない人々はいる。そういう人たちはデマンドサイドプラットフォームのサイトでサードパーティーのオプトアウトを利用してクッキー設置を停止することができる。

しかし私がFacebookに、すべてのDSPからのクッキーベースのターゲティングを拒否する簡単な方法があるか聞いたところ、現時点でその予定はないと答えた。理由の一部は、FacebookはDSPがクッキーを置くかどうかをコントロールすることはできないからだが、それを使うかどうかは決められる。再ターゲティングをFacebook自身の広告ターゲティング情報と組み合わせることを許さないことは、強力なプライバシー保護であり、その結果Facebook Exchange広告はウェブ上の他の再ターゲット広告と変わらない。

もし投資家たちが、どうやってFacebookはIPO時の1040億ドルという評価額を取り戻せるかのヒントを探しているなら、Facebook Exchangeは彼らを興奮させるはずだ。これはFacebookが、これまでより少し積極的な広告メカニズムにシフトしようという意思表示だ。

わずか1年前、Facebookのターゲティング広告はユーザー自身が入力した個人情報と興味分野だけを利用していたが、今はブラウジング行動やアプリ内での活動、例えばSpotifyで特定のアーティストを聞いていることも利用している。Facebookはすでに2011年に124億ドルだった全米ディスプレイ広告市場をリードしており、その市場売り上げシェアは2010年の11.5%から2011年には14%と伸びている。もしFacebook Exchangeが軌道に乗れば、Facebookは2012年の売上が153.9億ドル、シェア16.8%に伸びるというeMarketerの予測を上回る可能性がある。

しかしFacebookの長期的繁栄にとって最も重要なのは、FBXが迷惑で邪魔な広告でなく、ユーザーが本当に買いたい物の広告を見せることを意味するようになることだ。

[画像提供:Peter UpfoldAcquisio

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

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