再ターゲット広告のCriteo:クリックしている人たちは負け組ではない

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広告をクリックするのはどういうタイプの人たちだろうか。広告会社の人と話していていると、広告の持つべき関連性や、ユーザーの意図に基づくターゲティングの重要性などが盛んに議論される。しかし私は未だに、実際クリックしているのは「負け組」たちであるという疑念を完全に払拭できていない。

Criteoという会社が、その疑念は神話にすぎない、という調査結果を公表した。CriteoはEコマースサイト向けに広告の再ターゲティング(サイトを訪問したが購入に至らなかった人たちをターゲットする広告)を提供している会社なので、こうした意見を発表するのも不思議ではないことに留意されたい。一方でこの調査は、今年の3月最初の7日間にCriteoの再ターゲット広告を見た1.45億人のユニークユーザーに基づいていることから、データは本物だと考えて良い。

Criteoは、2008年のcomScore白書「オンライン広告のしくみ:クリックはどこへ行くのか」に書かれた「広告をクリックする人々」に関する見解を「神話」と呼び、異議を唱えている。Criteoは、クリックする人々は殆どの業界人が思っているいるよりも、はるかに高い価値を持っていると主張する。

白書の全文は下に貼り付けておいたが、ここにその「神話」の簡単な要約(太字)とCriteoの反論をまとめてみた。

  • 「クリックする人々は買わない」comScreoの報告によると、広告をクリックするのは通常若い年収は4万4000ドル以下のユーザーで、「殆どの広告主にとって魅力的なターゲットとは言えない」。しかしCriteoは、comScoreのデータはユーザー価値の間接的な指標であり、同社のより直接的な価値測定によると、クリックする人々の購買頻度はそうでない人々の3倍である。
  • 「いまや誰も広告をクリックしない」 Criteoの調査によると、同社クライアントサイトの常連購入者の43%がCriteoの再ターゲット広告をクリックした(偶発的購入者は33%、非購入者は15%)。
  • 「不均等なクリック数に寄与しているのは少数の人々」Criteoは、自社の調査でもネット視聴者の20%が全クリックの50%に寄与しているという結果が出ているので、この主張に異議は唱えていない。しかし、彼らはこれを問題ではないと言っている。なぜならその少数の人々は売上に関してもまた不均等な数字を生み出しているからだ。
  • 「多くクリックする人が多く買うわけではない」Criteoのデータによると、クリックするほどたくさん買う。

納得いただけただろうか。Criteoの調査対象は比較的狭い範囲の利用者であり、一般化はできないと思うかもしれない。実はそれこそがCriteoの指摘する点だ。同社の主張は、クリックする人なら誰にでも価値があるのではなく、適切な種類の広告をクリックした人々にはあなたが思っている以上の価値があるということだ。

ここに書かれていることは、comScoreの元のレポートを何ら否定するものではない。あれはクリックスルー率の低い、ブランド志向広告の実績をベースにしたものだ。はっきり言えるのは、適切にターゲットされた実績ベースのディスプレイ広告に、彼らの教訓を適用することはできないということだ。

Criteo Research Paper
[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)