今後のIT業界を占う4つのトレンド

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編集部注:Tom TunguzはRedpoint Venturesの代表。かつてGoogleのプロダクト・マネージャーとしてソーシャルメディアの収益化を担当していた。Tomはのブログは、tomasztunguz.com。Twitterアカウントは@ttunguz

今後5週間にわたり、IT市場の上場および非公開企業に関する私の分析を紹介する。毎週末に非上場IT市場のトレンドを明らかにしていき、最終的に資金調達に判断に関わる予測因子を求める。最初に、IT市場全般の歴史をひもといてみたい。

図1:激動の時代

過去30年、IT産業は急成長、急降下、そしてまた急成長を経験した。1980年、IT企業の世界時価総額は500億ドルで、世界総資産の1.7%だった。10年後、IT市場の価値は3倍増の1760億ドルに跳ね上がった。当時IT企業は驚異的成長を果たし、年間成長率140%を10年続け2000年には世界時価総額を8兆ドルへと押し上げた。IT産業はその絶頂期に世界資産の1/4を占めていた。陶酔の時である。2000年以後、最悪の3年間を経て、IT時価総額は63%縮小して3兆ドルになった。現在市場は安定期を迎えている。IT市場の価値は7兆ドルで世界時価総額の14.7%を占めている[1]。

図2:IT市場の断片化

1990年、少数の独裁者がIT市場を支配した。IT企業上位10社がIT部門時価総額の80%以上を占めた。ITブーム絶頂の2000年、IPOバブルによってこの数字は5%へと急落した。2012年、上位10社のシェアは総IT市場価値の30%にまで復活し、健全な競争産業を作り上げている。[2]

図3:2000年最大のIT企業時価総額は、現在のAppleの時価総額を越えていた

2000年、絶頂期にあったMicrosoftの時価総額は6400億ドルで、現在のAppleの時価総額5650億ドルを14%上回っていた。さらにDocomoおよびCiscoの時価総額もそれぞれ3600億ドルを越えていた。これはAppleの2012年1月の時価総額に匹敵し、世界第2位のIT企業、Microsoftより65%大きい。現在のIT業界にも巨人はいるが、平均株価収益率(P/E比)17は現在の市場標準の範囲内に収まっており、バブル期の70 P/Eにはほぼ遠い[2] [3] [5]。

図4:10年ごとに変わるIT業界の構造

1990年、電話とコンピューター製造が上位10社を支配していた。IBMは上位10社の時価総額の35%以上を占め、上位4社のシェアが75%を超えた。ソフトウェア製造業のMicrosoftが始めてトップ10に登場した。注:Verizonは当時GTEの事業者名で知られていた。

2000年、ソフトウェアがハードウェアから業界リーダーの座を奪った。IT経費の増加がこのブームを加速し、大企業は新しいIT技術を挙って導入した。MicrosoftはIBMを越え、トップ10圏外へと追いやった。Oracleが僅差で続き、大企業のデータベース需要と共に成長した。ネットワークと電話事業も健在で、無数の端末を繋ぐネットワーク基盤の発展とともにパソコンの売上も爆発的に伸びた。

2012年、モバイルが「時代精神」となった。SamsungとAppleが急上昇した。ATT、Verizon、China Mobile、Vodafoeらのモバイル通信事業者が最大の連合体を形成した。ソフトウェアサービスに焦点を絞り再活性化したIBMは、Microsoft、Oracleと並びエンタープライズ・ソフトウェアを代表する企業に名を連ねた。Googleは、唯一の純粋なインターネット企業としてランキングに割り込んだ[2]。

以上を通じて、MicrosoftとIntelだけが、どの10年間も常に業界トップ10に居続けた。テクノロジーの発明と革新への絶え間ない追求の証だ。

買収資金の急増

ITセクターは今までになく多様化し、企業買収への巨大な追い風を生み出している。IT上位10社の保有現金は平均2500億ドルと、1年間のベンチャーキャピタル支援によるM&A(年間約170億ドル)の18倍であり、スタートアップ繁栄に向けてぜいたくな環境を提供している[2, 4]。

出典:

[1] CapitalIQ research for technology sector data. IMF and US Census for global market cap figures, 2010.

[2] CapitalIQ research, 2012.

[3] Yahoo Finance, 2012.

[4] National Venture Capital Association, 2011.

[5] Federal Reserve Bank of San Francisco analysis of S&P technology stocks, 2001.

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

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