iOS版Google Chromeを使ってみた。Android版と同じ。ただ遅いだけ

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GoogleがiOS版のChromeを公開した。すでにApp Storeでダウンロードできる。ただし、あまり興奮しないように。これは十分よくできたブラウザーではあるが、Appleのサードパーティー・デベロッパー規約に縛られていて、Googleの高速Javascriptエンジンも積んでいない。今日(米国時間6/28)Googleに確認したところによると、ウェブページのレンダリングには比較的遅いAppleのUIWebViewを使用しているので、残念ながらこれはiOSでのブラウジング体験が必ずしも理想的なものではないことを意味している。予想通りiOSでの動きは少々ぎこちなく、当然これは他のプラットフォーム上のChromeではあり得ないことだ。

基本的にChrome for iOSは、Apple自身のレンダリングエンジンの上に被せたカスタムインターフェースと言える。Chromeがどのプラットフォームでも際立っているのはそのスピードだが、iOS版に関してそれは言えない。誤解してほしくないがiOS版Chromeには良いところがたくさんある。すでにChromeユーザーである人にとっては特にそうだ。ただ、遅いだけだ(ページの読み込みだけでなく、スクロールの際にもわずかだが無視できない遅延がしょっちゅう起きる)。

AndroidでChromeを使ったことのある人なら、iOSバージョンの扱いに苦労はないだろう。いくつかアイコンの位置が変わっているが、全体的なインターフェースはほぼ同じだ。大部分においてこれは良いことだ。例えば、新規タブやタブ切り換えもよくできている。非常に滑らかでビジュアルな体験であり個人的にはAppleのタブ切り換えよりも気に入っている。

すでにデスクトップでChromeブラウザーを使っている人は他にも利点がある。Chrome内蔵の同期機能のおかげで、サインインさえすすればあなたのブックマークはそこにある。タブ同期のおかげで、デスクトップで開いていた同じタブをすぐ見ることができる。

なぜかGoogleは、通常のQWERTYキーボードの上に、コロン、カンマ、ハイフン、バックスラッシュなどのよく使うキーと、”.com”ボタンを配置したカスタム・キーボードを使っている。なおこのキーボードはアプリ内のGoogle検索バーを使う時にのみ現れ、ウェブをブラウズしたりGoogle.comで検索している時には出てこない。

総じてChromeは他のあらゆるiOS用サードパーティー製ブラウザーと同じ問題に悩まされている。レンダリング速度以外にも、Chromeを(に限らずどのブラウザーも)デフォルト・ブラウザーに設定できないために、ユーザーは結局いつもSafari使うことになる。Chromeのインターフェースは(少なくも私にとって)Safariよりずっと簡単であり、機能的にもずっとよくできていると思うが、ユーザーにとってそれはSafariから切り換える十分な理由にはならないだろう。

しかしGoogleの技術者たちはiOS上でできる限りの仕事をした。今日Googleが発表した声明によると、「GoogleのゴールはデスクトップやAndroid機のChromeと同じ高速で安全で安定したウェブブラウジング体験を届けると同時に、プラットフォーム独自の技術仕様に適応すること」だ。残念ながら、現在のiOS版Chromeを支配しているそのプラットフォーム独自の技術仕様は、われわれが他のプラットフォーム版Chromeから想起するものとはどうにも相容れないようだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)